見出し画像

【フランキーさんとわたし】No.22

フランキーさんのはじまり…

ある年のお正月
実家で過ごすのに
マサミちゃんを誘ってみた

「あらーいいわねー、参りますわホホホー」と
初めてわたしの実家へ

わたしの実家のお正月は
家族の友人達が集まる
ホームパーティー

マサミちゃん職業柄
はじめましてでも
すぐにその場に馴染んでしまう
わたしの家族以外
誰もマサミちゃんが
ニューハーフってことは知らない
そんな、中
場の空気がよめない
わたしの母が
マサミちゃんに聞いた

「ママはなんで、女になったの?」
(ひゃーこの席で、それ、聞く?)

マサミちゃん顔いろ変えずに

「そうねー、生きるためよ、ホホホー」

マサミちゃん
もらわれっ子(養子)
お子さんのいない夫婦に育てられた

マサミちゃんが
もらわれた当時は
お子さんはいなかったが
数年経ち
弟や妹が産まれた

大人に近づくにつれ
自分自身に違和感を感じ

何度も何度も自殺を試みたそう
でも、いつも、目を開けると病院
それでも死ぬことをあきらめられず
海に入ったそう
でも、やっぱり目が覚めると病院で
おかあさん(養母)が
ベッドの横に

海の自殺未遂を最後に
死ぬことはあきらめた

戦争終わり
おかあさん、弟、妹を食べさせる為に
靴磨きからはじまり
他にもイロイロしていたら
警察に捕まったりで

「みーちゃん、おかあさんが警察署に迎えに来てくれるんだけど、
お金がないから罰金払えないのよ、ほんと情けなかったわ」

「しょうがないから
わたくし警察署の中で自分の罰金代を稼ぐのに靴磨きをするんだから、ホホホー」

ボーイでは稼げない
マサミちゃん
生きるためにオンナになった

なんかマサミちゃん
名言ぽいやん(笑)

※実話です








この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?