美麗

物忘れひどめの49歳

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【フランキーさんとわたし】No.22

フランキーさんのはじまり… ある年のお正月 実家で過ごすのに マサミちゃんを誘ってみた 「あらーいいわねー、参りますわホホホー」と 初めてわたしの実家へ わたしの実家のお正月は 家族の友人達が集まる ホームパーティー マサミちゃん職業柄 はじめましてでも すぐにその場に馴染んでしまう わたしの家族以外 誰もマサミちゃんが ニューハーフってことは知らない そんな、中 場の空気がよめない わたしの母が マサミちゃんに聞いた 「ママはなんで、女になったの?」 (ひゃーこの

    • 【フランキーさんとわたし】No.21

      【後編】 フランキーさんは骨董品がダイスキ 「みーちゃん朝え、起きてちょーだい」 眠りについて 4時間後 マサミちゃんの カナリアのお声で起こされる 眠い、眠すぎる 頭、全然まわらずな わたし そんなわたしに お構いなしなマサミちゃんの 第二声 「みーちゃん、トースト食べましょ」 (えーっ いま?この状態で食べれますかー) とりあえず、もたつきながら 身支度し 1Fのお店へ マサミちゃん既に 朝ご飯のトースト召し上がってました(笑) 「今日はなにがあるのかしら、楽

      • 【フランキーさんとわたし】No.20

        【前編】 フランキーさんは骨董品がダイスキ 「みーちゃん明日弘法さんえ―、 一緒に参りましょ」 京都の方ならご存知な 毎月21日東寺で開催される 弘法市(骨董市) マサミちゃん骨董品を見ることが ダイスキ 時間さえあれば 21日は弘法さんへ その月は珍しく 前日に、わたしをお誘いに(笑) もちろん、ひまーなわたし 行く と、すぐにお返事 「あらーでもみーちゃん朝起きないでしょ、今日はわたくしのお家に泊まってちょーだいホホホー」 えーっ 家に泊まるって マサミちゃんち

        • 【フランキーさんとわたし】No.19

          フランキーさん夜の世界では ちょっとした有名人 祇園街には数々のお店があるが 大半は華やかなお店ばかり 華やかさとはかけ離れた お店 ゲイバーミッキー 2坪ほどの小さなお店 ボブヘアーのカツラがお似合いな 元男性のママ マサミちゃんとたまに飲みに行った 「フランキー元気だったの」 「ママ、ビールカウンターに並べてちょーだい」 (えーっ、今日わたしとマサミちゃんの 2人ですけど) 「フランキー、いいわよ、ここ最近オシッコが近くって」 なんて言いながら だいたい3本

        【フランキーさんとわたし】No.22

          【フランキーさんとわたし】No.18

          フランキーさんはさみしがりや 「みーちゃん明日病院なの、ついてきてくれる?」 マサミちゃんが言ってきた 総合病院 待ち時間も長く いつもなら取り巻きのオバサマ達が ついていってるようで (えーっ取り巻き誰も来ない日とか、あるん) もちろん ひまーなわたし いいよって言っちゃうし(笑) 朝の総合病院は ダダ混み マサミちゃんの診察券だし終わり 座りましょって なったところで 「あらーフランキーさん、みーちゃん 久しぶりじゃなーい」 って 低音なお声が 祇園でオカマクラ

          【フランキーさんとわたし】No.18

          【フランキーさんとわたし】No.17

          フランキーさんは満腹中枢がない 東京からの帰り 「横浜の中華街でごはんを食べてかえりましょホホホー」 と 上野から乗車した新幹線 早々に下車(笑) 中華街で中華料理を満喫 お店をでる直前 「わたくしザーサイ買いに行きたいの」 と マサミちゃん わたしはわたしで 中華街からさほど遠くない場所にある インテリア雑貨のお店に行きたく とりあえず1時間後に待ちあわせで 別行動することに マサミちゃん 中華を召しあがったばかりなのに お店をでてすぐに 桃まんじゅう10個テイク

          【フランキーさんとわたし】No.17

          【フランキーさんとわたし】No.16

          フランキーさんルボタンしかツカエナイ マサミちゃんコスメにも こだわりがいっぱい アイライナーはルボタンしかツカエナイ ルボタンは舞台用として売られている アイライナー 一見マニキュアボトルかと思いきや ほそーいハケ、いやいや、 ほそーいお筆がキャップの先についている マサミちゃんボディはホッソリなのに 手は男性並みに大きい (あっ、マサミちゃん元は男性、忘れるわ) それでも熟練した書き方で ササッとまぶたにライン メイク仕上げはお顔のどこかに 色気ボクロをルボタン

          【フランキーさんとわたし】No.16

          【フランキーさんとわたし】No.15

          【後編】 フランキーさんは美意識が高い マサミちゃんのトンボめがね レンズあり、レンズなしを いくつも作ったもんだから ラウンジ、自宅 マサミちゃんの手が届く範囲に必ずある かけるかけないは マサミちゃんの気分しだい 紳士なお客様たちはトンボめがねに ふれることはない 若いお客様はかならず 言う 「ママ、そのめがねなに? かけさせて」 と 「ええ、よく見えますのよホホホー」 マサミちゃん スペアのトンボめがねをお客様にお渡し そうそう見ることのない トンボめがね

