いつか役立つ(かも)! 腰ベルト3種

ヘルニアになったことをきっかけに、腰ベルト3種を導入。腰の状態を大きく3段階に分け、その使用感をもとに、登山、クライミング、スキーでの使用感をイメージしてみました。まだ腰なんて痛くないよ、なんて思うみなさん、そんなことないですよ。山をやってる人間は意外と腰痛持ちが多いことを考えると、まだ痛くないみなさんもいつか痛くなる日だってくるかも!? いつかきっと役立つ腰ベルト考です!


【段階1】あまり痛みを感じない場合

おすすめアイテム:マックスベルトS2

https://www.sigmax-med.jp/medical/products/402

いわゆる一般的な腰ベルト。特徴は2つのベルトで締めること。着圧がソフトでスポーツ全般に使える万能選手。もっとも使用頻度が高い。ただし、いわゆるヘルニア的な痛みを腰や大腿部に感じる場合には、まったくもってホールド感が足りない。

用途:

登山 ○

クライミング ○

スキー ○


【段階2】いわゆるヘルニア的な痛みがある場合

おすすめ:マックスベルトS3

https://www.sigmax-med.jp/medical/products/411

腰部にアルミステーが入っており、S2に比べて圧倒的にがっしり腰部をホールドしてくれる。装着時はお尻の筋肉を上に押し上げるイメージでセットするのがポイント。これにより、お尻から腰にかけてぐっと持ち上げ、足腰が安定する。ホールド感があるにも関わらず、思った以上に運動を妨げないのが◎。難点は上部についているサポートベルトが非伸縮性のため、しっかりセットしたい時でもベルト腰部の上側に隙間ができてしまうこと。対策としてはサポートベルトを市販の細身のベルトに変更。これでしっかり締めればなおよし。少しでも腰に痛みを感じるのであれば、このベルトがベストチョイスだろう。

用途:

登山 ○

クライミング ○

スキー ◎


【段階3】すごく痛い! まさに今、ヘルニア治療している時

おすすめ:特注コルセット

オーダーメイドの特注コルセット。背骨から腰にかけて固定するにはコレがいちばん。1、2のタイプと比べて大きく異なるのは、腰ではなくお腹全体を圧迫することで、腰から背中にかけて固定するところ。イメージとしては、お腹に力を入れることでコルセットがまるで殻のように働き、結果背骨の動きを止めてくれる感じ。装着したての頃はなんだか不便を感じたが、慣れてくるとそれほど気にならなくない。長距離運転時にはかなり頼りになる、というかもはや手放すことができないマストアイテム。

登山 ?

クライミング ?(達人が実証済み。下記)

スキー ◎


以下、おまけ。

そもそも腰ベルト3種のちがいとは…

3つの違いを簡単にいえば、伸縮性ベルトのみ(上記段階1タイプ)、伸縮性ベルトにアルミステーが入っているもの(同段階2タイプ)、特注コルセット(同段階3タイプ)のことである。ただし、前者2タイプはおもに腰を抑えるイメージがあり、コルセットは背骨を抑えるイメージがあるので、用途や痛みを感じる部位によって使い分けするとよいかもしれない。

登山とコルセットの相性ってよい? わるい?

意外だったのが、コルセットの快適な使用感。初めこそ使いにくかったが、慣れれば想像以上に動きを妨げないことがわかった。ピオレドール2019受賞のクシストフ・ヴィエリツキは背骨を骨折後、コルセットをはめながら冬季ローツェを登っているという。案外、コルセットと登山(登攀)は相性がよいのかもしれない(超人と比較している段階で間違ってる説はひとまずおいといて…)。試しに、コルセットを着けて大型ザックを背負ってみたが、ほぼ干渉しないことがわかった(ザックに荷物が入っていないからかもしれない)。コルセットを着用してのクライミングも、今後ぜひ試してみたい。ちなみにスキー(とくにモーグル)は絶対コルセットがよいと思う。

運動時のコルセット装着で注意したいこと

腰ベルトはあたりがソフトなのでまだよいが、運動時にコルセットを装着するときに注意したいのは、裸で着用しないこと。コルセットには大きく硬いものと柔らかいものの2種あるが、柔らかいものだとしてもそれなりの固さがあり、そのため、肌との接触部がすれてかなり痛い。場合によっては痣にもなるので、とくに激しい運動をするときには注意したい。

コルセットを着けていると腹筋・背筋が弱くなるんじゃないか説について

確かにずっとつけていればその可能性は大きくなると思う。けれど、コルセットを着けているとむしろ腹筋腹筋に意識が向き、コルセットの圧力に負けないくらいにお腹に力を入れれば、例え着用していてもそれなりに鍛えられるような気がする。もちろん、これについて筋力測定をしているわけでないので数値的にはわからないけれど。そもそも腰に痛みがあるならコルセットなり腰ベルトを装着したくなるものだし、そのほうが不慮の動きで腰をさらに傷めるようなリスクが減る。なので、筋力が弱まるからコルセットをつけないなんてことを言うよりも、コルセットをつけて治療に専念するのがよいと思う。あるいは仮にコルセットなりをつけて腹筋・背筋が弱まったとしても、治ってからそれらを鍛えるのがスジだと思う。

併用という手が意外とイイ!

2種の腰ベルトとコルセットはそれぞれを併用するという手もある。なかでも最強なのは3種併用作戦。これはかなり効く。おかげで回復が早まったと自覚できるくらいに腰がラクになる。

女子に朗報。思わぬ副産物! 減量と痩身効果アリ!?

腰ベルトを着用すると、お腹が圧迫されるためか食が細くなる。おかげでラーメン大盛が食えなくなってしまった。同時に、お腹回りに意識が向くせいか、それなりに力が入ってお腹が締まってくるような気がする。結果、減量と痩身効果があるような気がしている(最近はコルセットダイエットなんてのもあるみたいですね)。


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