見出し画像

実は需要が高い!?ピアノ弾きのお仕事 バレエコレペティトール

こんにちは。
ドイツ在住ピアノ弾き
管楽器コレペティトールのきもらです。

ピアノ弾きのお仕事シリーズもだいぶ終盤に入ったところで
私生活の変化もあり(そちらもおいおい書いていきたいともいます)
半年以上も更新できずにいましたが、ようやく重い腰をあげました。

ピアノ弾きのお仕事シリーズ、
今回はコレペティのお仕事3つ目

バレエコレペティトール

について軽くお話していきたいとおもいます。

過去のコレペティ関連記事はこちらをご覧ください↓

本題のバレエコレペティトール
日本ではバレエピアニストと呼ばれることが多いと思います。
ほぼ専門外なのでほんの触りしかお話できませんが
こんな職業もあるんだと知っていただけたら幸いです。
プロのバレエコレペティさんのブログなどもありますので、
詳しく知りたい方は検索してみてくださいね♪


まずは舞台を本場ヨーロッパへ。
ヨーロッパ、特にドイツでは各街に劇場があることが多いのですが、
オペラだけでなく、バレエも定期的に上演されます。
そしてもちろん演奏はオーケストラです。
しかし毎回の練習にオーケストラを使うわけにはいきません。
そうなってくると毎度おなじみ、

ピアニストの出番です
(なぜかはその他のコレペティ記事を参照)

しかしバレエのコレペティのお仕事は
予定されている演目の伴奏指導だけではありません。

バレエは体全体を使った表現芸術です。
スポーツ芸術と言い換えてもいいかもしれませんね。
そうなると入念なウォームアップと
基礎となる動きの確認が必要となってきます。
スポーツ選手と同じくこれを怠るとケガに直結します。
(楽器ももちろんそうですがここでは割愛します)
しかしスポーツ選手と少し異なるのは
バレエは音楽をつかった表現芸術であるということ。
必ず音楽と一つ一つの動きが直結しています。
一つの動きが音楽に意味を持たせ、音楽がその動きにまた意味をもたせる。
まさに表裏一体、切っても切り離せないものなのだと思います。
なので、プロはその基礎の動きの確認をほぼ毎日
音楽付きでトレーニングをしているのです。

実は私は知り合いのつてで、北ドイツのとある劇場で
バレエトレーニングの伴奏をさせていただいていた時期があります。

最初にお話をいただいた時には、
「毎日するなら専用のCDとか使えばいいのに」
などと思ってしまったのですが、
すぐにそれが愚かな考えだと悟りました。

トレーニングの時には指導されるトレーナーの方がいらっしゃるのですが、
プログラムはその日その時で少しずつ変わります。

基本の流れや、やるべき動きは同じなのですが、
それを3拍子で動くのか、4拍子で動くのか
ワルツなのかタンゴなのか
音楽1つで同じ動きでも間合いや、意味合いが変わってきます。
またダンサーさんのその日の体調や、雰囲気、演目なども関わってくるので
どうしてもCDや音源だと臨機応変に対応できなくなってくるのでしょう。

そうなってくるとやっぱりピアニストの出番です。
そしてバレエコレペティが
他のコレペティとはちょっと違う顔を見せる瞬間でもあるかもしれません

前述のとおり、トレーナーはその日にプログラムを組みます。
几帳面な方ならトレーニング前に、今日はこれとこれと・・・
と綿密に計画をたててピアニストに伝えてくださることもあるかもしれませんが、
基本的にはその場で考えていることが多いように思います。
そしてその要望にピアニストは瞬時にこたえなければなりません。
トレーナーがダンサーたちに動きを伝えているのをよく聞いて、
次の曲の拍子・テンポ・曲調をつかみ、意図をくみ取って
最適な曲を演奏しなければなりません。
つまりピアノの腕だけでなく、
バレエの知識と踊りやすく演奏する技術、
即興したり変奏したりも必要なスキルになってきます。

すごく大変そう!
と思われる方もいらっしゃるかと思うのですが、
ハマる人にはハマる職業だと思います

・バレエに興味がある
・バレエ音楽が好き
・専門知識を使ってお仕事をしたい
・誰かと舞台を作り上げるのが好き
・即興や変奏、アレンジが得意
・いろいろなジャンルの曲を弾きたい
・誰かの役に立ちたい縁の下の力持ち

という人に個人的におススメです。

そして日本でも間違いなく需要があるであろう
ピアノ弾きのお仕事になると思います。

皆さん、日本がバレエ大国だということをご存じでしょうか。
近年、世界の主要コンクールでも賞をとる方々も多く、
有名劇場のプリマ(ソリスト)にも日本人が多くいます。
私が留学していた大学のバレエ科にもたくさんの日本人が在籍しています。
バレエというとフランスのイメージが強いですが
実はバレエ人口は日本が世界一だと言われているそうです。

そして今まではCDでのレッスンが一般的だった日本のバレエ教室ですが、
大手を筆頭にピアノの生演奏でのレッスンが増えてきたそうです。
理由はいままでお話した通りかと。

そうなってくるとピアノ弾きにとってのビジネスチャンスです

残念ながら日本の音大で専門的に学ぶ学科ははまだ見当たりませんが、
大手のバレエ教室などではバレエピアニスト養成講座を開講したり、
バレエピアニストの方がマスタークラスをしたりと、
専門的に学べる機会も増えているようです。
もちろん興味がある方は近くのバレエ教室に問い合わせてみたりしても
チャンスがあるかもしれません。
海外でも数は少ないですが学べる機関があるので、
少しでも気になる方は、今が転機かも!?
是非調べたり、行動に移したりしてみてください♪

**********************************************

軽くお話するつもりが思ったより長くなってしまいましたが、
次がいよいよピアノ弾きのお仕事シリーズ最後になるかと思います。
最後は歌曲ピアニストをご紹介!

それではまた次回♪

最後まで読んでくださりありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?