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源氏物語⇒平家物語⇒平家の群像 物語から史実へ

ここ最近は、竹取物語から平安文学を流し読みしていました。
円地文子訳の源氏物語、面白いけど長いね、宇治十帖まで。

さすが円地文子、手抜きがない。
ドロドロ模様が最高だ。
原作が紫式部で、構成が円地文子w
精確さ優美さだと谷崎潤一郎訳も大好きなんだけど、やっぱり私のなかでは『怨念の女』円地文子が優勝。
紫式部も円地文子も、花散里だもん。

光源氏のモデルっていろいろ言われるけど、やっぱり藤原不比等だと思うなぁ。
道長には光源氏ぽさはあんまり無いし、頼通はいかにも嫡男な感じは薫だわ。


で、平家物語。
Amazon Prime Videoでイッキ見しました。

一応、全話2周しました。
で、思ったこと。

これ、平家一族じゃなくて、重盛一族の衰退の話じゃない?
もうすでに平家が暴走して、衰退し始めくらいから物語がスタートしてる気がする。
エピソード薄くない?
ものすごく絶賛されてるけど、もうちょっと内容が欲しいかも...。

平家物語って、物凄い立体構造の群像劇で、勝った方も負けた方も皆が破滅していくっていう壮大な滅びの物語なんだけどね…。

あとさ、やっぱりこの時代の仏教の末法思想をもうちょっと描かないと、ただ平家が自滅していくだけになる。

歴史モノは、宗教観を丁寧に構築しないと、よくわからない中途半端な話になる。
焼き討ちの祟りをあんなに畏れたり、すぐ出家する意味が弱い。
って、思って見ちゃった。

この程度では、物足りない♡

ということで、平家物語を読み始めました。
このアニメの底本である、古川日出男訳。

これ、かなり癖がある。
現代語訳なんだけど、超現代語訳で、しかも琵琶法師の語りにめちゃくちゃ癖がある。
一回も読んだこと無い人だと違和感ないのかもしれない。
犬王が前提なのかな...。

そもそも口述伝承だから、こっちがリアルに近いのかもしれないけど、なんか乗れない。
気になる…。
まずまずの量あるけど、源氏物語に比べたらこのくらいのお話はどうってことないさw

で、やっぱり戻った。
講談社の吉村昭訳。
中学生のときに読んだのはこれだった。

皆、授業で暗誦しなかった?
祇園精舎の鐘の声~って。

平家一門がのし上がって、無双状態になるまでの臨場感は絶対こっちのほうがある。

宮尾登美子訳も読んだわー。
『女の怨念』シリーズ大好きw

私のオスメはコチラ。

平家物語1冊全部は読めないけどって方にはこれが良いと思う。

人物像、宗教観、政治について、わかりやすく書いてあります。

軽く読んどくと、ああここ足りないけど、こういう意味かとか、繋がりやすいかも。
※これ、母と妹に映画の解説しながら観てて、完全に癖になってるのよね...。
うちの家族、文盲なの?ってくらい本を読まないの。

赤間神宮の耳なし芳一の話をしたら、『やっぱりそこまで繋げてくるとは、ヲタクの極みだな…』って言われちゃうんだけどさ。

前後が繋がると気持ち良くない?
源氏物語からずっと繋がってる。
平家物語が平安時代ってピンときて無い人も多いから、まずはそこから。
平家の落人がどうやって生きてきたかとか気にならない?
誰にでも先祖は必ずいるんだし、脈々と繋がってるわけ!!
地理的にも、私は平家終焉の地に近いところで生まれて育って今に至ってるんだから、尚更気になるよw

ということで、アニメを珍しく見たら、
平安末期の宗教観が気になりすぎるよ!!
これから仏教が最盛期になるよ!!
中世って世界中どこでも面白いね!!
平家の落人はどうなったんだろうね!!
という雑な感想でした。

鎌倉殿の13人の撮りだめ観ないと...。


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