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”建築の未来・板金の未来は絶対に明るい”-ウチノ板金・内野友和さん

こんにちは。HouScapeの木村です。
先進的な取組みをしている屋根屋さんにお話をお伺いする本企画
第一弾はウチノ板金の内野友和さんです!

内野さんは地域の工事業もやられながら、
建築家の隈研吾さんとリノベーションプロジェクトをされていたり、フランスで板金の折り鶴のワークショップをされていたりします。

隈研吾さんとのリノベーションプロジェクト「和國商店」(イメージ)
板金折鶴
フランスでのワークショップ

他にも、屋根の点検と偽って詐欺をはたらく悪徳業者から、地域の人たちを守るプロジェクト「三方よしの屋根点検」も主宰されています。

点検費用はすべて赤十字社を通じて国内義援金として支援活動に使われており、
全国各地の屋根屋さんがこの仕組みを活用しています。

ドローンで屋根の点検をする内野さん

それ以外にも、「屋根展」の企画海外アーティストとのコラボなど、内野さんの取組みを挙げればきりがありません。

裏側にはどのような試行錯誤があったのか?
板金業や職人さんに対する想いもお伺いしてきました。



「ノリで」「とりあえず」始まった職人人生


-内野さん、本日はよろしくお願いします。
今日はウチノさんの事務所(東京都東村山市)でインタビューをしていますが、ご出身も東村山ですか?

内野:はい、生まれてずっと東村山です。引っ越しもしましたが学区は一緒です。

-インタビュー前に作業場を拝見しましたが、お父様も職人さんなんですね。

事務所併設の作業場で、お父様が作業をされていました

内野:そうです。更にいえば祖父も板金屋で、そこは父の兄、つまり僕の伯父が継ぎました。

父は平成元年に分家として独立して、本家の方が”内野”鈑金で、分家のうちが”ウチノ”板金です(笑)

-なるほど、それでカタカナだったんですね…!
内野さんは板金一家に生まれて、早くから家業を継ぐことを考えられていたんですか?

内野:いや、全くです。小さい頃は家と作業場が離れていて、親父が何やっているのかもよく分かってなかったです。

小学生だったので、「外人さん=アメリカの人」くらいの感覚で、「職人さん=大工さん」ぐらいに思ってました(笑)

-そうだったんですか(笑)その頃はどんなことに興味があったんですか?

内野:うーん、何だろう……面白いこととか新しいことを考えることは好きだったと思います。

小学生が内輪だけでやってる遊びとかあるじゃないですか。ああいったものを考えたりするのは好んでやっていた気がします。

-楽しいことを思いついても、そこで終わったりせずに形にできるのもすごいですね。

内野:単純に僕が考えた遊びで友達が喜んでくれると嬉しいですよね。そういったことが、小さいですけど成功体験になっていたように思います。

-なるほど。その後は工業系の高校に進まれたんですか?

内野:いや、都立高校の普通科に進みましたよ。
当時はテレビ局のADさんになりたいな~とか思ってました。テレビも面白いことを考えられそうですし。

ただ、何か明確な理由があったわけでもないんですが、なんとなく「親父を手伝うか~」って感じで手伝い始めて、高校卒業してすぐに働き始めました。

-そうなんですね。「長男だから自分が継がないと」みたいな考えもなかったんですか?

内野:全くなかったですね(笑)ノリでとりあえず、って感じでした。

なので建築業の未来がどうとか、職人さんの今後がどうとか、そんなことも全然考えずに働き始めました。

-そんな職業人生の始まりだったんですね。いまの内野さんから考えると意外ですね。

はじめはお父さんと2人だけ。仕事は全て下請け工事。


-内野さんが働き始めたとき、職人さんは何人くらいいらっしゃったんですか?

内野:父と私の2人だけです。

当時は父も個人事業主として働いていましたし、従業員も雇わず一人親方でした。

-職人としての仕事もお父さんに教えていただいたんですか?

内野:そうですね。一日中親父と一緒に現場まわって、板金を切ったり曲げたりとかも親父に教えてもらいました。

家ももちろん一緒ですから、朝起きて現場に行って帰宅してご飯を食べて……数年間は親父と10メートル以上離れてないんじゃないですかね(笑)

-すごいですね(笑)喧嘩とかはしなかったんですか?

