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エージェント出身人事が「人事とエージェントの理想の付き合い方」を真剣に考えてみた

こんにちは、菊池宗也(@Soya_0416)です。
この度はキャスターさんからお誘いいだき、「採用アドベントカレンダー」に寄稿することになりました。
名だたる人事の先輩方の中で恐縮ですが、とても光栄なことなので張り切って書きたいと思います!

自己紹介

2017年に新卒でリクルートキャリア(現リクルート)に入社。ベンチャー企業を中心とした採用支援(エージェント)、転職者へのキャリアコンサルティングを行う。2021年に株式会社マクアケの採用人事として入社。現在は中途採用の戦略立てと推進、採用広報を担当している。
本業の傍ら、ZaPASS(https://zapass.co/)というコーチングプラットフォームの認定プロフェッショナルコーチとして、20代のビジネスマンを中心に、経営者やフリーランスの方へもコーチングを提供。

11月30日にマクアケの会社紹介資料を公開しており、現在積極採用中なので気になる方は是非ご覧になってください〜!
手前味噌ですが、事業の社会価値貢献性が高くオープンなカルチャーで気持ちよく働けるとても素敵な会社です。

はじめに

■こんな人に読んで欲しい
・エージェントを活用しているが、うまく関係性作りができておらず悩んでいる人事
・エージェントの立場をより理解して、今より採用を加速させたい人事
このnoteを読んで得られること
・エージェント側の目線(エージェントの構造やKPI、心情面など)
・採用成功に繋がるエージェントとのより良い関係性の築き方

※本noteは僕と同じくエージェント→人事のキャリアを歩んでいらっしゃるマイベスト人事のホタカさんとの雑談から得た学びも盛り込んでいます。

このnoteを書いた背景

人手不足や採用情報のオープン化などを背景にリファラル採用やダイレクトリクルーティング、SNS採用など採用手法が多様化する昨今の採用市場において、コスト面からエージェント活用はなるべく抑える方向で議論される企業が多いと感じています。

ただ画像のようにエージェント活用のメリットは多数あり、今後も企業のどのフェーズの採用においてもエージェント活用は議論に上がると思います。
また、人事の友人と会話をするとエージェント活用が上手くいっている企業とそうでない企業に差がある印象(自主応募を増やす取り組みに比べてエージェント活用の議論はし尽くされていない印象)でして、エージェント出身人事として少しでも役に立つ視点がお伝えできればと思いこのテーマを選びました。

ビズリーチ画像

(引用元:ビズリーチ社

早速ですが、具体的に私が意識しているポイントを3つにまとめてお伝えします。(自分が今取り組み切れていない「理想」も含めて書いています🙏)

①コミュニケーションが取りやすい関係性を作る

ありがちなパターン
人事:「全然紹介数が増えないな。改善したいけど何も連絡がないので状況がわからない、ちゃんと動いてくれているのか不安だな・・・」
エージェント:「全然紹介ができていなくて気まずいな。この前採用要件を聞いたけどいまいちボーダーラインがわからず期待も正しく把握できなかった、同じことを2度聞いたら悪く思われそう・・・」

特にエージェント契約初期のタイミングなどでは、このようなチグハグしたコミュニケーションが起きてしまいます。

(1)期待することを明確に伝える
エージェントへの期待値を入り口で細かに伝えることが大切です。
契約初期の推薦は目線のすり合わせ期間ということで、少し広めに書類を見てコミュニケーションを取る機会を設けています。

・期待は紹介数か人材の質か
・採用期限は具体的にいつか(なる早というコミュニケーションはエージェント側の優先度を上げられません)
・どのようなコミュニケーションが好ましいのか?(連絡頻度、連絡手段は電話かメールどちらが良いか) など

(2)エージェントを採用チームの仲間だと思って仕事をする
サービスの受発注関係で仕事を進めても、お互い思いやりが生まれにくいですよね。個人的には、エージェントは同じ人事チームの一員と思ってコミュニケーションしており、自社の採用に関わる中でエージェントの方が幸せになったらいいなと思っています。
例えば、エージェント側のKPIを理解してその達成に少しでも役立つように動く意識は大切です。(書類通過数がKPIなら、通過ラインを細かく伝えるなど)。持ちつ持たれつの関係性ができたら理想ですね。

また、採用成功をした時にはしっかりと感謝を伝えることが大事です。お礼に加えて、採用プロセスの振り返りも行い次の採用成功に向けた会話ができるとより一体感が出ると思います。

SmartHRさんのこちらの取り組みがとても素敵で、マクアケもお世話になっているエージェントの皆さんへの感謝を何かしら形にできたらいいなと思っています・・!

