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映画#17『エルヴィス』

作品の概要


『エルヴィス』(原題:”Elvis”)

監督:バズ・ラーマン
出演:オースティン・バトラー、トム・ハンクス、オリヴィア・デヨング、他
配給:ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
公開:2022年6月24日(米国)
上映時間:159分


遂に描かれる、伝説のソロ・アーティストの偉大なる人生

「ビートルズ」も「クイーン」も、彼がいなければ存在していなかった…
世界史上最も売れたソロ・アーティストと評されるロック歌手「エルヴィス・プレスリー」の人生を描いた伝記映画。

そんな彼を演じるはオースティン・バトラー。この映画のすごい所は、何と言っても彼の演技力にある。
声質は違いがあれども、ステージ上であの独特なダンスをし、圧倒的な歌唱力を見せつける彼はまさしく「エルヴィス・プレスリー」そのものだった。

また『ボヘミアン・ラプソディ』と同じく、そのアーティストの楽曲を主演の俳優が歌っている。『監獄ロック』や『ハウンドドッグ』など、多少アレンジを加えた上でオースティン・バトラーが熱唱している。エルヴィス本人と比べるとやや声が低めなものの、彼の渋めな声もまた中々に魅力的だ。

俳優の演技に関して、特筆すべき人物はもう一人いる。トム・ハンクス演じるパーカー大佐だ。エルヴィスのマネージャーであり、彼がいなければエルヴィスはここまで有名になれなかったという。エルヴィスの人生を語る上では欠かせない人物だ。

反面、エルヴィスがツアーなどで得た利益の内半分を不当に搾取していたり、自身が違法にアメリカに入国していたことが原因でエルヴィスを頑なにツアーに出発させなかったりと、エルヴィスにとっては恩人でありでもある人物だ。

そんな彼のお金にがめつい部分や人を平気で騙す性格など、嫌悪感を抱かざるを得ないキャラクター性を、トム・ハンクスは見事に演じ切っていた。パーカー大佐というキャラクターを好きになったかは別として、ここまで演技力を発揮したのは流石としか言いようがない。

肝心の物語の構成に関して、エルヴィスが歩んだ人生を描いているもののそのテンポはかなりハイペースだ。パーカー大佐の語りから始まり、エルヴィスが影響を受けたという黒人音楽と彼の初ステージの場面を曲のイントロと共に演出していた。よく言えば独創的、悪く言えばイマイチ分かりにくいシーンでもある。

ラストシーンの、エルヴィスが亡くなる直前の最後のライブ映像にて、過食症なのにも関わらず歌い続ける彼の姿は、今まで追っていた彼の人生と重なって涙を誘う。
彼こそまさに「キング・オブ・ロックンロール」と言うべきであろう。


総評

エルヴィス自体は名前ぐらいから知らなかったけれど、予告で流れたオースティンが歌う『監獄ロック』に胸打たれ鑑賞。

ここまで後世のミュージシャンたちに影響を与えた存在だとは思いもしなかった。ビートルズが生まれなかったってことは、今あるバンドのほとんどが存在しなかったってことになるからね。
僕が高校で軽音部に入ることも無かったって訳です。

次にこういった伝説的アーティストの伝記映画が制作されるとしたら誰だろうか。個人的にジミヘンとか良いんじゃないかと思ってる。歯ギターを是非とも見てみたい(笑)

参考↓

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