なろう系について思う事[偏見]

またもやイチャモンを付ける記事である。

なろう系
小説家になろうという誰でも小説を投稿できるサイトから生まれた小説や、それを原作とする漫画/アニメ等の一連の作品群を指している

言いたい事はタイトルの通り、一つずつ個人的な偏見によるイチャモンをつけていきますよという事だ。
はじめに言っておくと、描写の荒さや設定の不備等は仕方がないと思うので、素人から見ても不自然な部分についてのみ書いていく。

それでは張り切っていこう。

まず初めに言いたいのは、「タイトル長すぎ&その中で語りすぎじゃない？」という事。
これは現在のランキングだが、累計ランキング上位に関しては有名なネットスーパーの奴や、転スラ、無職転生等そこまで長くはない。

ちなみにこれらの三つはなろう系の中では面白い部類だと思うし、私も見た。
ただ、それでもご飯とか食べながら気楽に楽しむという部類だと思うし、自分の中のベストの書籍/漫画/アニメに入るような名作だ！という作品ではない。

そして、こっちが四半世紀のランキング

まず「タイトルをですます調で付けないといけない」というレギュレーションでもあるのか？
そしてやたらと説明しているタイトル。
どんな状況にあって、どんな出来事が起きて～という事をタイトルで長々と説明している。

ハリーポッターと賢者の石だったら、「闇の魔法使いに勝った伝説の少年、秘密の魔法学校に入学して魔法使いライフを満喫していたら、復活を望む例のあの人と戦う事になりました」とかだろうか。

以下は長いタイトルとして取り上げられていた物

無駄だと追放された【宮廷獣医】、獣の国に好待遇で招かれる～森で助けた神獣とケモ耳美少女達にめちゃくちゃ溺愛されながらスローライフを楽しんでる「動物が言うこと聞かなくなったから帰って来い？今更もう遅い」～

もうこのタイトル以上の内容は無くない？それともここからどんでん返しがあるのか？
てか、何の話？

次に言いたいのが、「勧善懲悪というか、スカッとジャパンみたいな話多くないか？」という点。
追放とか、パーティから外されるとかで、最初不遇なんだけど、実は頭がすごい良かったり、魔法がすごかったり、すごい能力があったりで無双して～ヒロインも出来て～みたいな。突然うまく行きすぎだろ。進研ゼミの漫画？
多いってことは皆そういう話が見たいのかな。ストレス溜まってんのけ？

追放する側は意地の悪い男女とかだったりするのだが、それを見ていてスカッとするかというと、別にしない。
なぜなら『善人の主人公と悪人達』という構図を書きたいのだろうが、大概主人公はアスペのイキり野郎で、周りはそれ以上のバカか狂人という構図になっているからだ。共感性がない。

むしろ、どっちかというとコンプレックス凄いなという気持ちになる。
かなり序盤で特に努力もせずに最強になって、単一のヒロインではなく、全ての女性キャラと関係を持っているような話は特にそう思う。
コンプレックスの見本市。
作者のエゴや願望、コンプレックスが作品に出るのはある程度ある物だと思うが、もはやそれが作品の軸になっている気がする。

最後に言いたいのが、「最初から強い奴の話って見ていて楽しい？」という話。

腹の立つメンツだ。

物語に深みを出すのは、登場人物の葛藤や、成長していく過程だと思う。
だが最初っから何の障害もなさそうな奴らに、そんな葛藤があるだろうか。
そんな深く考えずに、シンプルなファンタジー物として見たとしても、最初から最強の奴の話面白いか？何の山場もなくない？

ベルセルクのガッツを考えてほしい。
特別な出自でも無く、ただただ生きるために幼少期から努力し、戦ってきた故に強い戦士であり、そして全く報われる事のない主人公。
あんなに不遇な主人公ほかに居ないと思う。

そんなガッツだからこそ、仲間たちとの協力を覚えたり、自分だけではなく誰かを守るための戦い方を覚えるという成長に胸が熱くなるし、応援したくなる。
ガッツの叫びは重みが違う。本当に魂の慟哭という感じだ。

話は逸れたが、なろう系を気楽に楽しむのも良いが、たまには忘れられないような重厚な作品を見るのもよいのではないだろうか。

そう、ベルセルクを読めということだ。

あとなろう系のレビュー自体はめちゃくちゃ面白い
KOTYみたいな感じ