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マルコヴィッチになれる!?映画『マルコヴィッチの穴』

こんばんは。きなこもちです。

みなさんは誰かになりたいと思ったことはありますか?私はせいぜい「あんな美人になれたら」とか「あんなに頭よかったら」とか思ったくらいで、具体的な誰かになりたいと思ったことはないんですよね。でもすごいと思える人を見てあこがれることはあるんじゃないでしょうか。

今回はなぜかジョン・マルコヴィッチになれてしまう不思議な穴にまつわる不可解ストーリーな映画『マルコヴィッチの穴』を紹介します。

あらすじ

人形遣いのクレイグはある日自分の働くビルの一室に穴を見つけた。中に入ると一定時間、俳優のジョン・マルコヴィッチになれる不思議な穴だった。クレイグは人形遣いの容量でマルコヴィッチを自在に操り、普段経験しないセレブ俳優の生活を楽しんでいた。しかし妻のロッテと過ごす時間は減り、二人の関係はどんどんと悪くなっていった。

クレイグは職場の上司であるマキシンにも話して、この穴を利用したビジネスをおこなおうとしていた。以前よりマキシンに片思いしていたこともあって、マルコヴィッチの穴を使って関係を深めていくのだが。

誰でもマルコヴィッチになれる穴

基本的にこの穴だけで話が進む、とても不思議な物語です。不条理コメディの類なのと、そんなに激しい場面展開のない淡々とした映画なので、人によっては退屈するかもしれません。

こういう映画がハマりそうなのは、哲学とか文学が好きな人でしょうか。ちょっと想像力を膨らませれば、「穴に人が入られたあとのマルコヴィッチはどうなるのか?」、「なぜ平気なのか?」、「なぜジョン・マルコヴィッチなのか?」、「穴から人が出ていったあとのマルコヴィッチはどういうマルコヴィッチなのか?」といろんな疑問がわいてくると思います。そういうのを楽しみつつ、よくわからない穴とそれに魅了され人生が狂っていく人々を見る映画となっています。

セレブと一般人

この映画ではジョン・マルコヴィッチが徹底してセレブとして描かれています。実際、大変な成功をおさめている性格俳優ですから、こんな生活もやろうと思えばできるんやろなと思います。一方のクレイグと妻のロッテは徹底して一般人、ともすれば底辺に近い人々として描かれているので、セレブへの羨望がより強く感じられる対比構造にあると思います。

でもクレイグを演じるのはジョン・キューザック、ロッテを演じるのはキャメロン・ディアスで、実際には彼らもセレブなんですよねw それがわからないほど、わざと薄汚れた格好をして、前髪もだらしなく垂れ下がって、猫背気味に歩いていて、特にロッテはよく見ないとキャメロン・ディアスだとは気づかないと思います。

マルコヴィッチの穴に入ってセレブの生活を知ってしまったからこそ、もう戻れない人の心の弱さが実は普段セレブの生活をしている役者によって表現されるのは、なんとも不思議な感じがします。

おわりに

最初にこの映画を見たとき難解だと感じたので、何度か見直しました。結論、何度見直してもよくわからんところはよくわからんままなので、まずは雰囲気を楽しむのがいいんじゃないかと、この映画については思います。


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