内野:そんなに無かったですね。
軽トラ運転してるときに「こっちの道の方が早いでしょ」「いやいや」とか言い合う程度でしたかね(笑)

現在のウチノ板金のトラック

-てっきり職人さんの世界はもっと怖い世界なのかと思っていました。技術も「背中を見て覚えろ」という世界なのかと。

内野:うちはそんなことなかったです。
「見て覚えろ」と言われたことも一切ないですし、祖父の代から続く技術をきちんと教えてもらったと思っています。

僕も今の職人さんたちには、きちんと伝えていこうと思っています。

-素敵ですね。当時はどういった内容のお仕事が多かったんですか?

内野:100%、BtoB案件(対工務店/下請け案件)でした。
関係性のある工務店さんから定期的に仕事をもらって、親父と2人で回ってこなしていく、といった形です。

-なるほど。現在はBtoC案件(対消費者/元請け案件)が多いですよね?

内野:そうですね。今は8割以上がBtoC案件ですし、社員も12人くらいになりました。

-かなりの変化ですね…!
どのようにして仕事や会社が変わっていったのか、お伺いしていけたらと思います。


リーマンショックで月商26万円に。「このモデルを変えなければ」


-最初にBtoC案件をやり始めようと思ったのは、何がきっかけだったんですか?

内野:リーマンショック(2009年)ですね。

そこで業界的に仕事が止まっちゃって、板金屋も「技術」よりも「金額」的な部分で評価されて、ふるいにかけられるようになったのが転換期だと思います。

これまでお付き合いがあった会社さんでも、リーマンがきっかけで違う業者にパッと鞍替えするのを見て、
この仕組みを続けていくのが辛いかも、と感じ始めました。

-そうだったんですね。
一時期は月商が26万円になった」というお話をお伺いしたこともありますが、それも当時のことですか?

内野:そうです、この辺りでした。

-そうでしたか……それはかなり大変でしたね……。
そこからBtoCをやることになっていったんですか?

内野:そうですね。ただ、すぐにBtoBをやめよう!ということではなかったです。

当時は業界内でも、BtoCをどんどん進めていこうという会社はほとんどいなかったんじゃないかなと思います。

この受注モデルを変えないと、その場は稼げても結局自分たちが疲弊していく……

それが資産になるかと言えば、「お金」という紙の資産にはなっても、仕事が積み上がっていくわけではない……

この先に何があるんだろう……
といった違和感が強くなっていきました。

-なるほど。
リーマンショックまで10年間くらい働かれていますが、もともと業界に対して違和感を感じていたりもされたんですか?

内野:正直、建設業界への違和感が無かったといえば嘘になります。

本来、仕事を取ってくる人も工事をする人も、誰が欠けてもビジネスは成立せずフラットなもののはずなのに、
どうして仕事をとってくる人が偉いんだろう?とか。

見積りを求められて、一生懸命図面と睨めっこしたうえで「100万です」と提示するんですが、
「70万って決まってるから70万でやりくりしてくれない?」って言われて、
だったら最初から言ってよ!とか。

そういった違和感はあっても、そういう仕事の受け方をしてきたのは自分たちの責任ですよね。

「じゃあ自分で仕事とってきてやればいいじゃん」って言われたら、確かにそうだよな、って思うところもあったんです。

それで、いっそのこと自分たちで仕事を取って全部ワンストップでやっちゃった方が、自分たちの時間も自由に使えるし、予算も決められるし、制限もなくてストレスもないかも、ということを考えるようになりました。

そう思うようになったも、リーマンで仕事がぐっと減ったのがきっかけの一つだったと思います。

-それほどまで業績が落ち込むと、「仕事自体を変えようかな」とか「転職しようかな」とは思いませんでしたか?

内野:いや、それは考えませんでした。

建築の未来・板金の未来は絶対に明るい」と思ってましたから、
もちろん当時は大変でしたけど、業態を変えるとかは考えてなくて、まずはアプローチを変えて挑戦してみよう、と思ってました。

-そんな確信があったんですね……!
大変失礼ながら、他の屋根屋さんともお話しする中で、「働き手が減っている」とか「市場が小さくなってる」と伺うことは多くても、「将来が明るい」というお話はあまり聞いたことがありません。

内野さんはどうしてそう思われたんですか?