②情報の非対称性をできる限りなくす

ありがちなパターン
人事:「前回の打ち合わせで求人の業務内容やターゲット、魅力をしっかり伝えられたから推薦がたくさん上がってくるだろうな〜ワクワク♪」
エージェント:「前回の打ち合わせではHPに載っている最低限の情報しか聞けなかったから、候補者と社内のキャリアアドバイザー向けの求人告知の反応がいまいちだったな・・・」

求職者は様々な理由からエージェントを活用しますが、特に「HPなどに載っていないエージェントしか知らない情報を知りたい」という期待の声を多く聞きます。

そのためエージェントは人事からの「ここだけ情報」を求めていて、ネットにある情報はできるだけ事前にエージェントに共有をして読み込んでもらい、求人ミーティングの場ではここだけ情報をお伝えする場に仕立てる意識がとても大切です。

ここだけ情報例
・事業情報(SWOT情報、経営陣が大事にする考え方や人柄など)
・組織、カルチャー情報(社員の経歴や人柄、活躍している人の特徴、組織の良い点や改善点など)
・候補者事例(通過者の経歴、通過理由、採用要件と外れた方の通過事例など)
・面接情報(面接官の経歴、人柄、キャリア観、面接で重視するポイント、よく聞かれる質問など)

転職 画像

(引用元:株式会社プレシャスパートナーズ

余力があれば、エージェント限定資料の作成、キャリアアドバイザー向けの説明会実施などの施策も有効です。

③エージェントに定期的に想起してもらえる状態を作る

ありがちなパターン
人事:「うちは今積極採用しているし、エージェントにとっての旨みも十分伝えたから、前のめりに採用にコミットしてもらえるだろうな〜ワクワク♪」
エージェント:「数十社の企業を担当していて、全企業の最新情報を全てキャッチアップするのは難しい。最近は通過率が高い企業と沢山コミュニケーションを取っているけど、採用に困っているあの企業とは久しく連絡できていなくて気まずいな・・・」

企業にもよりますが、大手を中心としたエージェントは片面(エージェント内で企業担当と求職者担当者が分かれている体制)を採用しており、1人のエージェントが数十社担当するケースが多いです

全ての企業にコミットができれば理想ですが、上記の背景からエージェントの中でも担当企業に優先順位がつくケースがあります。

(1)人事が前のめりにコミュニケーションを取る
エージェントに優先順位を上げてコミットしてもらうためには人事からの積極的なアクションが必要です。前述した「採用チームの仲間として仕事をする意識を持つ」ことと似ていますが、ここでは少し打算的な表現をすると、「自社の採用に注力することの旨み」を効果的に、そして継続的に伝えることが大切です。

候補者の通過事例やここだけ情報などの武器を積極的に展開することで、「採用成功のイメージ」をお伝えして、人事から巻き込んでいきましょう。

(2)定期的にリマインド+情報共有を行う
「採用状況はいかがですか?」という一言を隔週などでコミュニケーションを取るだけでも、エージェントのマインドシェアUPに繋がります。

余力があれば、リマインドのタイミングに直近の採用状況(各ポジションの採用進捗、通過不通過事例、採用要件の変更点など)も一緒に送付できたらベターです。


偉そうにポイントを共有しましたが、残念ながら僕も全て意識できているわけではありません。これらをできる限り意識しながらも、力になりたい(求職者に紹介したい)と思われるような素敵な企業であるために努力し続けることが本質的には一番大切だと思いました。自戒も込めて。

最後にお知らせ

最後に少しだけ告知をさせてください🙏

冒頭にもお伝えしましたように、現在マクアケでは事業・管理部門、エンジニアほぼ全てのポジションで積極採用中です!!
少しでも興味を持っていただけた方はお話ししましょう〜!

明日の採用アドベントカレンダーはTHECOO人事の中島さんです。
引き続きお楽しみに!

※こちらの記事をきっかに、「エージェントを自社採用に巻き込むコミニュケーション」というテーマでビズリーチ社が主催するウェビナーに登壇をさせていただきました。(2022年3月12日更新)

アーカイブ動画は追って公開されますので、興味がある方はぜひご覧ください。

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