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「祖父との思い出の場所」を「安心を感じられる居場所」へ、古民家DIYへの挑戦【インタビュー】前編

皆さんは「コミュニティ」に所属、または参加していますか?

コミュニティとは、人が集まって成り立つ場所や空間を指しますが、その具体的な定義は諸説あります。
それは、人によって“コミュニティ”に求めること、自分との距離感、捉え方が異なるからかもしれません。

今回取材をさせていただいたまなてぃさんと私も、女性向けのキャリアスクール「SHElikes」のコミュニティで出会いました。

かつて祖父と一緒に暮らしていた河口湖の古民家をDIYし、コミュニティスペース”YOHAKU”をこれから創ろうとされているまなてぃさん。
まなてぃさんが大切にするコミュニティへの想い、そしてこれから自分で創っていきたい新しいコミュニティについて、お話を聞きました。


余白が生まれる場所を安心できる人と共に創りたい

ーー“古民家DIY”について、企画の背景を教えてください。

はい。今回DIYを予定している古民家というのは、かつて祖父と一緒に住んでいた山梨県の富士河口湖町にある実家です。
昨年祖父が亡くなり、空き家になってしまい、取り壊すかもしれないという話を聞いて、大好きな祖父との思い出が詰まった場所がなくなるのは嫌だなと。

何かしたいという思いを形にしていきたくて、SHElikesのブランディングコース*を受けました。受講を進めていく中で、古民家DIYをして、“余白が生まれる場所を安心できる人と共に創りたい”という志が湧いてきました。

*SHElikesの受講コースの一つ。ブランドの定義からその立ち上げ方、良いブランドづくりのための3つの視点など、ブランディングに関わる様々な知識を体系的に学べる。

ーー思い出がたくさんある空き家を取り壊さずに再活用する、素敵なアイデアですね!
 古民家を民泊やレストランなどにリノベーションする例は近年よく見かけますが、なぜコミュニティスペースにしようと考えたのでしょうか?

そうですね。いまはまだ情報収集の段階で、様々な活用方法を考えている最中なのですが、居場所に救われた忘れられない原体験があるので、コミュニティスペースにできたらいいなと思っています。

またこれまでに、自分が所属するコミュニティでイベントを企画した際、「元気をもらった」「救われた」「満たされた」「この場があってよかった」など、自分にとって大切な場所が、誰かにとっても大切な場所だと感じてもらえた経験も影響しています。

もちろん、コミュニティへの関わり方は人それぞれなので、私が提供した場所で絶対こう思ってもらいたいという意味ではありません。ただ、何かきっかけをお渡しできていたら嬉しいなと思います。

コミュニティに救われた過去の自分

ーー「居場所に救われた忘れられない原体験」について、差し支えない範囲でお聞かせいただけますか?

社会人3年目に、東京から縁もゆかりもない札幌に転勤になり、初めて経験する北海道の長い冬の厳しさに鬱になりかけていたことがありました。
そんなときたまたま友人が、アドベンチャークラブ札幌(現在のE-LINK )というゲストハウスの共同スペースを活用した学童保育のボランティアを紹介してくれました。

子どもたちと一緒に遊ぶ時間は毎週の楽しみになり、憂鬱だった心は一気に癒されました。
ゲストハウスのスタッフさんたちは素敵な想いを持って運営されていて、私にとっても大切なサードプレイスになりました。
その時のたくさんの幸せな思い出は、今も心の支えになっています。

また、札幌に住んでいた頃に震災があったのですが、その時にもゲストハウスの皆さんに「いつでも避難していいから」と手を差し伸べていただき、この場所があって救われたな、という気持ちになりました。

あの時の私のように、コミュニティや居場所を必要としている人に届いたら嬉しいです。

「ひとりじゃない」から一歩踏み出せた

ーー想いはあっても、なかなか形にしようと実際に行動できる人は多くないと思います。
まなてぃさんはとても活動的だなと感じるのですが、これまでのキャリアでも今回のような取り組みにチャレンジされた経験があるのでしょうか?

いえ、全く初めてです。(笑)
でも人生一度きりだし、「いつかやろう」と自分が本当にやりたいことを先送りにしてしまうと後悔する気がして...描いた未来を手に入れるには、行動し続けるしかないよねって。

と言いつつも、慎重なところがあるので、進めていく中で不安とか悩みとかいっぱい出てくるのですが...
SHE代表取締役 福田 恵里さんのこのツイートを拝見して、挑戦の捉え直しができたと感じています。

あとは私の周りには、ポジティブなマインドや多彩なスキルを持った人たちがたくさんいて、チャレンジを後押ししてくれています。

こういうことやりたいんだよねって思いを発信すると、いいね!やろうよ!って全肯定してくれて、同じ思いに共感して力を貸してくれたり、自分のやりたいこととの重なりを見つけてくれた人がこういうことをやりたいって連絡をくれたり。

やっぱり一人じゃできないし、一人じゃやりたくない。みんなとならできるかもしれない、いやきっとできるって思わせてくれる、本当にありがたい存在です!


まなてぃさんが古民家DIYを始めるに至った経緯を、過去の経験とともにお話しいただきました。
後編では、まなてぃさんにとってコミュニティはどんなものなのか、また"YOHAKU"をこれからどのように育てていくのかについてさらに詳しくお伺いします!

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