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昭和のgifted - 50 美人薄明

前回のお話しはこちら

ついに50本目の『昭和のgifted』。これまで散々ギフテッドの生きづらさや私の思うことを書き散らしてきた。

なお、ヘッダーの画像は私自身ではなく、スタイルの良いチャンネーだなぁと思って撮っただけのイメージ画像ですのでご了承ください。

でね、ギフテッドってだけで生きづらかったのに、私は昭和生まれの女なんですよ!!!男尊女卑当たり前だった残り香のある時代に生まれ、なお生きづらかったんですよ!!!

これだけでも辛かったのに輪をかけて私が綺麗系でスタイルが良いという三重苦以上を超える生きづらさを乗り越えてきた話を満を辞して書いてみたい。

私は私の顔が嫌いだ。子供の頃から母にぶさいくと言われてきたからだ。一重のタレ目なのでぱっちり二重の女の子が可愛いという固定概念からぶさいくと言われてきた。

後年母曰く、「本当にブスだったら可哀想でそんなこと言えないわよ。」と言われたけれど私に刻まれた「私はブス」の概念は簡単には覆らない。

「色の白いは七難隠す」「小顔に産んでもらっただけだ有難いと思え」と言われてきて「別に色白になりたかった訳じゃないし、小顔になりたかった訳でもない。」とずっと思ってきた。

と、いうか自分の中では自分を構成する色素や骨格は自分にとって当たり前のことなので色白だとか小顔だとかがバフになるなんて思いもしなかった。

綺麗系といっても超絶アイドル級だとかモデル並みな訳ではない。

ただ、周囲の人たちに美人!可愛い!かっこいい!クール系!いい女!大人の女性!!と言われて、自分の中でも生合成がつかないまま否定してても埒があかないってなって仕方なく受け入れた。

いろんなことが面倒くさくなって飲み屋とかで「お綺麗ですね!」とか「モテるでしょ?」とか言われる度に「ア、ハイ。ヨクイワレマスー。実際モテマスー。」とbotのように切り返してきた。

小学校の頃までは前ならえの先頭にいて、ぽっちゃり体型で、バレエを習っていたものの母に「ちょっと不恰好だよね笑」と言われていた私が先生との相性も良くなくなってバレエを辞めてから体重据え置きですくすくと身長を伸ばした。

その結果、身長164cmで体重53kgでFカップでなんかしらんけどケツもでかくて特にスタイルに気にしている訳でもなく大食いなんだけどタンパク質が摂取しづらい身体&胃下垂っぽくて高校の頃からスタイルかわらなくて酒と煙草に溺れてる割に身体が頑丈で色白で小顔な上にどうやら世間的に見たら綺麗系の造作でギフテッドの素養があるだけの生物として爆誕した。

どれだけ生きづらかったかわかってもらえる??

これを読んでくれている人がなんか超絶美人をイメージしてて実際私を見たらがっかりする程度の綺麗系なんだと思うけど、先日私のことを大好きって言ってくれる友達に「木春さんは美人で可愛らしくて小顔でスタイル良くて40歳には見えないし、なんならアラサーって言ってもいける上にちゃんとスキルあげてめちゃくちゃ稼げててしかもギフテッドで、残念なところと言ったら男運が壊滅的なところ以外ないよ!!!」って力強く切り付けられた。袈裟斬りで一刀両断されたよ…。

つらい…

つらいしかない…

別に美人とかスタイルいいとか欲しくなくてちゃんと私のことを見て寄り添ってくれる人がいたらいいなぁといか思ってなかったというのに、そんな人は現れなくて末期の頃には「ブスに生まれれば良かった…」とか言っちゃうレベルにまでなってて、だけどこんなこと言ったら全人類に刺されるしかない自覚もあって恐れおののきながら細々と生きてきたんだ…。

どんなけの荒波を超えてきたかお分かりいただけるだろうか。

ドカ食いしても体重増えない、食べなくても体重減らない、筋トレしても筋肉つかない、困り果てて医療用体組成計で測ってもらって「タンパク質だけが足りない。摂取しづらい体質なのかも?」と言われたのでまじで心身共に輪切にして分析してほしい。

私の脳と細胞と肝臓どうなってんの???としか思えない。

アラサーの頃までは個人事業主として「舐められちゃいけない」という思いからスタイリッシュな私を演出してきた。

だけど個人事業主10年やってそれなりの実績も積んだら外見で判断してくる人はいないだろうから、それまで目指してこなかった「可愛い」を目指そうと40代は自分史上一番可愛いを目指すんだー!といって筋トレにも励んだ。

でもなんの成果も出なかった!!!

ただここ数年は「可愛いを目指してる私が可愛くないわけないじゃん。」と開き直っていたんだが、先日10年来の知人に「昔からよく笑う人だから可愛らしいと思ってましたよ?」とカミングアウトされて今までの私ってなんだったんだ…?ってなった。

私って綺麗系を装ってきたけどわかる人にはちゃんと可愛い認識されてたんだ…と。

歳を経るごとに自分に無理が効かなくなり、開き直って素直にやりたい放題しはじめたらなんかそこが魅力的みたいな話になってファンが増えて困惑しかない。

それでも女性に憧れられる女性像になれているのであれば、それはそれでいろんな人の希望になるかもしれないと思うから本意ではないけれど受け入れるしかない。

最近ドラマでよくみる年下男子とお姉さんの歳の差恋愛みたいなものもリアル体験しているから私としてはドラマや漫画の中の夢のある話ではなく結構見に積まされるものがある。

最近の若い子の方が個性や"らしさ"を受け入れる体制があるからか最近では10くらい歳が離れている子の方が話が合うのも事実だ。もちろん柔軟性がある人であれば10くらい年上の人とも仲良くできる。

若さだけのハリボテを見抜く男性陣は増えてきているから女どもは今こそ心した方が良いと思う。

で、友達とかに相談してたりしたらあまりにもファンタジーすぎたのか「木春さんの新刊楽しみにしてます!」とか言われるようになった。

恐らく私がギフテッドで生き急いでいるからか普通の人の時空の流れと比べると展開が早いみたいで「なんか進展ある?」と言われる度に「新刊で出るよー」とご飯に行く約束をするようになってしまった始末だ。

私としては不甲斐ない。でも他の人からしたら夢がある話なのであればもう私はパンダかピエロになるしかない。

有名税ももらえないし、昭和の紙芝居おじさんくらいのエンタメしかお届けできていないけれど、私の目に見える範囲の人が夢を見られるのであれば仕方がないと受け入れるしかない40歳の戯言を書き殴ってみた。

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