凩の 吹いては袖を たぐり寄せ 確かこれ小学生の頃に詠んだ句なんですが、今読んでもかなり完成度高いのに当時の担任に全く評価されなかった記憶があります。見る目なしかよ! 皆さんこんにちは。平成最後のエッセイストきなこんです。なんでも平成最後ってつければいいと思ってんじゃねぇよ死ね! 最近身の周りに詩人が多くて困ってしまいます。僕の立つ瀬が無いじゃないですか。まぁ僕は詩人ではありませんが……。 今日も今日とて京都の郷土は強度に寒いです。なまらしばれるわぁ~。いま電車で
その日、俺は泣いた。おもちゃを取り上げられた子供みたいに泣きじゃくっていた。泣くのは久しぶりだった。本当に久しぶりだった。 そんなふうに泣いている俺を見下ろす奴がいた。俺だった。俺は俺がなんで泣いているのか分からないので、何もせず、ただ無表情にそこで立って俺を見下ろすだけだった。俺はそいつを殺してやりたかったが、きっとそいつも俺を殺してやりたかったに違いない。それでも、もうそんな事はどうでもいいので、俺はやはり声を上げて涙を流していたのだ。 やがて、鳥が飛ぶように、ある
はじめまして。きなこんと申します。 トライナリーアドベントカレンダー2018、13日目というちょうど折り返しの日に記事を書かせていただく事について、まずは企画者そぉいさんはじめこの企画に関わった皆様にお礼を申し上げます。 また、トラカレ2018の自称裏番組として継続中のほぼ日刊きな粕ラジオにおいての種々の無責任な発言やネタに関して、この場でお詫びを申し上げます。本当に色々すいません。 さて、元々トラカレの提出物としては動画だけを考えており、記事を書くつもりはあり
雨の日は大学に行かない。だから、六月は大変だ。けれどもそのおかげで、試験の成績は人よりも良い、と思う。 大学に行きたくない、というよりは外に出たくないというのが正しい。雨の日の外出なんて、とてもまともな人間のする事とは思えない。考えるだけでおぞましい。 あんた、そんなんじゃ一生社会に馴染めないよ――そう私を評したのは、友人のミキちゃん。彼女とは高校からの付き合いだ。三年生の時からこの『雨の日サボタージュ』を敢行した私にそう言った。余計なお世話。 けれども、外に出ないの
『……欲しいか……』 「はっ!?」 『力が欲しいか……人間……』 「これはもしかして、A○MS!?」 『違う』 「うわぁ! 一目で分かるほどの悪魔っぽい悪魔!」 『ククク、いかにも、俺は悪魔……人間、力が欲しいか?』 「うーん、なんだかよく分からないけど、欲しいです!」 『ククク、ならば人間……俺と契約するのだ』 「け、契約!?」 『そうだ。お前に力を授ける代償として……』 「ゴクリ」 『お前の寿命の、残りの三分の一を頂く』 「え、三分の一?」 『三分の一だ』 「普通半分じゃ