内野:地震とか台風を経験してきたのもあるんですが、屋根とか外壁とかって家の中で一番大事にされる部分だと思うんです。

極端に言えば、壁紙がはがれても我慢できるし、畳が悪くなっても生活できるけど、
屋根とか外壁が壊れると、雨漏りしたりするので修理しないといけないですよね。人が住むのに、外回りの需要は必ずあるんです。

あとは、高度経済成長期で戸建て住宅がガンガン建ったので、そのリフォーム需要も来る。特にこの辺り(東村山)はベッドタウンですしね。

-なるほど。機能的に生活に必要なので需要は底堅いし、リフォーム市場は伸びていくと考えると、「未来は明るい」ということですね。


toCは全く新しい仕事。一歩目はタウンページでの集客。


-「業態は同じでアプローチが違うだけ」とはいえ、toBとtoCだとやることはかなり変わりますよね。

内野:全然違いますね。ほとんど新しい仕事をするに近いです。

現場作業だけじゃなくなって、仕事を取るところ以前に知ってもらうところから始まって、仕事を取って調査して、見積もりして契約して、工事して、その後のアフターまでやる必要があります。
それまでやっていたことは、全体が10だとしたらその内の3くらいだけですからね。

-そうですよね。最初はかなり大変でしたか?

内野:大変でした。
でも、実はそこまで重くとらえていたわけでもないんです。

もし建築一式やるということなら、屋根以外にもすべての分野のことを知っていないといけないですが、板金に絞ればその技術や知識はあったので、なんとかなるかなと思っていました。

-なるほど。最初は何から始めたんでしょうか?集客ですか?

内野最初は集客ですね。

契約書とかも何もない状態で集客を始めました。
問い合わせがあったらとりあえず現調いって、見積書とか契約書は仕事が取れたら何とかエクセルで作って、という感じでした。

-集客はどのようにされていたんですか?

内野:最初はたしか、タウンページに載っけてました。今の若い子は知らないかもしれないですね(笑)
家を持っているおじいちゃん・おばあちゃん達が見るかな、と思って載せたんです。

そうすると小さい案件でもポツポツと問合せが来だしたので、最初はタウンページ一本でやってました。

-最初はどのくらい問合せが来てたんですか?

内野:少なかったですよ。多くて月に数件です。

当時はto Bもやりつつで飯は食えていたので、それで挑戦できた部分もあります。

でも内容も「雨漏りを直したい」とか緊急性が高かったり、見積り価格で工務店に負けることはないので、ちゃんと工事にはつながっていました。

-なるほど。最初はタウンページで、ホームページとかはいつくらいから作り始めたんですか?

内野:実は、前後してしまうんですがホームページは2000年くらいからあったんです。

-2000年!屋根屋さんのホームページとしては日本初なんじゃないですか?(笑)

内野:そうかもしれないですね(笑)
Windows2000の時です。当時はダイアルアップだし、検索エンジンとかもまだ全然ない時でした。

でも、今後は絶対にネットが来ると思ってたので、作りました。

2000年当時のPCのイメージ(出所:(株)ソーテック)

-そこから問合せはあったんですか?

内野:ありましたけど、一般の人からではなく、不動産業者さんや工務店さんからだけでした。

当時は、一般の人からしたらインターネットってなんか怖かったし、そこで大切な家の工事をお願いするっていうことはハードルが高かったんだと思います。

でも、2003年~05年くらいだと思いますが、業者さんから月に1,2件問合せがあって、
問い合わせが来たら、本当は良くないけど、なんか嬉しくて遠くでも行っちゃいますよね(笑)

それで片道2時間かけて現場に行くけど、ただ参考で見積もりが欲しいとかで、工事につながらないことが多かったです。

-なるほど。ネットは最初、なかなか案件につながらなかったんですね。


小さな案件こそ、困っている人を助けるチャンス


-インターネットから案件につながりだしたのはいつ頃からなんですか?

内野:iphoneとかipadが普及しだしてからですね。

だんだん一般の方からも問合せが来るようになって、結果的には「ネットが来る」の読みが当たった形です(笑)

-なるほど。それでタウンページとかにも載せていて……
toBとtoCが逆転しだしたのはいつ頃からですか?

内野:2013年くらいだと思います。ちょうど自分が社長になった時くらいです。

-ネットの普及もあるとは思いますが、内野さんとしてはどういった取組みをされていたんですか?

