不思議の国のアリス症候群
20220119
「母さん…なんか俺、変だわ、時間が早い、全部が早い」
息子が不安げに訴えてきた
夕方から、息子の病院
発達外来の診察があるため、支度していたときのこと
おや、こんなこと言い出すのは久々だなぁ
息子が幼い頃は、よく訴えていた症状で
「人の顔が急に大きくなる」と言って、怖がって泣いたり
「もっとゆっくり動いて!早送りみたいに動かないで!」と、私の動作を止めようとしたり
幻覚なのか、なんなのか
幼稚園から小学校の低学年頃まで
感覚が一時的に狂ってしまうことがあって、頻繁にパニックを起こしていた
そういうときは、症状が収まるまで抱きしめて背中をナデナデしたり
頭部や手足を軽くマッサージしたりして、やり過ごすしか手段が無かった
小学校の高学年になってからは、すっかりと症状が収まり
中学校1年の頃、ちょうど不登校になって精神的に辛かった時期に、1度だけ感覚がおかしくなったことがあったけど
それからは、さっぱりと無くなっていた
今回、本当に久々だったけど、息子はパニックにはならず割と冷静な様子
症状が落ち着いてから、病院に向かった
今の主治医は、息子が小学生高学年になってからの付き合いだから
この奇妙な症状の相談をするのは初めて
息子が「時間が早くなったりするんだ」と主治医に伝えると
「不思議の国のアリス症候群だね」と言われた
なんだ?そのメルヘンちっくな名前は…
不思議の国のアリス症候群は
てんかん、EBウィルスによる脳炎、統合失調症、うつ病、向精神薬などによって発生するという報告が多数あるが解明はされておらず
発達障害も無関係ではないようだけど、詳細は不明らしい
不思議の国のアリス症候群について、主治医の説明を聞いている最中に
息子が「あぁ、また早くなってきてる」と症状を訴えはじめた
主治医が「もしかして具合悪いんじゃない?熱を測ってみようか」と、息子に体温計を渡した
息子は「いやぁ…具合は悪くないけど」と言いながら体温計を脇の下に潜らせた
ピピピ
37.3度…微妙に熱があった
外来の受付前に病院玄関で体温を測ったときは、36.5度
熱が上がってきてるじゃん!ってことで
急遽、隔離室へ(コロナの時代だからね…)
1時間後には熱は下がり、風邪症状もなく、食欲旺盛だったから
まぁ、大丈夫でしょう
久々に出た症状だけど
今後も続くようなら、脳炎やてんかんの検査をすることに
私自身も、幼い頃に
周囲の人の声が、テープを早送りしたみたいに
キュルキュルと早口を言っているように聞こえたことがある
自分の時が止まっていて、カチャカチャと雑音だけが大きく聞こえて
周囲がぼやけ、人々がスローモーションで動いている感じがしたり
あれは、不思議の国のアリス症候群だったのだろうか?
当時、「不思議の国のアリス」のディズニー絵本を持っていたが
読むと不安な気持ちになって怖かった記憶がある
今なら、楽しく読めるかなぁ
読んでみようかな
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?