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黒い大理石の洗面台。ちょっと良いシャンプーの紅茶の香りが残る、びしょびしょの髪に左手の…
芋子「『俺のベストデート発表会』!!」 部長・副部長「イエイ!(拍手)」 小野「いきなり…
窓際のカウンター席が好きだ。斜めに差す光をガラス越しに浴び、新緑のケヤキ並木を眺めなが…
ただいまご紹介に預かりました、新婦友人の村瀬亜沙美と申します。黒岩純平さん、真希さん、…
2月の第二土曜日、同じ吹奏楽部の秋美先輩が手作りのチョコレートをくれた。 「地球が28…
漫画の話で盛り上がる男子。 ヘアゴムやシュシュを交換し合う女子。 青い空と白い雲。 …
幼馴染が仲良しというのは幻想に過ぎず、現実は歳を重ねる毎に関係が薄れゆく。 高校3年の僕と君がそうであるように。 「いらっしゃいませ」 3月のある日、いつも立ち寄るコンビニのレジに今日も君は居た。 「なんだ桜井君か」 「おい、なんだとは何だ。てか3日前に送ったLINEまだスルーしているよな」 「あのね私、九州の大学に合格した」 「えっ」 青天の霹靂。君は間もなくして遠くへ行ってしまう。千円札を持つ手が急に震え出した。 *** 「おい、どうなってんだ
僕は家庭教師として結果を出せなかった。 過去に教えた6人の生徒は全員、第一志望校を落…
おはようございます、当方128です。 先日『#2000字のドラマ(あざとごはん)』企画でショ…
「先にお飲み物お伺いしましょうか?」 背広をハンガーにかけ、ネクタイを緩め、ワイシャツ…
授業を無断で休んだのは初めてだった。月曜の5限はいつも屋上で本を読んでいる君に、今日だ…
「それでは、『カラオケあるある』1個だけありますので、広瀬香美さんの『ロマンスの神様』に…
「可愛いヨークシャーテリアね」 互いの鼻を近付ける2匹の犬。片方のリードの先に少女が居…
その光は、生活リズムの乱れにより赤く染まった私の眼球には刺激が強すぎた。 部屋のカーテンを開けたのは何日ぶりだろうか。昨日まで一週間以上も雨が降り続き、それは今の私の内面を暗喩しているようで、とても外の景色を見る気分にはなれなかった。 「明日美ー、クラスメイトが来たわよ」 母親の声で、私がずっと学校に行っていないことを思い出す。いじめ、友達の裏切り、人間不信。その三重苦は部屋から一歩踏み出す勇気さえも奪った。 「だれー?」 「なんか木更津君とか言っていたわよ。