見出し画像

「皮膚筋炎合併間質性肺炎」闘病記(5. 入院後3ヶ月〜そして退院へ)

入院から3ヶ月(発症から4ヶ月程度)経ち、前回記事のその後の経緯となります。

結果から言えば、入院から3ヶ月強(ちょうど100日目)の2022年1月末に退院することができました!この記事を書いている現在は、退院後、自宅にて薬剤治療を続けているところです。

退院できたのはもちろん治療が順調に進んでいるためで、前回からの経緯を大まかに言えば、以下のような状況となります。

●肺の影はこの1ヶ月間で大分消えてくれた
●血液検査上の数値は相変わらずゆっくりだが着実に良くなっている
●1日あたりステロイド投与量が当初の60mgから40mgまで減り、主治医と会話していた「退院可能な最低ライン」に到達
●皮膚(特に手指)の見た目・体感上の症状はあまり変わらず

治療が順調に進み退院できたことについて、主治医先生・看護師さんなど病院の医療関係者、応援してくれている家族・友人達には大変感謝しております。

それでは、詳細について以降説明して行きます。

■病気についてのおさらい

私の病気については、前回の闘病記の後に以下のまとめ記事を書いております。闘病記のみだとそもそも病気の全体像がわかり辛いこともあり、必要に応じご参照下さい。

■病状の経緯

その後の病状・治療の経緯について、前回記事にて説明した「(改めて)何を目指して治療しているのか?」に当てはめる形で状況説明します。

当面の治療の目標を以下のように書きました。

[短中期目標(1〜3ヶ月) ]
肺炎の急性憎悪など症状悪化を確実に抑えながら、ステロイド投与の減量を退院可能なレベルまで進めること
 目安:プレドニン(ステロイド)の内服量30〜40mg / 1日まで減量

こちらについては一旦達成で、それが退院できた背景となります。プレドニンの量は少しずつ減らさないと肺炎の急性増悪のリスクがあるため、2週間あたり5mgというペースで減らしているのですが、特に問題も無く予定通り40mgまで減らすことができました。40mgというと薬の副作用による菌・ウイルス全般の感染リスクが未だ高いのですが、私の場合は「退院後も当面は自宅から極力外出せず自宅療養に注力」という条件で、40mgを退院可能な目安として主治医先生と話しました

次に長期目標を見てみましょう。

[長期目標]
病状逆戻りや感染症リスクを確実に抑えながら、ステロイド投与の減量を進めつつ、最終的に病状が消えること

こちらについては、退院後も継続して注意しながらステロイド量を減らしつつ、あとは肺(間質性肺炎)と手指(皮膚筋炎)の病状がいつどこまで消えてくれるかです。

<肺(間質性肺炎)の状況>
CT画像上の肺の影については前回記事(治療開始2ヶ月)時点ではあまり消えて無かったのが、その後急速に快復が進んでくれたのか、大分薄くなってくれました。以下の画像からもおわかりになると思います。

治療開始1ヶ月時点
治療開始3ヶ月時点

肺については体感上の支障(息切れなど)も少なく、血液検査上の数値もそこまで悪くなかったのですが、CT画像で目に見えて快復が見られるのは嬉しいです。

<手指(皮膚筋炎)の状況>
こちらは良くも悪くも変わらずです。見た目は前回画像と同じで手指の赤い腫れがあります。体感上でしびれを感じるのと、時々爪の周りにひび割れが発生します。軽度であり入院中はそこまで支障を感じることも少なかったのですが、退院後自宅生活を始めてから家事で手を使用する機会が増え、割と支障を感じているところです。

