映画#65『スパイダーマン:ホームカミング』
史上最もフレッシュなスパイディ!!
2016年公開『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』より初登場の、トム・ホランド演じるピーター・パーカー/スパイダーマンが主役の映画。
サム・ライミ監督のスパイダーマンや、マーク・ウェブ監督のアメイジング・スパイダーマンとも全く異なるスパイダーマン、その理由は一目瞭然。マーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)の1作品だからだ。
そのため、当然物語の中では過去の作品……『アベンジャーズ』をはじめ、同系列の他作品との世界観を共有している。(このスパイディの初登場は今作ではないため、初見の人はほんの少し混乱するかも?)
私自身、MCU版スパイディ……とりわけ今作はとにかく何もかもが新鮮、フレッシュさに満ち溢れた作品だと思っている。
また、その新鮮さ、フレッシュさは世界観に限った話ではない。今作のピーターの年齢は何と15歳。まだまだピッチピチな高校1年生なのである。
故にピーターは未だに精神的に幼く、ヒーローとして活動する自分に陶酔している一面が見られる。時にはこれが災いし、大事故に繋がることも……。
個人的に、己の慢心や自己顕示欲である大事故を起こしてしまい、トニー・スタークからスーツを没収されるシーンの、トニーが放った「弱い者がスーツを着る資格はない」という言葉。
これまで彼が経験してきたことを考えると、この言葉がトニーにとってもピーターにとっても、どれほど強い意味を持っているかが分かる。何だか色んな感情が込み上げてくる、そんな印象深いシーンだった。
ここでスパイディとアイアンマンを重ね合わせるかのような演出が出てくるあたり、MCUはやはりトニーとピーターを似たもの同士、まるで親子そのもののように描くことは決まっていたのだろう。
某通称俺ちゃんの傭兵のようにスーツの目が動いたり、そもそもスーツがはちゃめちゃに高性能だったり、やっぱり過去にスパイディを演じた人物と比べるとどこか違う、など当初は賛否両論といった感じだったMCU版スパイダーマン。
しかし改めて観ると、むしろ今までの作品以上にピーターらしさ、スパイディらしさが溢れているような気もした。後にあの衝撃作が生み出されたのも、ある意味必然だったのかもしれない…。
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