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私が出会ったトンデモ男衆50選~⒈スイートピー④~

愛は三年で冷めるという。浮気は結婚七年目で起こるという。まさにこの言葉の通りで私もそうだ。愛の不時着サントラを聞きながら振り返る。もう絶対愛してるなんて言葉は言わないし言われても信じない。キツネは息をするように愛していると言った。今となっては背筋がゾッとする話だ。付き合って一年経たぬ間にプロポーズ、この8年間の間に、退職、新婚旅行、妊娠出産、海外駐在、第二子出産、単身赴任、コロナ、不倫、義両親との絶縁、離婚協議など一通りの経験をしてしまった。死ぬこと以外かすり傷だけどここまで波乱万丈は人生もなかなかない。まさか、自分がサレ妻となり、まもなくシングルマザーになるとは誰が想像しただろうか。この人生を記録し、いつか面白おかしく笑える日が来るようにと思い執筆を始めた。いつか書籍化することが目標である。違和感を感じたのは2021年12月。コロナ渦でテレワークが主流な中、出張がちらほら入り始めた。しかも土日を挟むことも多い。頻度は増えていき毎週のようになった。毎回出張前に洋服を買ったり、美容室に行く頻度も増えた。胸がそわそわした。違和感。でも信じてようとしていた。スキンシップもなくなり、急に女として見れなくなったと言われた。間違いないと思った。証拠集めを始めた。仕事部屋にあったMacを開き閲覧履歴やメッセージなど毎日毎日いない間に検索した。見つけては写真を撮り日に日に神経が擦り減っていった。言い逃れされないよう必死だった。出張後のパンツの枚数を数え、裏返して精液チェックしたり本当におかしくなっていた。我慢できずに問い詰めることもあった。だが前述のとおり平気で嘘をつく人間相手に立ち向かっても暖簾に腕押し。段々相手も嘘が上手になり、調べていたことがバレてパスワードを変えられたりもした。上司にこっそり電話したこともある。「北風と太陽ですよ、奥さん」と言われた言葉は一生忘れることはないだろう。あがいても、もがいても暗闇から抜け出せないまま数か月が経ち、気づけば体重は10㎏落ちていた。眠れない、食べられない、笑えなくなり、子供に対してストレスをぶちまけることで発散し、彼女達は私の表情を常に伺うようになってしまった。家族崩壊の道をたどり始めていた。選んだ男は本当に大事なものを守れないバカなクズ野郎だった。お世辞にも美人とは言えない25歳独身女に浮気ではなく本気になり、家族を捨てたのだから。


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