30 day book challenge 第2日
30日のブックチャレンジ、第2日です。
わかりやすいので「若山さん」の日本語バージョンを使わせてもらっています。元リンクはどこなんだろう?
さて、今回のお題は・・・「好きな作家のお気に入りの本」
あ、これアカンやつだ。いろいろありすぎる。どうしよう。好きな作家と言えば第1回のモンゴメリもそうだったし、小公子や小公女を書いたバーネットもそうだし、コナン・ドイルなんてありすぎるし、日本人に限ってもいろいろ・・・と、大いに迷いましたが、これにしました。
川上弘美です。川上弘美さんと言えば「蛇を踏む」で第115回芥川賞受賞(1996年)。この「神様」は、発表年を見るとその前に書かれたものらしいのですが、なんと高校の現代文の教科書にも採用されていました。高校生、授業でこんなん読むのか。うらやましい。でもテスト難しそう。
これを手に取ったのは、今はもうなくなってしまった某書店でフラフラ立ち読みしていた時でした。開いて第一行目がこうです。
くまにさそわれて散歩に出る。
え、この本を買わずして何を買う!? ってな気持ちになり、即座につかんでレジに持って行きました。そのときの感動の読書メーターがこちら。
ですから川上弘美を読み始めたのはとても最近なんです。小説はまだまだ未読が多いけど飄々としたこの人のエッセイが好きで何冊も買い込んでいます。エッセイはね、事実か何だかよくわからないです。そこがいいの。
この「神様」もそうだけど、日常でいながらフッと異世界や異次元に迷い込んで、でも迷い込んだことすらわからずそのまま生きている感じがとても好きです。有名な「センセイの鞄」(文春文庫で出てる)はそういう意味じゃあ日常の延長っぽいので、いまひとつ異世界観に乏しいというか。
でね、「神様」には、別のバージョンがあるのです。
「神様2011」
かみさまにせんじゅういち。
「あのこと」があった世界で、くまとわたしは微妙に最初の「神様」からずれていっています。少しずつ、少しずつ。わたしたちみなが経験した2011年。著者の受けた衝撃の大きさが、あからさまな感情を排した言葉の端々にひょい、ひょいと覗いてやるせない気持ちになります。
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