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ビールで旅するチェコ その6 「Restaurace Sorrento」〜なにもなかった駅前

まさかのナニモナイ駅

チェコ滞在の3日目(4月30日)、やや慌ただしく一泊のみでプルゼニあとにしての移動です
朝10時過ぎに列車に乗り、まずはマリアーンスケー・ラーズニェ(Mariánské Lázně)駅へ1時間強の列車の旅。車内は空いていて実に快適、こんなに空いているとチェコ鉄道の経営が心配になります

到着は11時過ぎで、ここから今日の目的地にはバスに乗り換えての移動になりますが、バスは12時半ということでここでランチを、というつもりでした
有名な温泉地(ドイツ語風に「マリエンバート」のほうが有名でしょうか)の駅ですから、さぞかしにぎやか…とおもいきや、おどろきの閑散とした雰囲気です。鉄道駅は街の中心から離れたところにある、よくあるパターンです
結構広い駅構内はガランとして売店のひとつもありませんし、駅前も静かな住宅地の風情、さて困りました(下調べをしないのがいけません)

案内板にはレストランマークもありますが、なかはがらんどうでした

こうなったらピザだって

多少呆然としながら駅前から住宅地に向かって歩くと、なんとか一軒それらしいのがみつかります、ほっ
プラハの代表的なブルワリーである「Staropramen」の緑のバナーに「Pizzerie」とあります(ただしこのときは「ラーメン?なに?」とか思ってました。日本のビールファンの多くがこのビールを「ラーメン」と呼んでるのでは?)
チェコまで来てピザかよ、という気持ちも多少はありましたが、他を当たっている時間はありません(この時点で11時半近くになっており、1時間ほどしかなかった)

お店に入ると…まさかの無人

少し待っていると店主とおぼしき女性が戻ってきました。最初に12時半にバスに乗る予定なのだと伝えたのち、ピザとパスタ、そしてもちろんビールを注文
絶品というわけでもありませんでしたが、なにより限られた時間でちゃんと食事もできましたし、柔らかな光の入る店内はとても居心地が良く、時間があればゆっくりと過ごしたいところでした。店主の女性もとても気さくで、できればもう少しのんびりしてデザートまで楽しみた買ったけど、時間切れです
ここのpivoはもちろん看板に出ていたStaropramen。これが初対面です

この段階では、「へぇ、ウルケルでもブドバーでもないビールだね」くらいの認識でしたが、プラハでつくられるビールだと知ったのはあとのことです。スッキリとして素直な味わいは、慌ただしいランチタイムを落ち着かせてくれます

食べ終わって慌ただしく会計を済ませ、駅前のバス乗り場へ
チェコでのバス移動は空港バスを除くとこれきりで運行事情はわかりませんが、少なくともこのバスに限ってはほぼ時間通りに到着し出発。「どうせ遅れてくるだろう」なんて思わずに時間通りに来て良かったです
そしてバスで向かうのは…次回のお楽しみということで

もうここには行けない

なお、私たちの空腹を救ってくれたこのお店も、その後閉店してしまいました。いまは、同じ場所に「Moje Gusto Denni Restaurace」なるお店が営業中のようです
内容は白一色で真っ赤な椅子、ステンレス製のモダンなキッチンカウンターと、「Restaurace Sorrento」の居心地の良さは消えてしまいました。かえすがえすも残念です。とはいえ、店内の柔らかな光をいまでも思い出せます。とても印象に残っているお店のひとつです

データ

旅の日程:2015年4月28日〜5月6日(7泊9日)
旅の行き先:チェコ共和国(プラハ、プルゼニ、ホドヴァー)
撮影した機材:Olympus E-M5 markII, 12-40mm/F2.8, SONY RX100 M3, TX-300V
今回のお店:Restaurace Sorrento(2020年以前に閉店)

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