【縁】兼六園(石川県金沢市)の思い出
兼六園には、不思議なご縁が詰まっている。
一番初めに、兼六園に行ったのは、1984年、大学受験に失敗し、浪人をしている頃だった。
中学時代に通っていた塾の先生であったS先生の故郷である富山県を旅行した際に、ぜひこの石川県の兼六園に行ってみようということになり、先生と一緒に雪の中を訪れた。
冬の雪景色の兼六園では、草木の様子がわからず、正直なところ、その良さはわからなかった。
そこで、再度2019年、夏の兼六園の景色が観たくて、独りで兼六園を訪れた。
びっくりした。
富裕層っぽい外国人だらけなのだ。
日本人より外国人の方が圧倒的に多い感じがした。
1984年の頃は、東京から深夜列車を乗り継いで、十数時間をかけて、金沢まで行ったものだが、北陸新幹線が開通しているから、東京から金沢まで3時間程度で行けてしまう。
便がよくなったこと、そして、冬と違い、夏ということもあって、自分的には、静かなおごそかなイメージだった兼六園が、まるでテーマパークのような活況で、ちょっとのけ反ってしまった。
不思議だったのは、入口で、富裕層っぽい外国人には無料でどんどん通らせてくれるのに、日本人の自分には、入園料をはらえということ。(なんかおかしくないか?)
愚痴っていてもしかたがないので、兼六園の夏景色を観ることに、集中する。
「霞ヶ池(かすみがいけ)」
下記の写真のような素晴らしい景色だった。
ここも素晴らしかった。
「雁行橋(がんこうばし)(かりがねばし)」
写真をよく見ると、奥に灯籠らしきものが写っている。
「雪見灯籠」と呼ばれる灯籠だ。
兼六園には、有名な「ことじ灯籠」をはじめとして、多くの灯籠がある。
「雪見灯籠」はそのひとつだという。
ところで、どこか抜けている自分は、肝心な「ことじ灯籠」を撮り忘れてしまった。
金沢に行くことなど、もうないかもしれない。
悔やんでいたところ、油絵で「ことじ灯籠」を表現した画家さんから、仕事を依頼された。
びっくりした。兼六園の「ことじ灯籠」に想いをはせていたら、こんなつながりがあった。
しかも、秋の「ことじ灯籠」が表現されている。
もう、兼六園の「ことじ灯籠」の写真に未練はない。この絵だけで十分良さを堪能できる。
今日は、2024年3月16日。北陸新幹線の金沢・敦賀間が延伸開業し、首都圏と北陸地方の結びつきはますます強まると思われる。外国人のみならず、日本人の観光客も増えるだろう。
初めて金沢の兼六園に行きたい人に、
「ことじ灯籠」「雪見灯籠」はおススメだ。
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