結婚について本気出して考えてみた〜それでも生活は続く〜

結婚について本気を出して考え始めてから、もうどのくらい経っただろう。

同居して半年以上が経った。

やっと結婚式などもひと通り落ち着いたところだ。

先日、彼の母親が誕生日のプレゼントにと手作りのパッチワーク小物をくれた。わざわざ摘みに行ってくれたらしい、ラベンダースティックも。正直、ほっこりしたし嬉しかった。そういうものをもらうのは、初めてだった。

話は飛ぶが、わたしの小さい頃は家にサンタさんは一度も来なかった。
でも、私はサンタさんを信じている。小学校高学年の頃、学年が下の子供がサンタさんはいないんだよ!と言っているのを聞いて、ショックを受けたけれど、動揺を隠しながら、なんでそう思うの?と話を聞いた。たぶん、今の家には暖炉がないからお父さんお母さんが代わりに受け取ってくれたんだよ、とかなんとか言った気もする。

例えばの話だが、サンタさんからプレゼントをもらえなかった子はサンタさんを信じることはできない、だって経験していないから。そう言う人がいたとして、私は大声で反論したい。

サンタさんが来たことがなくても
どんな環境で育ってきたとしても
私は生きているし、そこそこ楽しく暮らしている。サンタさんも信じている。
別に何か信仰があるわけではないけれど
自分の理解のできない摩訶不思議なものごとや
理屈では解決できないことも
そういうこともあるよな、と思う。

話を戻すが、彼の母親はあくまで私を生みも育てもしていない、彼の母親である。
だが、私は大好きな彼を産み育ててくれた、彼の母親が大好きだ。
彼の母親から届くメールの些細なやりとりにほっこりする。ふたりで一緒に観劇に行ったりお茶したりする。私ができることはなんでもしてあげたい。シンプルに一緒にいて楽しい。
時々肩をすくめたくなることもあるけれど。

パッチワークの小物も、実の親ではなく彼の親だから嬉しかったのかもしれない。ただ、素直に嬉しかった。

そんな彼の母が来月新居に泊まりに来ると言う。

彼とは、お互いの友達付き合いなどを通じて価値観のすり合わせにおいて、議論が絶えない(議論による生産性については考えるだけ野暮だと思う)。

彼の母親はとても大好きで尊敬しているが、まだ彼が彼の母親に思うのと同じ気持ちにはなれない。ならなくていいとも思っている。
でも、時々彼は自分が家族や友達に対して抱えている哲学と、私が私の友達や家族に対して抱えている哲学が違うということが、わかっているけれど理解はできていないのかもしれない、と思う。

毎日、言語化できない気持ちを抱えて眠る。そして彼の隣で目覚める。慌ただしさにかまけて1日が始まる。

そうして、明日も生活は続いていく。
日々を生きることに精いっぱいである。

新婚の時にしっかりぶつかっておくべき、という先達の言葉(手綱は早くから握っておかないと)や、そのうちうまく醸されていくよ、という飲み仲間の言葉と、いろんなエッセンスが私の中の大きな樽でぐるぐるして、来るべきが来たら蓋をして冷暗所で寝かされるのだ。

腐ってしまって飲めないか
金色の美酒が出来上がるか
まだわからない。

まだ、私たちの夫婦生活は始まったばかりだ。
どんなにうんざりする夜があっても
それでも生活は続く。

私は平凡なアラサーOL。
ついに人妻になったがまだ実感はない。
結婚生活は、まだ始まったばかりである。

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