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「コロナ第6波はどのような様相を呈するのか」

TONOZUKAです。


コロナ第6波はどのような様相を呈するのか

以下引用

日本の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、全国的に5つの波が起こり、流行ごとに主役のウイルス株が入れ替わっている。第4波はアルファ株が中心で、そのリバウンド(再燃)が起こりかけたすきをついてデルタ株が急拡大し第5波を形成した。では、この冬にやってくると思われる第6波は、どんな様相を呈すると考えておけばいいのだろうか。

5つの波で主流のウイルス株が異なる

 国立感染症研究所が実施している新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ゲノムサーベイランスによると、COVID-19流行の波に重なり合うように5つの波が確認できる(図1)。特徴の一つは、波ごとに流行株の主流が異なっている点だ。昨春の第1波はB.1.1系統、夏ごろの第2波はB.1.1.284系統、昨年度の冬場はB.1.1.214系統、そして今年の春先からの第4波はアルファ株、夏場から秋にかけて拡大した第5波はデルタ株が主役だった。

 特徴の二つ目は、アルファ株の波が後半に至って下げ止まり、リバウンドを起こしかけていた点だ。結果的に、アルファ株よりも感染しやすいデルタ株が急拡大。主役の座がアルファ株からデルタ株へ移行している。





デルタを上回る新規変異株は現れるのか

 問題は今年の冬のコロナ流行がどうなるかだ。これまでのように主役が入れ替わって新たな波が起こるとしたら、どのウイルス株が台頭してくるのだろうか。図1を見る限り、デルタ株にとって代わりそうなウイルス株の流行は今のところ見当たらない。では、海外からやって来るウイルス株はどうだろうか。

 図2は、2020年12月1日以降、日本に入国・帰国した陽性者のゲノム解析の結果だ。2021年9月24日時点で、デルタ株が4割近くを占める。デルタ同様、 WHOが懸念すべき変異株(VOCs)に指定する変異株では、アルファ株が13.6%、ベータ株が3.7%、ガンマ株は1.2%にとどまる。また、WHOが注目すべき変異株(VOIs)としている変異株では、カッパが0.8%、ラムダが0.2%、ミューが0.1%と、いずれも割合は低いままだ。






ワクチン未接種者中心のリバウンドか

 主役交代の可能性が見えないことから、次に考えられるのはデルタ株によるリバウンドではないだろうか。海外でも見られたように、ワクチン未接種の人々の間でデルタ株が広がって流行の波を形成するという見方だ。図1ではデルタ株の検出が急激に減少しているように見えるが、集計時点に近い週ほど、反映されていない検出結果が多いことに留意する必要がある。つまり図1のデルタの点線部分は、今後変わり得る。

 図3は、我が国の年代別に見た新型コロナワクチンの2回接種完了者の割合だ。若年層ほど接種率は低くなっており、こうした年代を中心にデルタ株のリバウンドが起こる可能性は十分にあり得る。新たな変異株を監視し続けることはもちろんだが、最優先すべきなのはワクチン接種の加速に違いない。その接種率の進展いかんで、第6波の社会に対するインパクトは大きくもなり小さくもなる。

 政府は、9月30日に期限を迎える19都道府県の緊急事態宣言と8県のまん延防止等重点措置を全て解除する。リバウンドを抑えることを意図して、段階的に行動規制緩和を行う方針だ。同時に「ワクチン接種の加速」にも、今まで以上に力を入れてほしいものである。







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