スキポールに到着

My Sabbatical Journal 16 渡航2 
2024/04/20/22:36@Leiden
 
 4月18日深夜12時05分の出発予定であったエミレーツが、羽田空港に到着してから欠航になったことを知り衝撃を覚えた私。その後、一か八かのリスクを抱えつつ新たにチケットを購入し、空港ベンチで仮眠をとり、翌10時15分のミュンヘン行きルフトハンザに搭乗した。どさくさに紛れて高い買い物をしたもんだ。
 
 ゲートにたどり着くまで、自分の判断が正しかったのか、大きなビッグミステイクを犯してしまったのか不安でもあり、ドバイの状況やエミレーツ航空関連のニュースをスマホで確認することを怠ることはなかった。すでにルフトハンザに身を任せることにしたのだから、ドバイやエミレーツのことはどうでも良いはず。しかしチッポケな人間はそうともいかず、一つには自分自身への不安を追い払うためにも(実際にはその逆の展開をかなり気にしつつ)、どちらがプランAでどちらがプランBなのかを確認し自己正当化をはかっていたのかもしれない。
 
 さて、多少であるがルフトハンザも機材供給に遅れが生じ、離陸において遅延したが、機長は私の不安をぬぐうためか「小走り」で滑走路に向かった途端、全力で走り出し、あっという間に東京湾にダイブする勢いで羽田を羽ばたいた。この時はじめて羽田という地名の由来が気になった。
 
 直線距離で10時間から11時間程度かもしれない。ロシア上空はウクライナ戦争以来2年以上も飛んでいない。代わりに北極ルートまたは南ルートを利用し、乗り継ぎがあれば20時間を超える遠回りルートになっている。そんな常識ならぬ常識から考えれば14時間でミュンヘンまで行けることは「楽勝」とも言いたくなる。しかも隣の席は空いている。それでもやはり、14時間はキツイ。読みかけの『深夜特急4』もあっという間に読了し時間を持て余す。足はパンパンの状態で映画は3本鑑賞した。遅ればせながら是枝監督の「怪物」を観たり、韓国映画を2本観たりした。「怪物」https://gaga.ne.jp/kaibutsu-movie/  は “Monster”と訳されていたが、SFまたは特撮映画を是枝監督が撮ったと勘違いした自分について深く反省した。とても良い映画であった。最初は政治風刺の映画なのかと勘違いしつつ観始めたが、構成がとてもしっかりしていて、タランティーノ監督も楽しんだと思える群像映画であった。
 
 ミュンヘン空港でのトランジット客を相手に行うセキュリティチェックのスピードにここはもう東アジアではないことを実感した。仕事が丁寧なのかもしれないし、勤務時間におけるスタッフ自身の最適を重視しているのかもしれない。パスポートコントロールも状況は同じであった。私からすればオランダ語なんかはほとんどドイツ語に見えるのだが、審査官は「英語の書類はないのか?」と聞いてきて、「(え?読めないの?とは言えずに)ないよ~」と答えたら自分のスマホでスクショをしては翻訳していた。(DeepLを使っているのかな?)事実上、ミュンヘンでEUへの入境審査を終え、飛行機にも乗り、ぐっすり眠り続け、アムステルダムの夜景も見ずに着陸した。
 
 羽田到着から30時間程度が経過し、エミレーツが仮にスムーズに飛んでいたら、2時間遅れのタイミングでアムステルダムに到着し、今日は近くのホテルで一泊することになった。後日知ったことであるが、私がアムステルダムに到着する1時間ほど前に、欠航になった次の便が羽田を出発しドバイに到着したというデータを照会できたが、ドバイを最終目的地としない乗り継ぎ客は乗せてもらえなかったみたいだし、ネットで確認できるドバイ空港のカオス状態はこの方法がそれでも正しかったのだと思わせてくれた。

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