          【フランキーさんとわたし】No.15

          【フランキーさんとわたし】No.14

          【前編】 フランキーさんは美意識が高い マサミちゃんのお顔 もちろんフル整形 「わたくし、どこの先生が手術したのか わかるのよホホホー」 (なんの自慢よ) 今でこそ、整形することが日常化している世間さま マサミちゃんの時代は そうではなかったそう 整形手術したその日は 病院にお泊り 同室だったマサミちゃんのお友達 ニューハーフのナミちゃんが言っていた 「フランキーさん鼻の手術した日の夜 いきなり鼻のガーゼとって手術した鼻を鏡を見ながらペタペタ、ペタペタ手で触るのよ

          【フランキーさんとわたし】No.14

          【フランキーさんとわたし】No.13

          フランキーさんはカケヒキがお得意  まだ寒い日の ある日 ラウンジ終わり おイヌさま達のお散歩タイムも終わり そろそろ帰るーって マサミちゃんに言うと 「みーちゃん今から市場にいきましょ」 と マサミちゃん まぁいいかってな感じで マサミちゃんのラウンジから 車で10分ほどの 京都の大きな市場へ まだ薄暗い明け方 市場の中は働く人だらけ マサミちゃん、目をつけたお店の大将に 欲しいお品指さして 「これ、まからへんの?(値引きして)」 と お店の大将ムッとして 「ま

          【フランキーさんとわたし】No.13

          【フランキーさんとわたし】No.12

          フランキーさんは目新しいモノがダイスキ ラウンジにたまに来る マサミちゃんのお客様(男性です) 本業でもないのに やたらに美容用品をセールス そのたび 「あーらーそうなのね では買いますわホホホー」 万からする商品でも数台お買いあげ わたしも一緒にお買いあげ もちろん1台だけ(笑) マサミちゃんは 1週間 わたし1ヶ月 美顔器たち、いづこへ(笑) そんなある日のお昼間 マサミちゃんから電話 「みーちゃん、痩せるオクスリがあるのよ、一緒にお話聞きに参りましょホホホー

          【フランキーさんとわたし】No.12

          【フランキーさんとわたし】No.11

          【後編】 フランキーさんは大の動物好き 未明のおさんぽ マサミちゃんの両手に マリコ、ぺぺ、出戻り2匹 ともちゃんは 巨漢のノンノンとジュリちゃん担当 「リードはかわいそうよ」 と マサミちゃん へこおびらしき 柔らかい帯をハーネスがわりに おイヌさま達に装着 巨漢のノンノンだけ ハーネスからするっと たまに、抜ける(笑) そんな時でもマサミちゃん 男性には戻ることはなく 「ノンちゃんまちなさい!! ノンちゃんまちなさい!!なんでアンタはお母さんの言うこと聞かれへ

          【フランキーさんとわたし】No.11

          【フランキーさんとわたし】No.10

          【前編】 フランキーさんは大の動物好き マサミちゃんの1番の愛娘 トイプードルの 長老ジュリちゃん マルチーズが巨大化し 中型犬になった 愛息子ノンノン ノンノンのお母さん マルチーズの マリコ ジュリちゃんの息子 トイプードルの ぺぺ 4匹一緒に過ごすことは できない 巨漢のノンノンとぺぺがケンカするから ジュリちゃん、ノンノンは 1Fラウンジ マリコとぺぺは 2Fの住居 そんなある日 出戻り2匹 マリコが産んだコ マサミちゃんはジュリちゃん マリコが子ども

          【フランキーさんとわたし】No.10

          【フランキーさんとわたし】No.9

          フランキーさん 気持ちのアップダウン やや激しめ ラウンジは通常営業 マサミちゃんの気持ちは 日々アップダウンの繰り返し 気持ちダウン中は お店の営業中にお着物に着替えない日も 多々ある そんな日でも接客は必ず ひとり、ひとりのお客様に ご挨拶だけはかかさない でも気持ちのアップスイッチ ONにはならない 一度だけ ラウンジ閉店時間まで あと数分と言うときに お客様から 「ママ、お店終わったら、祇園のホストクラブへ行こうよ」 と、お誘いが 「あーら、いいわね。では

          【フランキーさんとわたし】No.9

          【フランキーさんとわたし】No.8

          フランキーさんは華やかなことが ダイスキ マサミちゃんとわたし とっても田舎の大きな温泉旅館に泊まった日 わたしをトリコにする出会いが まさみちゃんに誘われ 旅館内で大衆演劇を見ることに  第一部は観劇 「みいちゃん見て、あの着物素晴らしいわね」 「ちょっと見てちょうだい、豪華な帯ね」「あの着物は◯◯って言うのよ」 「みいちゃん、あの役者さんステキね」 ときおり、役者さんの口まねをしたり マサミちゃん、観劇中なのに おお忙し (マサミちゃんが舞台にたったらいいのに)

          【フランキーさんとわたし】No.8

          【フランキーさんとわたし】No.7

          フランキーさんが幼いころ この国は他国との争い、まっただ中 「みいちゃん、わたし小学校もろくに行ってないから、字か読めないのよ」 マサミちゃんが言ってきた 確かに伝票に字を書くことは ほとんどせずで 書いてもカタカナと 変わっているなと思っていた そんなある日 マサミちゃんと旅行会社へ行くことに カウンターの女性が ちょっともたついたら 「ちょっとアナタ後ろにあるじゃない!!」 と 行き先ファイルを指さしお怒り あれ、マサミちゃん字が読めない言ってなかった? もちろん、

          【フランキーさんとわたし】No.7