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沖縄での思い出

みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡

せっかくの休日だと言うのにあまりにも暇だったので、僕はスマートフォンで撮影した写真の整理をしていた。すると1枚の写真を見た僕の手が止まった。

「嗚呼…懐かしい。彼は元気だろうか?」


7月の沖縄。晴天の下、後輩のチームがこれからエイサーを踊るのだ!


はて、彼はどこのポジションに立っているのだらう。旧仮名遣いで書いてしまうくらい、分からない。僕の記憶が正しければ、彼は紫色の布を被っていたはず。

彼の名前は喜屋武(きゃん)君。仕事場の後輩だった。ってか、きゃん君はアルバイト要員で、齢25の若人。人懐っこい性格で真面目だった。まあかれこれ6年前のことであり、うる覚えで相すみません。


そのきゃん君からある日、お誘いを受けたのだ。

「TAKAYUKIさん、今度○○ホテルのビーチでエイサーを踊るのでぜひ来てください」

目を輝かせながらアッピールしてくるきゃん君。

「嗚呼…そのシーサーとは何なん?」

「TAKAYUKIさん、シーサーではなく、エイサーです。エイサーとは端的に言えば、旧盆に行われる先祖を供養する踊りなんですョ」

きゃん君の説明で、僕は得心した。

「なるへそ! エイサーは内地で言うところの盆踊りってことか!」

「はあ…。ってか、TAKAYUKIさん、どっちですか? 来るんすか?」

熱量の高いきゃん君がヒートアップしてきた。彼らはエイサーを迎えるにあたり、数ヶ月間も練習を重ねてきたそうだ。これは見る価値があるだらう。

「きゃん君、勿論だョ。見に行きますョ。オリオンビールを飲みながら見させて頂きますョ」


表題の写真を撮影した僕。きゃん君たちは丸くなってエンジンを組んでいる状況。この日は快晴で気温は33度。微風で湿気も多い。砂浜からの反射がえげつない。紫外線も内地の1.5倍も強いのだから始末に負えない。

「もう限界だ!」

ビーチに到着して15分。僕は早くも売店に行った。

真っ黒に日焼けした女性店員に向かって僕は言った。
「すみません。オリオンビールを下さい」
「ありがとうございます。600円になります」

接客用語が間違っていたけど、僕はあえて指摘をしなかった。だって女性店員だって酷暑の中頑張っているんだ。あえてピチピチのTシャツを着て、頑張って乳をアッピールしているんだ。それに僕は喉がカラカラで限界なのだ。だから四の五の言いたくはないのだ。

「今日はどちらからこられたのですか?」
なんとまさか、女性店員から話しかけられるとは思いもしなかった。

「僕は沖縄に住んでいるんです。失礼ですがお姉さんも言葉のイントネーションから察するに、沖縄の方ではございませんね?」

すると女性店員が、ムンクの叫びみたいな表情になった。
「分かりますぅ? 実は2年前に岐阜から移住して来たんです。ぢゃあ、お兄さんも移住してきたのですかあ」

移住仲間を見つけたのがそれほど嬉しかったのか、女性店員はもはや仕事を忘れて僕に対し、フランクな言葉を発しはじめたではないか。まあ別にいいけどサ。

ってか、早くルービーを頂戴なッ!!!

透明な容器に注がれたオリオンビールを女性店員から受け取ると、僕は我慢できず、その場で一気に飲んだ。
「嗚呼…最高だ。僕の大好きなルービーを、まさか沖縄で飲む日がくるなんて。それも観光じゃないからネ。僕は沖縄に住んでいるんだからネ」

なんて調子に乗りながら、僕はあっという間にオリオンビールを飲み干してしまいました。

きゃん君たちに視線を移すと、まだ円陣を組んだままだった。時刻は11時53分。もしかしたら12時の開始なのかも知れない。

よって、僕はビーチを散策して見ることにした。

「嗚呼…これは良い。最高じゃないか。これぞ、ザ・沖縄だよネ」


テンションの上がった僕は、急いでスマートフォンで撮影をしました。

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