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ガソリン価格下落か!?


先月31日のWTI価格の終値が76.99ドルだったが、本日(6月4日)時点では73ドル台まで下落しており、X(旧Twitter)では「ガソリン価格が下がる!」などの好感的な意見が見られるが、本当に期待通りにガソリン価格は下がるのでしょうか?

この記事でわかること

  • 日本のガソリン価格のきまり方

結論(Point)

  • 1L=130円 ・120円までガソリン価格が下がるとは想像できない。

  • 日本のガソリン価格はWTI原油価格よりもドバイ原油価格と相関性が強い為、ドバイ原油価格を参照すべし

理由(Reson)


まずは下のグラフをご覧ください

(参考:1)


これは、2005~2018までの資料ですぎ、ドバイ原油とガソリン小売価格の関係性を著したグラフです。

当時は、今より中東依存度は低いにもかかわらず、強い相関性があることが分かります。

では、なぜドバイ原油価格との相関性が高いのでしょうか?

それは日本の原油輸入先に関係します。
以下の表をご覧下さい。


※MiddleEasy=中東

(参考:2)


こちらのふたつの表は日本の原油輸入明細です。
日本は、2024年4月時点で、原油輸入量95.6%を中東産に依存している状態です。
(2023年4月は96.6%の依存度でした。)
従って、数ある原油価格指標の中でドバイ原油価格が最も日本のガソリン価格に影響するという訳です。

例(Example)


では、ドバイ原油価格に変動があった際、どの程度でガソリン小売価格に影響するのだろうか。

結論:3週間〜1ヶ月程度
理由:原油を精製してガソリンにする工程や中東地域からの輸送する期間があるからだ。
対策:日経新聞や各種メディアから原油にかかる情報に注目すること。

つまり、今この瞬間にドバイ原油価格が大幅に上昇すれば3〜4週間後に日本のガソリンスタンドに反映されるという訳です。

結論(Point)


日本のガソリン価格はWTI原油価格よりもドバイ原油価格と相関性が強い為、ガソリン小売価格を予想する際は WTI価格よりもドバイ価格を参照しましょう!

1:総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/kouri/mini/pdf/mini-no1.pdf
2:経済産業省資源エネルギー庁
https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/sekiyuso/result/pdf/h2j581011j.pdf

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