内野20万円くらいの小さい工事をするようにしました。

やっぱり一般のお客さんだと、100万も200万もする工事をネットでお願いする人はなかなかいなかったので、
価格帯を抑えてウチノ板金のことを知ってもらうようにしたのが大きかったと思います。

そこで関係性をつくって、10年20年先の仕事をとる、というような考え方でやっていたのが良かったんだと思います。

to Bをやりながらだったので出来た部分はありますが。

あえて小さい案件を取りにいっていたんですね!面白いですね。
でも最初は、小さい工事を取るのも難しいんじゃないですか?

内野:そうですね。僕はまず会社のサイトと別に、「雨どい」専用のサイトを作りました

そうすると雨どいで困ってる人が見てくれて、結構サイトが跳ねたんです。日本中から問い合わせが来て、最初はまあまあ遠くまで行ってました(笑)

そのあとは「雪止め」のサイトを作って……といった形で、徐々に専用のサイトを増やしていきました。

現在の「雨どい」専用サイト

-なるほど。お困りごとに合わせてサイトを用意して、小さい案件から関係性を作っていったんですね。

内野:そうです。

最初は雨どいのゴミ掃除を15,000円とかでやるんです。利益もほとんど上がりません。

でも、困っている人は本当に困っていて、いろんな業者に連絡するんですけど、小さい案件だから取り扱ってくれなかったり、平気で1~2か月待たされたりするんです。

僕らはそこですぐに掃除するし、すると次の雨の日にはすぐに効果が分かるので、
そこでできた関係性は10年後、20年後まで残るんです。

-なるほど。それはありがたいですよね。
200万円の工事を取るために広告宣伝費を10万15万かけていると考えたら、
少し損が出たって関係性をつくりにいく、というのはむしろ合理的なようにも思いました。


試行錯誤して仕事を取る快感


-2009年にリーマンがあってから、toBとtoCが逆転するまで、4年くらいですね。
その間はどうでしたか?大変でしたか?

内野:むしろ、すごく楽しかったです。

toBもやりながらではありますが、自分たちで仕事を取る快感はめちゃくちゃありました。

ネットを更新してみたり、集客してみたり、「ああでもないこうでもない」と自分たちで考えて実行して、何か結果が出るとすごく嬉しかったです。

-お客さんと直接接するのも、toBとtoCの違いですね。

内野:そうですね。お客さんから直接「ありがとう」って言われるのはすごく嬉しかったです。

toBもうれしいんですけど、工期に収めれば良くて、お客さんが誰かも知らずに終わる、ってこともありますから、嬉しさは違いましたね。

-今だから言える「しくじり」とかはありますか?(笑)

内野:そうですね……
iphoneとかipadが普及しだして問合せが来始めたときに、200万円とかの大きい案件を取りに行こうとしたことですね。

さっき話したように、普通に考えたらそんな大きい案件をネットで頼まないと思うんですよ。

でも当時はその普通の感覚を忘れてしまっていたように思います。

-なるほど。でもそのご経験があったからこそ、小さい案件で関係性を作っていく、という方向に舵を切れたということですね。

内野:そうですね。

失敗したときに、業界のせいにするのは早いと思ったんです。

工事をする技術には絶対に価値があるはずで、自分のアプローチが悪いんだ、という風に考えていました。

-技術の価値を確信していたり、先ほどのように「建設業界の将来は明るい」という確信があったからこそ、失敗を成功につなげていけたんですね。


職人であるだけではだめ。「二足のわらじ」を履いておくこと。


-いまは職人さんが12名いらっしゃると伺いましたが、どういった方を採用されているんですか?

内野:社会人経験があって、挫折したことのある人に来てほしいと思ってます。

異業種で働いたりして挫折経験があって、それでも挑戦したいとか、手に職をつけたいっていう人の方が、真摯に仕事に向き合ってくれると思っているからです。

多くの会社はホームページに「経験者優遇」って書いてますけど、うちは逆張りで「未経験者優遇」です(笑)

採用ページでも、「未経験者優遇」については詳しく書かれてますね。
今いらっしゃる職人さんも全員、未経験入社なんですね。

ウチノ板金のホームページ

採用ページメディアの中で、ウチノ板金の職人さんが話されている内容を拝見すると、すごく前向きな方が集まっている印象を受けました。

内野:そうだと思います。
職人さんの意識が高くてびっくりされることもあります。

-求められる技術のレベルが高いんですか?

