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経済的自由になる為の必須知識 基本編 その9

経済的自由を手に入れる為の必須知識について9回目の投稿です。
1~8回目の記事をご覧に成られていない方は1回目から購読頂く事をお勧めします。

以前の記事はこちら。宜しければ読んでみてください。


初めに~安全性の指標について

簡単に言うと企業が倒産しないかという指標です。
企業の安全性を分析する際は、短期的安全性を見る場合と中長期的安全性を見る事があります。短期的は支払い能力、中長期の方は資金調達を見る事が多いです。

結論:安全性の分析には短期的な支払能力。中長期的な資金調達力を見る事が多い。

安全性の分析指標

借入対月商倍率のみ貸借対照表BSと損益計算書PLを用いて算出しますが、他は全て貸借対照表BSのみで算出可能です。

自己資本比率
  純資産(*1)÷純資本 ×100(%)
流動比率
  流動資産÷流動負債 ×100(%)
当座比率
  当座資産(*2)÷流動負債 ×100(%)
固定比率
  固定資産÷純資産 ×100(%)
固定長期適合率
  固定資産÷純資産 ×100(%)
固定長期適合率
  固定資産÷(純資産+固定資産)×100(%)
借入月商倍率
  (長期借入金+短期借入金)÷平均月商
(*1)純資産=BS負債の部+BS純資産の部
(*2)当座資産=(現金・預金、受取手形、売掛金、有価証券)ー貸倒引当金

自己資本比率は、純資本のうち純資産の占める割合を示す、この比率が高いほど返済義務を負わない調達をしている事になりますので、安定した経営ができる。ただし極端に高い場合は将来への投資ができているかが疑問になる。業種業界により異なりますが、30%~40%が優良の目安。

流動比率は短期的な負債を支払う資金がどれくらいあるかを示す、比率が高いほど安全性が高い。流動比率は特に重要な指標で、1年間にどれだけお金が入って来て、1年間に出ていくか。いくら企業として、収益性や成長性が高くても、手元に現金が無く成り銀行にお金を返せなくなったら取引停止となり、売掛金も払う事ができきなくなり。事実上倒産するしかない。黒字倒産という事もありうる。小さい会社で有れば有るほど注意しないといけない指標。業種業界によりことなるが、150%以上が優良の目安。


当座比率は、換金性の高い当座資産と1年以内に支払い期限が到来する流動資産との比率。比率が高いほど短期的な支払能力が高いと判断される。業種業界により異なるが、100%以上が基準の目安。
固定比率は、固定資産の資本のうち純資産が占める比率。業種業界によりますが、100%以下が優良の目安。


固定長期適合率は、固定資産の資本のうち純資産、固定負債の比率。業種業界により異なりますが、100%以下が安全の目安。
借入対月商倍率は、借入金の額を平均月商で割り借入金の額が適正化か判断する。基準は1.5倍以下で5倍前後で危険領域となる。

以上の各指標を分析しますが、単純に係数を確認するだけでは正しい分析はできません。あくまでも定量てきな評価のみですから、定性的な評価が必要です。例えば、預金が10億円あったとします。それで短期借入が10億円あった場合は、相当借金してますので流動負債が高くなります。やばいんじゃないの?と一見考えてしまいますが、預金が多い=信頼も厚いという事で、銀行が特に決算前にお金を借りて欲しいと頼まれる事が有ります。銀行も今年の売上(貸付)を多く見せたいのです。預金が多い起業には良く有る事らしいです。数字は悪いですがむしろ信頼されているという事で安定した経営が行えているという事で、定量だけでなく定性も必要という例です。

結論:各指標の数値を定量的に見る事も重要だが、企業の状況や信用など定性的な判断も必要となる。

最後に、

複数回にわたり財務分析を説明してきましたが今回で最後となります。
財務分析で序盤に困る点としては、「そもそも数字の意味が分からない」「各指標の計算式に当てはめる勘定科目がわからない」「計算し数字は出たがどう判断して良いかわからない」という事が多々発生します。これらは理解し慣れるしかありませんが、最後の内容に関しては分析する目的は何だったか?という事を忘れずに分析してもらうと答えが出ると思います。目的により重要であったり、不要であったりする指標があります。ではまた、新しい分野の学びの記事ができれば紹介させていただきます。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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