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研究者向けPOD出版サービス「POD-ACADEMIC」開始しました(3)

金風舎では、研究者向けPOD出版サービス「POD-ACADEMIC」を開始いたしました。このサービスは、個人・プロジェクトともに成果物が求められながらも、書籍刊行のハードルが年々上がっていく昨今の学術出版の状況を踏まえ、研究者のみなさまがより自由に研究成果を書籍の形にまとめることができるようしたいとの思いで開始いたしました。

PODという形式上、普通の出版とは異なる部分、そして得手不得手があります。しかし、用途がこのサービスの得意とする部分と合致したならば、研究成果をまとめる重要な選択肢の一つとなることと思います。

この記事では、POD-ACADEMICがどのようなサービスであるかを3つの記事に分けてご紹介します。

(1)POD出版:ふつうの出版と何がちがうのか
(2)POD-ACADEMICのサービス特長4点
(3)学術出版に持続可能な第三の選択肢を:POD-ACADEMICの利用案内

今回の記事では

(3)学術出版に持続可能な第三の選択肢を:POD-ACADEMICの利用案内


についてお伝えします。

POD-ACADEMICの利用に向いているもの

以上のサービスの特長を踏まえ、POD-ACADEMICの得意とする部分が大きなメリットとなる、以下のような出版物への利用をオススメしています。

  • 個人の研究成果物(ex.博士論文の書籍化、既刊論文のまとめ、こだわりのテーマでの書きおろし)

  • 大学の授業で使用する教科書・資料類

  • 論集(ex.プロジェクト成果物、シンポジウム等のまとめ、記念誌)

POD-ACADEMICは出版サービスですので、制作・編集においても、「(営業的に)売れる本」にすることは目指しません。商業性ではなく、著者が届けたいと思う読者にしっかり訴求することを最優先として、丁寧にご要望や用途をヒアリングし、デザイン・編集面でのご提案をいたします。

▶事例『おしゃべり数学』


おしゃべり数学|森元勘治

公費対応手厚く行います

本サービスは研究者・大学教員向けとさせていただいております。ですので、各種公費への対応は手厚く行います。

①助成額に応じた制作プランを提案

商業出版として刊行する場合、高額な助成金が必要となる場合があります。本サービスでは、助成額の寡少で出版を諦めることのないよう、助成額に合わせ、かつ、ニーズを最大限満たせる最適な制作プランをご提案いたします。出版をご希望で、助成金や研究資金のある方は、まずは一度ご相談ください。

②見積もり等の書類作成、助成申請もフォローします

研究費の執行に当たり、必要な書類があればすぐに用意いたします。また、出版助成等の申請がこれからで、あまり慣れていないという場合には、適宜フォローをしながら書類を準備させていただきます。

③支払い時期に柔軟に対応します

予算の執行時期や種類に合わせて、公費に限り先払い/後払いを選択可能です。たとえば、学内助成で納品後支払いであれば後払いで問題ありません。一方、研究費の年度内予算のあまりを使用したいということであれば、先にお支払いをいただき、万が一その後の制作で追加費用が発生した場合には、制作後に追加分をお支払いいただく、ということも可能です。各機関でかなり異なる部分ですので、柔軟に対応いたします。

高額書籍でもない、電子書籍でもない、持続可能な第三の選択肢を!

以上、3つの記事で、POD出版の特長と、出版サービスであるPOD-ACADEMICの詳細について述べてきました。

現在、研究書を取り巻く状況は大変厳しく、研究書は高額本として出版されるか、そもそも出版できるかどうかなどといった状況で、出版のハードルが高くなる一方です。しかし、「売れる出版」と「価値ある出版」は違います。真摯に行われた研究や、長年向き合ってきた中でまとめたいと願うテーマの価値は、商業的な成功という評価軸とは、本来全く別の位相のものです。

これまでは、学術書の出版といえば、紙媒体での出版が中心となってきました。精緻な印刷や、堅牢な製本、格式高い装丁、判型。モノとしての格調は、今も、これからも変わらず紙出版の最大で最強の長所です。しかし、モノであるがゆえに、出版のハードルが上がってしまうことにもなっています。

一方で、近年は、電子媒体での刊行も増えてきました。パソコンやタブレットなどのツールを用いて読むことができる電子書籍は、増え続ける書棚への革命的な解決策でした。単語を調べたり、書き込みを入れたりすることも便利で、好んで電子書籍のみを利用する人も少なくありません。しかし、デバイスの移り変わりの激しさを見ると、十年先さえ読めるかどうか。一データである以上、永続性が極めて危ういことは否定できません。

私たち金風舎が提示するのは、紙出版、電子出版に次ぐ、第三の選択肢です。それは、永続性は担保しつつ、何処でも買える気軽さと、品切れにならないようにする持続性を提供する選択肢。上がりすぎてしまったハードルを適切な位置まで下げ、価値ある出版を続けていけるようにする選択肢。

POD-ACADEMICは、現在の学術出版を取り巻く状況における、第三の選択肢になりうると私どもは考えます。特長、メリットデメリットをしっかりと理解していただければ、画期的な選択肢になるでしょう。

本来の価値の元に、適切に出版されていく。それが私たちの求める未来です。


◆POD-ACADEMICがどのようなサービスであるかの他記事はこちらから

(1)POD出版:ふつうの出版と何がちがうのか

(2)POD-ACADEMICのサービス特長4点


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