読書紹介30 「誘拐遊戯」
感想
主人公が不治の病を抱えながら、まさに死へのカウントダウンの中で話が進み、スリリングな展開でした。一気読みしてしまいました。
最後の大どんでん返しというか、「まさか」の展開に、鳥肌すらたちました。
誘拐事件の真相が分かり、事件解決かと思われたとき、まさに、ミステリーでよく言われる「一番怪しくない人が怪しい、犯人だった」ことにたどり着き、さらに、それが一番身近にいた人と言うことで、驚きが何倍にもなりました。
ただ、結末が分かって読み返すと、事件に関係なさそうだったMASKと言うバンドや五角形のペンダントなど、ちゃんと伏線がはられていることに気づき、う~んとうならされました。
さらにタイトルに「遊戯」とついているのも、真犯人が分かるとも大きな意味をもつことに納得できました。
作者の知念実希人さんは、現役の医師であり「チームバチスタ」シリーズの海堂尊さんらにつながる「医療系ミステリー」の旗手ともいえる存在です。
「仮面病棟」「螺旋の手術室」「リアル・フェイス」など、一気読み必至の作品を書き続けています。
話の中で、手術の様子や薬の種類やその効果などが語られ、自分も医者になったかのような気分を味わえるのも魅力の一つかもしれません。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです
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