心に残る歌
8月9日、長崎に原爆が投下された。
79年の時を経て、今日に至る。
わたしは中学生の頃、合唱で
「木琴」という歌を歌ったことがある。
歌詞はあまりにも悲しく
歌いながら泣いてしまった日も
あった。
「どうして先生はこの歌を選んだのだろう。」
当時は希望に溢れた歌詞の
合唱曲もあったのに。
でも今になって少し分かる気がする。
罪のない幼い命が
人知れず消えてしまった。
そんな悲しい歌を
歌って歌って
いつの間にか
頭に映像化されていた。
木琴を鳴らしながら歌う少女は
まだあどけなく
街にいろんな色の電燈がつくといいなと
素朴な願いを口にする。
今の時代ならみんなが見られる風景を
暗い部屋で願っていた。
なんの罪もないそんな幼子が
大切にしていた木琴もろとも
焼き尽くされてしまう。
可愛かった妹に会いたい。会えない。
悲しみは歌により、わたしの中に
ひとつのストーリーとなり残る。
先生は戦争を知らない世代の
わたしたちにも
「戦争を忘れない人でいてほしかった」
のかもしれない。
戦争の先には地獄しかないのに
どうして今も世界には諍いばかり。
大人になった今、一個人として
できることはただ平和を願う事だけど、
そういう言葉をここに残す行動で
わたしは戦争に断固反対する。
恒久平和を願う。