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給食事故ゼロへ! 担任が知っておくべきリスクマネジメントのすべて

学校はリスクマネジメントができていないことが多いです。
特に給食指導に関するリスクマネジメントは顕著です。

給食指導のリスクマネジメントとは、
給食指導において発生する可能性のあるリスクを把握し、そのリスクを低減するための対策を講じることを指します。
ここでは、担任が関わるリスクマネジメントのみ考えていきます。

給食指導において発生するリスクとしては、
以下のようなものが挙げられます。

①食中毒
②食物アレルギー
③体調不良
④事故

これらのリスクを低減するためには、以下の点に留意する必要があります。

・リスクの把握
まずは、給食指導において発生する可能性のあるリスクをすべて洗い出し ます。リスクの洗い出しには、ヒヤリハット事例や過去の事故を参考にするとよいでしょう。

・リスクの分析
リスクを洗い出した後は、そのリスクの発生確率や影響の大きさなどを分析します。リスクの分析によって、どのリスクを優先して対策を講じるべきかがわかります。

・リスクの対策
リスクの分析に基づいて、具体的な対策を講じます。対策は、リスクの発生を防止するためのものや、リスクが発生した場合に被害を最小限に抑えるためのものなどがあります。

給食指導のリスクマネジメントは、給食指導の安全性を向上させるために重要な取り組みです。

具体的なリスクマネジメントの取り組みとしては、以下のようなものが挙げられます。

①食中毒防止対策
・手洗い
・マスク着用・ランチョンマット使用
・給食準備における衛生管理の徹底

②食物アレルギー対応対策
・アレルギーの児童の把握
・アレルギー対応給食の提供
・アレルギー対応の指導
※簡単に書いてますが、命にかかわるためここは特に重要です。

③体調不良防止対策
・食べすぎないようにする(腹痛や嘔吐防止)
・アレルギーでなくても苦手なものは減らしたり残したりしてよいことにする。

④事故防止対策
アレルギー以外に考えられる事故で一番気を付けるのは、やけどです。
食管が重いためそれをこぼしてしまって、足や手などにかかると大きなやけど事故になります。

準備中や片付け中に起こり得るのが、配膳中の転倒による怪我。
給食ワゴンを運搬中の衝突事故。
などが考えられます。

さらに、給食準備中に、給食当番でない子どもたちがふざけてしまいけんかなどになるこもあります。

そして、一番気を付けなければいけないのは、食事中の事故。
喉にたべものを詰まらせてしまったことが原因の窒息死です。

2021年、給食中にパンをのどにつまさせて死亡して子がいました。

2008年にも同様に、パンをのどに詰まらせてしまい窒息死した子がいました。

パンはもともと水分も少なく、のどにつまりやすい食べ物です。
それを小さいうちから、ちぎって食べることを指導し、高学年になってもパンは危険な食べ物だという認識のもと指導を徹底していたら防ぐことのできた事故だったように思います。
やはりリスクマネジメントがしっかりできていなかったために起きた事故と言えるでしょう。

このような事故を防止するためには、

食べ物は食べやすい大きさにして、よく噛んで食べる。
早食いは危険であることを指導する
学級担任は注意深く児童の様子を観察する。
特別な支援を要する児童については、食事中に必ず教職員が付き添い、目を離さないようにする

などの具体的な指導及び対策が必要となります。

以上、給食指導におけるリスクマネジメントについてでした。


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