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今日の学び〜けいれん〜

動物病院に行くと、飼い主さんが痙攣の起こったわんちゃんを慌てて連れてくることが珍しくないと思います。実際、痙攣が起きているもしくは起きたわんちゃんが来たのを見たことがあります。痙攣を見た飼い主さんは驚いて冷静な判断ができなくなるというのは簡単に想像がつきます。

今回は主に以下の2つの項目について書きます。

痙攣の主な原因

まず、痙攣は他のどこに問題が起きていたとしても、最終的に脳に問題が生じると起こる。脳にどのような問題が生じているかで細かい原因もわかってくる。脳のエネルギーがない状態、脳に毒が入ってしまう状態、脳が物理的に押されていたり、侵食されている状態などがあると脳が異常に興奮して見た目に激しい症状が出てしまう。

具体的には、脳の主なエネルギーは糖分なので、低血糖であると痙攣が起こることもある。アンモニアは脳にとっても体全体にとっても毒であるため、通常は肝臓で解毒されて尿素になって腎臓からおしっことして出される。しかし、その過程に問題が生じたりするとその毒が脳へのダメージにつながり痙攣が起きてしまう。また、脳に腫瘍があると脳が押されたり、侵食されたりしてこれでも痙攣が起こることがある。

すぐにできる対応

元々は低血糖によって痙攣が起こっていたとしても、痙攣発作が長く続くとそれ自体が問題になる。脳が興奮して細胞が壊れていったり、筋肉を激しく動かすことで熱が上がってさまざまな臓器がうまく働かなったりすることもある。これを防ぐためにも長く続く痙攣は早めに止めることが大切。熱を下げるのは誤ると危険なこともある。(→よければ『今日の学び〜熱のお話〜』もご覧ください)

何度もわんちゃんの痙攣を経験している飼い主さんはよく知っているかもしれないが、薬を鼻に垂らすことで多くは治めることができる。何度も発作を起こしていない限り普通は薬を持っていないと思うので、痙攣の様子を動画で撮り、すぐに動物病院に連れて行くのが良いと思う。

原因がいくつか考えられるので、明らかな原因がない限りは血液の検査などによってできるだけ原因を探して、改善しないと治らないこともある。これは検査なしには難しいので動物病院に連れて行くことが良いと思った。

今回は痙攣発作について主に考えられる原因と自宅で飼い主さんができそうな対応について書きました。また、もっと詳しく学んだものを書こうと思うのでよければそちらもご覧ください。

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