内野:というよりも、マインド的なことかなと思います。

技術がしっかりあることは最低限で、プラスアルファ、2足のわらじを履いていることが絶対に大事だと思ってるんです。

職人だけやるんじゃなくて、例えば仕事を取る営業力とか、動画制作力とか、経理ができるとか。

「職人」だけだと、過去の自分みたいに人に使われるだけになっちゃうんで、
何かで潰しが利くようにしないと、これからの時代は本当に大変だと思います。

社員の方が作られた工事紹介動画

-そういうマインドを持った人にとっては、居心地がいい環境なんですね。
そういった方は、純粋に仕事を楽しめている方が多いのかもしれないですね。

内野:そうかもしれませんね。

大事なのは小さい成功体験なんだと思うんです。
動画制作でも営業でも、本当に1万円とかで良いので、小さな仕事を取ってきて自分で最後までおさめる、という成功体験が、
モチベーションにつながるんだと思っています。

あと、みんな片足は職人だけど、もう片足は違うことしていると、お互いにいい影響もありますね。

-なるほど。育成の上で気を付けていることはありますか?

内野:さっきも少し触れましたが、「背中を見て学べ」はやらないようにしていて、自分が知っていることは全部、きちんと伝えるようにしています。

それでその子がちょっとでも成功したら、こっちも嬉しくなるのはもちろんですし、
なんか昔の自分を見ているような気持ちになるんですよね。
「こういうときあったな~」みたいな。

あとは、隈研吾さんとの仕事とかもそうですけど、
自分が新しいことをやりながら自分の仕事を下の職人に任せていってます。

そうするとその職人も、仕事の一部をもっと若い職人に渡していって、
みんなちょっと背伸びできる状態にできているかなと思います。

-なるほど。組織を大きくしていきたいというお考えはあるんですか?

内野:そんなにないです。
ニーズが増えているのでそれに合わせて職人さんが必要になっている、という感じです。

-だんだん組織が大きくなっていっても、皆さんがそれぞれ自分で仕事を納める体験をしていると、仕事をすることのリアリティも失われにくそうですね。


大切なのは、資産=共感できる仲間


-内野さんのお話をお伺いしていると、お客さんも職人さんも、すべてが内野さんの資産になっているように感じられました。

内野:そうですね。

お客さんは10年20年単位の目線で関係性を持っているので、一朝一夕にできるものではないと思います。
早くからコツコツやるしかありません。

今度の和國商店のカフェも、毎日来てくれる人は関係性ができていくでしょうし、
その先にこの会社のことや板金のことを知ってくれる人が出てくると思います。

-そうですよね。
内野さんは「屋根展」も企画されてますね。内野さんに直接的な実入りはなくても、
いろんな屋根屋さんが乗っかれるプラットフォームも作られています。

内野:共感できる屋根屋さんもたくさんいます。

もう資産というより仲間って感じですね。

そういう人がどんどん増えていくと素敵だなと思います。

-内野さんからみると、「ウチノ板金」は何屋さんなんですか?

内野:難しいですね(笑)

でも、板金屋ですよ。柱は板金です。

その技術を使って、お困りごとを解決したり、人を喜ばせたりする会社でしょうか。

その中でどんどんやることを変えてみたり発展させたりできればよいと思います。

ウチノ板金社屋

-あくまで板金技術への確信が柱なんですね。本日は貴重なお話をたくさんお伺いさせていただき、ありがとうございました。

内野:ありがとうございました!

面白い屋根屋さんはたくさんいるので、そういった方にも是非お話を聞いてみてください!


終わりに

先進的な取組みをされている内野さんも、職人人生の入り口は「なんとなく」だったのは意外でした。

それでも、根っこに「技術」や「業界」に対する確信があったからこそ、
環境変化で業績が落ち込んだり、試行錯誤の中でしくじりがあっても、それを成功へと繋げることができたようです。

お客さんも職人さんも他の屋根屋さんも、「仲間」という言葉でお話しされていたのも、
内野さんの板金に対する想いや仕事への考え方が表れているように思いました。

ウチノ板金で働いてみたい方へ

「採用状況や働き方について、一度話をきいてみたい!」「応募したい!」
という方は、是非お気軽に内野さんに連絡してみてください。

ウチノ板金の職人さんはもちろん、
和國商店(2023年12月OPEN予定)でもスタッフさんを募集していらっしゃるそうです!

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