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20代の頃の感情を振り返りながら感じること

先日、キャリアスクール「SHElikes」つながりでお誘いいただいたイベントで、同じ受講生として知り合った子とお話しする機会があった。

その時のことをnoteに書いてくれていて、ありがたく読ませてもらった。

こうやって、私との対話の中で感じたことをアウトプットしてくれるのって少し気恥ずかしいけど、とっても嬉しいことだなと思った。
なので私も、感じたことを忘れないうちにアウトプットしようと思う。


「大人」に憧れた10代〜20代

早く大人になりたい。
学生の頃は、担任の先生から頭髪指導を受けるたびに(自分はメイクして髪も染めているくせに!)思っていたし
夏休みの部活中、バッチリメイクのOBの先輩たちがアイスを差し入れで買ってきてくれるたびにそう思っていた。
高校を卒業してからは、飲み会からのカラオケオールみたいなことをしてみたくて憧れていた。

20歳になり法律的に成人してからも、しばらく「大人」への憧れは続いた。
なんなら、「大人」と接する機会が増えたから余計に色々なところで背伸びをしたい気持ちが膨らんでいた。

当時付き合っていた5歳上の彼は、すべての言動・行動が大人っぽくて好きだった。香水の付け方が上品でカッコよかった。

リクルートスーツを着て、慣れない黒ヒールのパンプスで常に靴擦れに泣きながら過ごしていた時期は、薄いグレーのジャケットにアンクルパンツを合わせたオフィスカジュアルの女性がやたら素敵に見えた。

一人旅ってカッコいいかもと思って、ひとり新幹線に乗って京都に行ってみたことがあったが、結局寂しくて友達に無理やり来てもらった。

初めて契約が取れた日、先輩が外回りから会社に戻ってくる道でケーキを買ってくれて、上司がお祝いに飲みに連れていってくれたのが嬉しくて、こんな大人になりたいと思った。

お酒の味は苦くて、正直何が良いのかさっぱりわかんなかった。それでもとりあえず憧れだった「酔っ払って騒ぐ」をやってみたら、次は落ち着いてしっとり飲むお姉さんが羨ましくなってきてしまった。

いい女を気取って同期とコリドー街に繰り出して、ハイスペ男子にナンパされに行ったけどすぐに飽きてしまった。すると今度は飲み歩いたりしないで、早起きしてヨガやってスムージーを飲む、みたいな健康志向がカッコいいのかも、と思ったり。

綺麗なオフィスビルのロビーで入館証を改札みたいにピッとかざして、高層階で仕事がしたいという理由で転職してみたり。(流石にそれだけではないが)

振り返ると、常に現状に物足りなさを感じていて、やりたいことや欲しいものがたくさんあって、いつも何かが羨ましくて…毎日ドキドキ、キラキラしていた。何にでも躊躇なくチャレンジして、謎の行動力があった。

これがあんなに恋焦がれた「大人」なのか?

それが今はどうだろう。あの時憧れていた「大人」になれただろうか。
わからないけど、逆に、たとえば突拍子もなく面白いことを思いついても、頭の中で(もう30なのにこんなことしていいのか)とストップがかかってしまって、誰かとやりたいことが浮かんでも、誰を誘えば良いかわからなくなってしまった。

中高生時代は、私の日常も友達の日常も、大して変わらなかった。だから、数学の先生のモノマネをしたり、物理の授業がもうついていけない話をしたり、あの先輩がどうだとか、新しいプリの機種が出たとか、告ったとか告られたとか、あらゆる話題(しかもほぼくだらない)に共感し興味を持つことができ、一生話が尽きなかった。

つい数年前まで、「今日飲みに行こ〜」と声をかければ合流できた同い年の友達はみんな、子育てで手が回らないか、仕事で役職がついて忙しいか、もしくは新しいコミュニティで気の合う仲間と有意義に過ごしているのだろう。

もしかしたら声をかければ今でも来てくれるのかもしれないけど、勇気が出なくなってしまった。
会ったところで、何の話をしたらいいんだろう?きっと近況を聞かれるけど、私の新婚生活の話に興味あるのかな?逆に、仕事の話をされてもきっとわかんないよな…と、必要以上に身構えてしまって、踏み出せなくなってしまった。

何もかも昔のまま、ではいられない

こうやってちゃんと振り返ってみると、正直ちょっとセンチメンタルな気分になってしまう。
でも、あの頃からもう10年以上経っているのだ。それだけの年月が過ぎていれば、外見も環境も価値観も、全員が全員、変わっていくのが当然なのだから。それが成長というものだと思う。
そして、変わっていく方向性が人それぞれなのもまた、当たり前のことである。

あの頃ポテトとマックシェイクだけで3時間おしゃべりしてたみんなは、今何を感じて生きているのかな。
SNSの時代なので、直接連絡を取らなくても近況は大体わかるけど、SNSで発信していることがすべてとは限らないから。

あの頃の私の夢だったカッコいい「大人」になりたい

私は、何を感じて生きているのかな。
好きな人と結婚できて、穏やかな毎日を過ごせている。仕事は…ちょっと悩みの種かな。じゃあこれからの人生は?どんな生き方が理想?
いつの間にか、あの時色んなことに夢見て憧れていた感情が薄れてしまっていることに気がついた。

やりたかったことはほとんどやったし、欲しいものも手に入るようになった。でも今は、あの時みたいに現状に物足りなさを感じているのは変わらないのに、ワクワクドキドキするようなことがあまりない気がする。

ハタチの頃は、自分が30歳になった時を考えて胸を躍らせていた。どんな大人になっているのかな、夢は叶えたかな、子どもを育てているのかなって。
でも今は、これからの10年に何を期待しているだろうか。
30歳。一番いい年齢じゃない?20代で色々な経験を積んで、まだまだ体力があるから何にでもチャレンジできるじゃない?


20代に後ろ髪を引っ張られるような気持ちになることも、正直ある。
あと先気にせず好奇心の赴くままに色々なことに挑戦して、かけがえのない経験ができた。
でもやっぱり過去は変えられない。未来は変えられる。

「今をもっと有意義に、大切にしないと!」なんて偉そうに20代の子に話しちゃったけど、その言葉は自分の胸に刺さった。


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