人生の封書を開き、自分の役回りを見つける~森信三先生、小林正観さんの話から
月1回、地域の読書会に参加しています。
テキストは「修身教授録」。教育哲学者の森信三先生の、今でいう師範学校(教員養成学校)の学生に向けた講義記録です。
教科書はなく、その時々に森先生が学生に必要な事、気になっていることなどを話題にして講義されたものですが、生き方の原理原則や教育者としての心構え、日常生活における様々な「雑事」への処し方などの多岐にわたる内容です。そのためか、教員関係者にとどまらず、経営者にもよく読まれているようです。
そんな森先生が、亡くなる前のインタビューで次のようなことを話されています。
この内容を読んでいたら、私は小林正観さんの言葉が思い浮かびました。
正観さんは、ご自身の経験や数多くの人の人生相談、事実を積み重ねての検証から、どうやら
「人生のシナリオは決まっているらしい」
「魂が存在するらしい」
という考えに行きついたそうです。
そして、魂に関してこんなことを言っています。
また、森先生の「封書を開く(使命の自覚)」に近い話として、次のようなことを言っています。
人にはテリトリーがあり、そういうことしなければならない立場の人は、自然にそういう、はめになるようです。その人が努力したわけでも、無理をしたわけでもないのに、ひとりでにそうする状況が生まれてくるそうです。
なので、すべての事は必然で、一つでも欠けていたら、今、ここにはいません。
ひょっとしたら、パワハラ上司がいて、会社を辞めたとしても、その上司のおかげで、違う人生(自分の今生の役回りの流れ~別の職業、仕事、頼まれごとを引き受ける流れ)に入れたという見方もできるかもしれません。
だから、すべてのものが感謝の対象にもなります。
(私自身は、まだまだ、そこまでの気持ちにはいきませんが・・・・)
これまでの私は、「お金持ちになる」「出世する」「記録を残す」「有名人になる」・・・などができた人が「成功者」だと思っていました。
しかし、これらのことも、ある意味、他者の価値観が刷り込まれて、「成功者」と思い込んでいただけだと気が付きました。
森先生の言葉を借りれば、人それぞれに「封書」があります。
正観さんの言葉でいえば、「今生の役回り」があります。
その自分ならではの使命、役回りを見つけ、自覚し、そして、目の前の人やモノ、ことに念を入れて生きることが「ご縁を大切にする」生き方につながるのではないかと思いました。逆もまた然り。ご縁を大切にしている(頼まれごとを淡々とこなしていく)と、自分の役回りも見えてくるのかもしれません。
みなさんは、ご自身の「封書」を開きましたか?
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心に残る一言・学びがあれば幸いです
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