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#0109【マンション管理】マンションにおける排水管清掃の課題

マンションの共用部分の維持・修繕については定期的に点検や清掃などを行うことが必要になります。ワンオーナーの賃貸マンションでも、分譲マンションでも建物をできるだけ長持ちさせるには不可欠です。今回は共用部分の維持・修繕のうち排水管清掃について説明します。

【排水管清掃の内容】
一般的には各住戸に入って水回りの排水管を清掃します。キッチン、バス、洗面所、洗濯機置き場が対象です。高圧洗浄で汚れを除去する方法の他にもワイヤーにブラシがついた器具を用いて洗浄する方法があります。つまりがある場合、薬剤を使うこともあります。

【排水管清掃の課題】
築年数がある程度経過した古いマンションの場合、排水管清掃の実施頻度が問題となることがあります。毎年1回の実施を基本としながらも、そこまで頻度を実施することが得策でないことがあるためです。築年数が古いマンションの場合、配管が経年劣化していて、排水管清掃により破損することがあります。排水管の肉厚が薄くなっていたところに圧力をかけたことで、漏水事故を起こすこともあります。特に鉄管を用いていたマンションの場合、排水管がサビにより脆くなっていることがあり、排水管清掃を実施することがプラスではないことがあります。またブラシでこすることでかえって排水管を痛める原因にもなります。
もう1つ、コスト面から見たときに排水管清掃の課題となるのが実施率が低いことがあげられます。なぜ実施率が低いかですが、住戸内に立ち入るのを好まない居住者が多いことが原因です。部屋に入ってもらいたくないため、排水管清掃を断ることが多く実施率が低くなります。

【最後に】
マンションの設備の維持・修繕のために予算を組む際に排水管清掃の実施を見込むか課題とも照らして判断が必要です。築年数が経過したマンションであれば、2〜3年に1回の実施とすることも一案です。実施率を高めるためには、平日と土日を絡めて複数の日時に実施することも検討するといいと思います。どうしても、平日の昼間は不在の方が多く、実施率が低下するためです。今回はマンションの排水管清掃について説明しました。最後までお読み頂きありがとうございました。

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