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君野てを
2023年3月1日 18:58
今日だけの涙に今日だけの感謝と敬意を込めて夜という花を
2023年3月2日 18:25
枯葉の色を塗るように季節を変えて夜は待っている
2023年3月3日 18:28
雛が生まれてもう幾年が経ったそれでも雛は雛でそれでも夜は夜でもうずっと同じままでいる
2023年3月4日 18:58
飛んだ鳥のくちばしに月明かりの色が映って今日も一日が終わる
2023年3月5日 18:45
誰かがいなくなっても忘れてしまっても思いだけは心に在って繋がっていられたらいいなと思う深夜、寝静まった頃にページがめくられるように
2023年3月6日 18:28
窓際に座って夜を眺めているその姿を薄暗い景色が見ているランタンが光る闇も仲間だというように
2023年3月7日 18:02
なんでもないことをいつもうたっているそんな日々の中で夜を迎えたい
2023年3月8日 18:33
網を持っている猟師が今宵も夜を捕まえようとしている毎夜上手くいかないのにいつも楽しそうなのは叶わないのが悔しいのではなくその為に考えることが好きだからだ
2023年3月9日 19:15
誰かのための夜に君は花束を渡して誰かが喜んでくれたらいいなと思っている
2023年3月10日 18:45
夜と名付けられた犬がいたもう随分と歳を取った犬だ夜はとてもやさしくて穏やかで理想の夜のような存在だった目をつむるとその瞼の裏では無数の夜が浮かんでいるなんてことは誰も知らない
2023年3月11日 18:49
「キラキラした日にはケーキを食べよう」そう君が言うのでケーキを買った「美味しい!美味しい!」そう君が言うので僕はうれしくなったそんな二人だけの夜ついさっきまであった孤独はなんだったのかわからなくなって
2023年3月12日 17:57
魔法のランプから出てきたのは綺麗な夜空「あなたの願いを叶えましょう。ただし夜にしか叶いません」「あの子が泣かなくてもいい夜を作ってください」そう僕は言ってこの街を離れたあの子が泣いていないのかはわからないし代わりに僕が泣くようになったのかもしれないそれでも
2023年3月13日 18:17
たちがわるいうみのけしきをのこすことなくるてんしていくよるのうた
2023年3月14日 17:57
誰だって間違いの一つや二つを夜に隠す