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研究者向けPOD出版サービス「POD-ACADEMIC」開始しました(1)

金風舎では、研究者向けPOD出版サービス「POD-ACADEMIC」を開始いたしました。このサービスは、個人・プロジェクトともに成果物が求められながらも、書籍刊行のハードルが年々上がっていく昨今の学術出版の状況を踏まえ、研究者のみなさまがより自由に研究成果を書籍の形にまとめることができるようしたいとの思いで開始いたしました。

PODという形式上、普通の出版とは異なる部分、そして得手不得手があります。しかし、用途がこのサービスの得意とする部分と合致したならば、研究成果をまとめる重要な選択肢の一つとなることと思います。

この記事では、POD-ACADEMICがどのようなサービスであるかを3つの記事に分けてご紹介します。

(1)POD出版:ふつうの出版と何がちがうのか
(2)POD-ACADEMICのサービス特長4点
(3)学術出版に持続可能な第三の選択肢を:POD-ACADEMICの利用案内

今回の記事では

(1)POD出版:ふつうの出版と何がちがうのか


についてお伝えします。


なにがちがう?なにができる? 
POD出版のメリットデメリット

POD出版とは、あらかじめ在庫を用意しておくのではなく、購入者からの注文に応じて印刷・製本を行い、販売する出版形式です。通常の書籍では、数百・数千の在庫をあらかじめ印刷・製本して、それを書店等を通じて購入します。POD出版サービスでは、購入者が販売サイト(Amazon等)で購入手続きを行ってから印刷・製本をし、購入者の元に届けます。したがって、書店で直接見て購入することはできませんが、ネットの販売サイトで購入する場合には、購入者側の体験は通常書籍とPOD出版で変わるところはほとんどありません。

PODのメリットは、なんといってもこの「注文に応じて印刷・製本をする」という点です。つまり、在庫を持つ必要がありません。何百何千と在庫を抱えることは出版社にとって大きなリスクとなりますし、それゆえに、品切れになってもおいそれとは再制作できず「重版未定」「絶版」といった問題が生じてしまいます。PODでは、このリスクがないため、1冊、1冊を、「需要に応じて(=on demand)」長く販売していくことが可能です。ブームに乗って売り切るよりも、必要なときに手に入ることが重要な研究書では、大きなメリットとなる点です。

一方で、PODのデメリットは、印刷・製本に制約が大きいところです。通常の書籍は、主にオフセット印刷という方法で印刷され、高精細で美しい印刷が可能です。また、上製・並製など、モノとしての書籍に様々な工夫を凝らすことが可能です。PODでは、プリンターから出力されるので、印刷の精細さではどうしてもオフセット印刷には劣ります。また、規格化された製造ラインとなるため、残念ながら工夫の余地はほとんどありません。

ひと昔前のPODは、まだまだ技術発展の途上で、印刷の粗が目立つという印象を持たれている方もいらっしゃるのではないかと思います。しかし、現在のPODは、文字を中心とした印刷ではほとんど見た目には分らないほどに高精細化しています。それでもなお、写真の印刷などではオフセット印刷に劣りますが、文字が中心の書籍、つまり「見る」より「読む」ことがメインの書籍には必要充分なクオリティです。

金風舎のPOD-ACADEMICは、このPOD出版の仕組みを使用し、研究書・専門書に特化してプランニングする出版サービスです。

サービス詳細は、POD-ACADEMICのサービスページをご覧ください。
https://lp.kimpusha.co.jp/pod-academic/


◆POD-ACADEMICがどのようなサービスであるかの他記事はこちらから

(2)POD-ACADEMICのサービス特長4点

(3)学術出版に持続可能な第三の選択肢を:POD-ACADEMICの利用案内


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