■退院後の自宅療養

入院最後の1ヶ月は、入院といえど実施するのは検査・服薬のみでした。退院後はその服薬を自宅で継続しつつ、検査を2週間に一回の外来診療で実施することになります。

実際3ヶ月半振りに自宅に戻り生活していると、入院中と比べ感じるのは以下のようなことです。

・快適な生活環境(病院に比べ静か、他者への気遣い不要など)
・家事等で手を使う機会が圧倒的に増え、皮膚筋炎の手荒れ症状のこまめなケアが必要
・入院中に確立した規則正しい生活が崩れやすい(入院中は食事やシャワーなど全て時間が決まっていることもあり、それに合わせたルーティンを作りやすい。一方で自宅では好き勝手に時間を過ごせるため)

自宅療養生活はまだ始まって間もないこともあり、もう暫く経ってからの状況を今後の記事で書く予定です。

■おまけ:病院で過ごす年末年始

今回、年末年始を病院で過ごすレアな体験をしたので、少々触れたいと思います。世間はクリスマス・正月で心浮き立つ時期ですが、はっきり言って病棟では何も飾りも無く、賑やかな雰囲気を感じることはありません(笑)ただ通常と異なり以下のような違いを感じました。

・入院患者も医療スタッフ(医師・看護師)も少なく全体的に静かになる  
 12/29〜1/3頃が年末年始シフト体制の時期になり、医師や看護師が代わる代わる休暇を取ります。また患者側も計画された入院については年末年始を避けることから、一般病棟の入院患者も少なくなります。実際私の相部屋も貸し切り状態で、とても快適でした(笑)

・クリスマス、正月を考慮した病院食が提供された
 私が入院した病院では、クリスマス・正月らしさを感じさせる病院食を提供して頂けました。全ての病院でこのようなサービスがある訳では無いと思いますが、入院患者が世間の賑やかさに触れられない中、このような心配りは大変有り難いものでした。

クリスマス:ローストチキン
大晦日:年越し蕎麦
元旦:おせち

■参考(各種データ)

入院・治療開始から3ヶ月(発症から4ヶ月)強が経過した1月末時点での各種データを参考までに記載します。

身長: 165 cm
体重: 55.9 kg (発症前から7kg減)

<バイタル>
体温: 36.8℃ ←治療開始直後後から安定し36℃台を維持
血中酸素飽和度:96% ←当初町病院で測った時から安定し95%以上を維持
血圧: 107 - 64  ←もともと低血圧で、このレベルかより低めかを維持

<血液検査結果 気にしている項目のみ> 1/24時点
白血球数:5400 ←正常値範囲内
肝機能系 ←正常値範囲内。薬の副作用でまた上昇傾向のため肝機能改善の薬を服薬中
 AST(GOT):12
 ALT(GPT):10
フェリチン:432(12/19時点で689、ゆるやかに改善)
KL-6:456(12/19時点で524、緩やかに改善)

<服薬>
プレドニン(ステロイド):40mg / 日 
プログラフ(免疫抑制剤):7mg / 日
ミヤBM(整腸剤):2錠×3食
ウルソ(肝機能改善):1錠×2食
ダイフェン(抗菌薬):1錠 / 日
ネキシウム(胃酸分泌抑える):1錠 / 日
ルネスタ(睡眠剤):1錠 / 日 ←ステロイドの副作用で不眠になるため。退院後は極力使用を控えている

<身体で気になる症状>
・指先の赤い腫れ。若干痛くて痺れ、ペットボトルの栓を開けたり、箸で魚を切り分ける時などに痛みを感じてやり辛いなど(皮膚筋炎の症状)
・手の震え。キーボードタイプや手書きの時、また物を片手で持った際に手が自然に震えることがある(ステロイドの副作用)
・不眠。夜寝付きづらく、寝てもすぐに目が覚める(ステロイドの副作用)
・脱毛(ステロイド、エンドキサンパルスの副作用)


以上、入院後3ヶ月、そして退院に至る治療経緯や生活はこんなところです。拙い文章ですがここまで読んでくださりありがとうございました。自宅療養の様子など、また適度なタイミングで状況報告いたします。

少しでも興味を持っている方、同じ悩みを持っている方に記事を届けたいためため、Twitterなどで共有いただけると大変嬉しいです。