親について

こう言うと聞こえは悪いかもしれないが、いつだって私は自分のために生きてきた。自分が良かれと思うように行動し、将来だって自分のやりたい事のために選択をする。

けれど親は、自分のやりたいようにやりなさいと、何度も言う。そんなこと言われなくても既にやっている。親の気遣いだと分かっていても、そう思ってしまう。

そして、必要以上に明るい未来を語る母に、嫌気がさしてしまう。

それは母の不安の裏返しだと分かってしまうから。

言われるたびに母の不安を突きつけられているような気がし、既に自分のためだけに生きている自分が責められているような気がする。

そして、兄は母の言葉を素直に受け取るのだろうかと考え、またひねくれた思いに浸る。

少し話は逸れるが、最近、大人は自分とさして変わらないのだと思うようになってきた。

そのいい例が、親だ。

親も自分と同じ人間で、悩み苦しむのだという当たり前のことを、最近になって気づいた。

そして、"大人"というものは何かと疑問を持ち、それでも自分はまだ"大人"ではないのだと感じている私は、思う。

あなたが思うほど、私はあなたに無関心じゃない。裏返しの不安は容易に分かる。日々の生活にも滲み出ている。それを感じ取れるほどには私も大人になった。

でも、それを気遣って支えられるほど大人でもない。私はまだ私のためだけに生きようとする。だから、どうしてもあなたの言葉が煩わしい。

本当に私のことを思っているならば、私に何も感じさせないで。

親を支えられるくらいの大人になりたい。でも"大人"が何かも分からない。

私にできることは、誰も知らないnoteに気持ちを吐き出して、現実では何も感じていないフリをして黙っていることだけだ。

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