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映画#117『アメリカン・ハッスル』

『アメリカン・ハッスル』(”American Hustle”)

監督:デヴィッド・O・ラッセル
出演:クリスチャン・ベール、ブラッドリー・クーパー、エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ(ノンクレジット)
製作会社:アンナプルナ・ピクチャーズ
配給:コロンビア・ピクチャーズ(米国)ファントム・フィルム(日本)
公開:2013年12月20日(米国)2014年1月31日(日本)
上映時間:138分
製作国:アメリカ合衆国

Wikipediaより引用

【あらすじ】
79年、ラスべガスやマイアミに続くカジノタウンとして開発中のニュージャージー州アトランティックシティ。詐欺師のローゼンフェルドを逮捕したFBI捜査官のディマーソは、司法取引でローゼンフェルドを捜査に協力させ、偽のアラブの大富豪をエサにした巧妙なおとり捜査によって、カジノの利権に絡んだ大物汚職政治家たちを逮捕していく。

Filmarksより抜粋

画像出典:映画.com

カメレオン俳優ことクリスチャン・ベール主演のクライムス&コメディ映画。「ダークナイト・トリロジー」にて勇ましきバットマンを演じた彼の面影はどこへやら……カツラを付け無理やり九一分けにした痛々しい髪と、はみ出ただらしな〜いお腹が特徴の、胡散臭さMAXの詐欺師を見事に熱演してみせた。主演である彼の豹変っぷりだけで言えば『マシニスト』と対極に位置する映画だと言えるかもしれない……。

THE詐欺師なクリスチャン・ベールと、超絶美貌のエイミー・アダムスを同時に眺めれる素晴らしい映画。笑


凄腕詐欺師とFBIが協力し、囮捜査を行うなどして汚職政治家を逮捕した、という実際の出来事をモチーフにした今作。あの手この手でターゲットや恋人、果てには自分自身さえも騙して騙して騙しまくる、スピード感たっぷり&スタイリッシュな会話劇(昨年公開の、同じくクリスチャン・ベール主演『アムステルダム』と似た感じ)が今作の見所ではあるのだが、そこにドロドロの愛憎劇が混ざることでより魅力が増していた。

一見最高にクールな彼らだけど、その内に秘められし関係性は超絶ドロドロ&ズブズブ。

作中では主人公・アーヴィンのパートナーにして愛人のシドニー(エイミー・アダムス)や、夫婦仲が中々険悪なアーヴィンの妻ロザリン(ジェニファー・ローレンス)が登場するが、そんな彼女らとアーヴィン含む主要人物たちが繰り広げる恋愛劇がまぁ〜〜絵に描いたかのようにドッロドロで。まさにタイトル通り「ハッスル」してるなぁーと。


そんで事態が収束した終盤では、騙していた相手へ種明かしをする訳だが……ここのキャラクターたちの表情や心情を読み取ると少々キツいものがある。何せこれまでに築いた友情とやらは全て偽りのものだと発覚するのだから……。特にアーヴィンとカーマイン(ジェレミー・レナー)の仲がぶっ壊れるシーンは深く胸に刺さった。「仕方なかったんだ、許してくれ」と涙を流しながら謝罪するアーヴィンの表情もまた、我々観客側の心を抉ってくる。


公開当時の年度のアカデミー賞では、作品賞含む10部門ノミネートを果たしたそう(惜しくも受賞は一個もなし)。まぁ確かに、このスピード感は癖になるし作品の質も確実に上げているなーといった印象は受ける。

だけれどジャンル的に少々頭は使わねば理解はしにくいかなぁ、と。かくいう私も途中から「あれ?今こいつら何の為に動いてるんだっけ?」となってしまった(恐らく私の脳味噌の問題であり作品側に一切問題はない)。

にしてもデニーロにああいう役をやらせて本当にハズレないな……『アンタッチャブル』でのアル・カポーネを彷彿とさせられたのは私だけじゃないはず。

それではまた、次の映画にて。




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