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比喩表現集め①

本の帯みたいな内輪ノリ 売れ残りのホットスナックを買えないような決断力 運転免許試験前日みたいな勉強 最後のティッシュと分かって取るときのような未練 公開終了間近、別館スクリーン7番みたいな密度 麦茶の底の氷みたいな気取り具合 350mと500mで迷って500mを選ぶときくらいのテンション 五歳の時の手と星くらいの距離 七歳の時の手と星くらいの距離 十二歳の時の目と星くらいの距離 髪裏全メッシュくらいの原理の分からなさ PCファンフィルターに溜まる埃くら

    • 韻が踏めるまとめ①

      ・ラングドシャ アルル・ナジャ 無断出社 あれはチェシャ(猫) 幹部記者 タンク汽車 南部汽車 ジャンク汽車 ・海底二万里 最低肥満医 大抵知らんし 想定一万匹 だいたい期待値 皇帝白石 雷帝イヴァン氏 ・ハンプティダンプティ 斬新にサンプリング 外部に幹部二人(ににん) スヌーピーフリスビー ブレンディグリーンティー 迅速に検討し 患部にスピーディ 感電し団体死 ・憎まれっ子世に憚る 皆しれっと恋に嵌る プレパラート本に挟まる キラーサウンド奏者重なる ダンク

      • 54字の物語〈テーマ:言葉遊び〉

        『水水水』 『王の望む宝』 『大きな蕪』 『その島の名』 一つあたりに時間が掛かります。

        • 54字の物語集〈テーマ:海〉

          『水の底』 『チョウチョウ』 『歌姫に足は要らず』 『月の引力と海の重力』 あっっつい。

        比喩表現集め①

          54字の物語 まとめ①~⑩

          最近ハマっている54字の物語のまとめです。よかったら見ていってください。 ①『クジラ』 ②『五円の価値もなし』 ③『モールス信号』 ④『シンデレラ』⑤『初恋』⑥『蛍火』⑦『矛盾』⑧『スキャンダル』⑨『マウス』⑩『百合厨』⑪おわり 句点読点の位置の大切さを学びました。 できるだけ行の一番上にいかないよう気を付けます。 以下で毎日投稿してます。見ていっていただけたら幸いです。 月猫(@54140tuki)さん / X (twitter.com)

          54字の物語 まとめ①~⑩

          一分小説『宝石洞窟』

           金のなる木。  そんなものはないけど。  宝石のなる洞窟。  それはある。  あった。  ルビー、トパーズ、エメラルド。サファイア、クォーツ、ダイヤモンド。そしてゴールド。  大空洞、その内壁すべては、七色の光を孕んで、反射して、天国とすら張り合える異世界を現実に作り出す。七つの大陸の地脈が合わさるこの土地は、不思議なことに宝石が分類無く、際限なく湧き出る。掘っても、掘っても。採っても、採っても。神様のキャンデーボックスのように、宝石の欠片を吐き出す。無限に、終わりなく。

          一分小説『宝石洞窟』

          短編小説『完璧な母』

          「わが社の新製品、i-motherは、悩める世界の奥様方にとって救いとなる商品です。日々の生活の中で奥様達の手を煩わす、我が子の夜泣き、ぐずり、あるいはもっと成長為されているのでしたらイヤイヤ期に、反抗期。 こんな悩みを全て解決するためには、そうです。新時代の力をお便りください。 わが社が発明した『子守型アンドロイド i-mother』は、最新の用事心理学に基づいた、完璧な『子守AI』を搭載。情操教育からしつけまで、なにからなにまでお任せあれ。そして任せられるのは教育だけでは

          短編小説『完璧な母』

          一分小説『入道雲』

          『積乱雲が発達しています。急な雷雨にご注意ください』。  奴はそうやって、期待と不安をのせて、真っ白な体を運んでくる。  今日こそは、体育失くせよ入道雲。  おまえは、そんな嫌われ者みたいな体しているのに、よく夏の主役と言わんばかりに威張っては、よくいろんな人を怒らせては、たまに誰かを救っていく。  夏の全てを台無しにできる癖に、唯一夏の暑さに勝てる、そんなお前が、ちょっとうらやましくて。  おまえみたいなやつに、なりたいと憧れる俺はひねくれてるんだろうか。  でかくて、

          一分小説『入道雲』

          短編小説『世界始発論』

           ある日世界は始発を迎えた。  僕は僕の陰気さによく似あった、終末系SFを呼んでいたものだから、それはもう参った。 『昨日発見された新元素、アキラロメンにより、これまでとは比べ物にならないエネルギー機関の開発が現実のものとなります。アメリカ研究機関の発表では、リスクのない核融合発電所が世界各地に建設できるようになるとのことで、世界的課題であったエネルギー課題、食力事情、労働力不足や内戦問題がドミノ倒しのように解決していくとのことで……』  細く短く生きてやれ、精神の象徴た

          短編小説『世界始発論』

          一分小説『ー1秒』

           秒針を眺めていると、カチリと、テッペンの12にたどり着いた直後、  左回りに1秒動いた。  カチ、カチ、カチ……  何事もなかったように、秒針は再び右へと進み出し、テッペンの12を越えていっ た。カチ、カチ、カチ……。  私は、それを机の上で一人見入った。目をまん丸に見開いて。  まるで、一瞬時が止まったようだった。 「それでは、連立二次方程式を使うと、こうなるから……」  ハッとして、ぐるぐると周りに視線巡らせる。先生は手元を、クラスメートはノートか前後左右の友

          一分小説『ー1秒』