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最近の心配事

唐突だが、僕の最新(2020年12月12日付)の好きな食べ物ランキングを発表する。

1位:サバの味噌煮

2位:サバの塩焼き

3位:〆サバ

(ちなみに奇しくも一番好きな芸人はサバンナ八木。)

そう、僕は無類のサバ好きなのである。スシローに行った際も、席に着くや真っ先にタッチパネルで焼き鯖を注文。長年の経験からすると、焼き鯖は炙り工程に時間をとられるのか、届くまでが比較的長いので、その間に〆サバ握りを食べるというルーチンを有している。

ここまで偏りがあると、必然的に次のような心配事が生じる。

「サバが捕れなくなったらどうしよう、、、」

サバの資源量が底をつかないか、それはもう心配で心配で夜も眠れない。

図1を見て欲しい。

サバの資源量と僕の活力は相関関係にある。サバを食すことが最大の楽しみである僕にとって、十分なサバの資源量は明日を生きる活力なのである。

一定貯金があると安心感を感じる方もいらっしゃるが、僕は貯金なんてどうでもいい。いくら金があってもサバがいなければ満たされることがないから。一定の貯サバこそが僕の安心感のバッファ。

だが、今後もサバに振り回される人生はまっぴらごめんだ。そこで、この漠然とした不安を少しでも取り除くことを目的に、サバの資源量を調査し、そこから僕は今後どうすればよいのか方向性を決めていこうと思う。

2040年サバ問題

まず大まかなボリューム感を掴む。図2は、ここ50年間、1970年からのサバの資源量推移グラフである。

図2 マサバの資源量推移

    (出所:水産研究教育機構、サバペディア)

本筋とは関係ないが、ここで僕は気付いてしまった。バブル崩壊後の1990年代初頭から2000年代半ばまでを「失われた20年」と呼ぶが、何が失われたか。それは、

サバでした。

1990年からの20年は「サバが失われた20年」だったのだ。

1978年の約500万トンと比較して1990年は、もう50分の1くらいまで減少している。僕が生まれた1994年も、非常に寂しい状態だ。

僕は赤ん坊のとき、物静かなうえに泣き虫だったらしいのだが、これは完全にサバがいないことによるテンションの低さと、嘆きからだったと考察できる。両親は元気づけようと、泣き止ませようと頑張ってくれたかもしれないが、「いない いない(サ)バァ~」なのでどうしようもなかった。

さて、1990年からなぜ資源量が激減したのか。原因が分かれば自分なりの対策が見つかるかもしれない。パッと思いつく限りでは、

①サバが他の魚に食べられまくっている。

②サバのエサであるプランクトンが激減している。

③1990年直前、産卵するサバ(親サバ)が少ない。

④人間が過剰に漁獲している。

①と②ついては、サバを食べる全ての魚の資源量と、プランクトンの量を把握する必要があるが、、無理です。というかこれは海の生物の生態系であり、人間がどうこうできる話ではないので、諦めました。

③については、1970年から1990年までの間、図2のグラフで0・1歳魚が大半を締め、産卵するであろう2歳以上が少ない場合は可能性ありだが、約半々であるので、原因としては不十分。

④、これが最有力候補。90年くらいにバカでかい漁獲船が出来上がり、

「よっしゃめっちゃ捕ったろ」⇒「やばい、捕りすぎてサバ全然おらんやん」⇒「規制だ!!」の流れが容易に想像できる。

図3 マサバの漁獲量推移

    (出所:水産研究教育機構、サバペディア)

図3はマサバの漁獲量推移。1995年くらいに頭一つ抜けてる年があるものの、予想に反しおおよそ30万トン~40万トンで一定している。

結局、1990年からサバが激減した原因はわからなかった。

しかし、目的は減少の原因を究明することではない。不安を取り除くため予測をしてどうするかが問題。原因がわからないなりに僕は次のような仮説を立てた。

「サバの資源量は海中生物の生態系により決まり、一定の周期で増減する」

少々強引ではあるが、原因候補①②で挙げたように資源量は生態系により決まる。景気も好景気と不景気が一定の周期で必ずやってくるように、サバも一定の周期で増減する。

この仮説を図2のグラフにぶち込むとどうなるか。現在2020年は約500万トンで、ちょうど1978年頃のピーク期ということになり、今後は1980年からの減少の10年、1990年からの暗黒期の10年、2000年過ぎてからのリハビリの10年と同様の傾向となるだろう。

このままいくと20、21年後、ぼくが46、47歳になったときサバが最も少ない時期に突入。図1に従うと僕の人生のモチベはどん底となっている。

個人的に人生のどん底を迎えるところに追い打ちをかけるように、世界共通の悩みとしてアメリカの学者の研究で次のようなことが証明された。

「人生で一番不幸を感じる年齢は47.2歳」

対策

サバにおんぶに抱っこのまま47歳を迎えるのはどう考えても地獄。何としてでも脱却せねばならない。前述のとおり、僕がサバの生態系をどうこうするのは非現実的である。したがって自分自身で実行可能な施策としては、

「20年後の47歳時点で資源量がピークを迎える魚を見つけ、サバの代替として好きレベルをアジャストしていく」

図4 マアジの資源量推移

図4はサバの代替筆頭であるアジの資源量推移である。サバ同様一定の周期で増減すると仮定した場合、2040年にはグラフ内の1990年~2000年の黄金期に当たることになる。これを踏まえ、僕のやるべきとは、20年後サバ愛とアジ愛が逆転しているようアジャストさせていくこと。イメージとしては、図5のようなかんじ。


作戦としては、単純接触効果を利用し、アジへの好感度を上げていく。

具体的アクションは、現在平均週2ペースで食べているサバを、週1にペースを落とし、代わりにアジを食卓に並べる。これを2035年まで続け、徐々にアジとの親密度を上げていく。そして2035年からの5年間は、完全にサバとアジの頻度を逆転させ、ラストスパートをかけていく。

●現在

月・木曜日⇒サバ

●~2035年

月曜日⇒サバ  

木曜日⇒アジ

●2035年~2040年

月・木曜日⇒アジ

以上により、サバ問題の不安を解決していこうと思う。

ポセイドン、まぢ頼むわ...

せっかく長々とサバ問題について触れ、何とか傾向と対策を絞りだしたものの、なんだろうこの晴れやかでない心の曇天は。

何とも歯がゆい結論となってしまうが、やはり自然相手に正確な予測と、正しい打ち手なんぞ恐れ多い。でもそんな不確実性のなかで、これから先もサバが食べられるよう、1%でも未来予測の確率を上げるために研究をされてる方がいると思うとほんとにすごいと思う。僕はただ、神に祈ることとサバからアジへスイッチさせることしかできない。

とりあえず、なめろう作ろ。

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