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~猫のいる家で魚を飼う~ベタ用の蓋を作る

 世界一かわいい猫から水槽を守ることに成功したワタクシ、気づいたらベタ沼に片足を突っ込んでいました。
 片足で済んでいるだけまだましだと思いますが、ジリジリと増える水槽に、危機感を隠しえません。世界一かわいい猫から守れるエリアには限りがあるので無限に増やすことはできませんが、明らかにキャパシティギリギリまで増加しています。危険です。
 ともあれ、今回猫様はあまり関係ありませんが、水槽のお話です。

ベタに蓋

 さて、ベタというのは、蓋が必須なお魚です。
 特に、ワイルドベタと呼ばれる、より原種に近いベタはよく飛びます。いままでも「飛び出しやすいので蓋は必須」と言われていた魚を蓋無しで飼育してきて飛び出し事故などなかったのですっかりなめくさって、店員さんの忠告を甘く受け止めて水槽のほんの一部の開口部を放置したがゆえに、購入2日目でベタを干物にしてしまった罪深い私が言うのですから間違いありません_:(´ཀ`」 ∠):_

 ただ、水槽の蓋…好きじゃないんですよね。
 蓋をすると、水面から上や蓋そのものに水滴がつくじゃないですか。あれがなんか…イヤ。(アクアリストさんの動画などを見ていると、蓋をしていてもほとんど水滴がついていなかったりするんですが、アレ、室温管理で水温を調整しているから蒸発する水が少ないんでしょうかね?個人的七不思議です)
 私も以前はセオリー通りガラス蓋をしていたのですが、メンテナンスや餌やりのために蓋を外すたびに、ボタボタと流れ落ちる水滴との戦い、そして水面から上のガラスが徐々に曇るアレ。
 そして何より、ガラス蓋をすることによって世界一かわいい猫の足場ができてしまい、ハッと気づくと世界一かわいい猫が水槽の上にうずくまってジーッとハンターの目で水槽の中を物色している…なんてことになるからコワイのです。

 ゆえにすっかり水槽はオープン派だったのですが、3ヶ月待ってようやく入手したベタを購入2日目で干物にしてしまったショックから、ベタだけは絶対に蓋をしようと決心したのです。

 しかしながら、ガラス蓋というのはどうも取り回しが良くない。
 ヒーターやらろ過器やらをつけようとすると、最低でもそれらにつながるコードが水槽から伸びるわけで、ガラス蓋にはたいていコードを出すための切り欠きがありますが、ワイルドベタはその隙間を見逃しません。ショップの店員さんからは「そういうものをつけるなら、コードの出口には綿なんかを詰めておいてね」と言われました。(言われたけど守らなかったから干物になってしまったわけですが。涙)

 アクリルで蓋を作ることも考えたんですが、アクリルはあんなクールな顔をしているくせに、水分を含むと反ってしまいます。結構えげつなく反ります。以前、エアレーションの水しぶきに悩んでアクリル板を切って乗せたらたった1日でものの見事に反り返って大変ワロシだったので、これは却下。
 ポリカーボネートとか塩ビ板などの選択肢もあるようですが、やっぱり蓋をすることで蓋につく水滴が気になります。透明度や透過率にこだわったとしても、曇って水滴ダラダラでは意味がないじゃないですか。

そして、選ばれたのは鉢底ネットでした。

 鉢底ネットなら好きなサイズ・形に簡単に切れるし、鉢の底に敷くことを前提としているので水分で(ほとんど)変形しない。網だから開放状態なので露もつかないし、ガラスほど固くないのでベタがジャンプしてぶつかっても多少安心。しかも安い。
 なんだこれ、完璧じゃん。

 デメリットとしては、黒い網なので、当然ガラスや透明の素材に比べて水槽が暗くなる。でも、ベタは元々それほど強い光は要らないはずだし、そもそも水滴がつかない分網の間を通る光はダイレクトなわけで、致命的な欠点ではないと思う。

 実際に作ってみました。

コーナーフック&ゲルテープ

 1作めの部品がこちら。
 25cmの水槽に、2つに分割して鉢底ネットを取り付けました。5mm厚の水槽だったので、5mm厚水槽用のコーナーフックと、元々水槽についていた蓋受けを併用。私はコーナーフックを3箇所、1箇所には水槽に付属の長めの直線の蓋受けを使用しました。25cmだとコーナーフックだけでは真ん中あたりがたるんでしまうので、その場合元気なベタなら見逃さないだろう…と思ったからです。
 鉢底ネットは、水槽の外側の縁まできっちり覆うように用意します。その後、コーナーフックや蓋受けにくっつける部分を切り取っていく感じです。これは、水槽の内側に鉢底ネットがあると、なにかの拍子にたわんだ場合、そこを狙ってベタに跳ばれそうだからです。

 鉢底ネットの形を整えたら、100円ショップで売っている粘着ゲルの両面テープで蓋受けに貼り付けていきます。「耐水」と書いてあったので、写真のものを使用しました。厚みのあるテープですが、蓋受けの貼り付け部は元々ガラス厚3~5mmのガラスフタを乗せるために少々下がっておりますので、ゲルテープを縦に半分に切り、2段に重ねて高さを稼ぎました。こうしておかないと、ガラス縁を覆うようにした他の部分とで高さの差が出すぎてしまって、結局鉢底ネットが内側に入り込んでしまうので…。

 また、ろ過装置やヒーターのコードは、出したい部分を2×3(細いコードなら2×2でよいかも)マス切り抜くと、ちょうどコードを固定しつつ外に出せる感じです。

 もし、水槽のフチと鉢底ネットの間に隙間ができるようなら、水槽のフチに貼る透明のテープがおすすめ。シリコンのテープなので蓋にくっつかないし目立たない。水槽用なので水で剥がれたりしないのもおすすめポイント。

 この鉢底ネット蓋の使用例がこちら。

25cm水槽に、コーナーフックと付属の長い蓋受けを併用


コーナーガード&シリコン

 その後、諸事情により25cmの水槽に入れてあるペアを、15cm水槽2台に分けることになり、再び蓋問題が持ち上がりました。
 15cmの水槽は、ガラスの厚みが3mmしかなく、コーナーフックが使えません。あと、コーナーフック、ちょっと高いw

 そこでコーナーフックの代わりについていろいろ考えた結果、いいものを見つけました。

希望通りの商品すぎて100均で声出た

 子供のいるご家庭で家具の角で怪我しないようにガードするコーナーガードです。
 写真のものはセリアで購入しましたが、目立ちにくい透明である上に、小さめで、しかもシリコン製で滑りにくい。なにこれ、もう水槽の蓋を鉢底ネットで作るために開発された商品じゃないの!?

 しかもこちら、実際には家具の角に粘着テープで貼り付けるものなので、透明の粘着テープが、ちゃんとガードの内側に貼り付けられる形にカットされて付属しています。
 何から何まで、わたしのためにすまない…!

 ただ、この粘着テープは耐水でもなければ貼り付けるのはアミアミのボコボコなので、ちょっとそれだけでは心もとない存在です。
 ゆえに、粘着テープで軽く止めた上から、シリコンでガッツリくっつけます。

おしゃれマスキングテープにも本来の仕事をさせる私

 シリコンは防腐剤のはいっていないバスコークを使用。鉢底ネットが黒いのではみ出すとかっこ悪いから、マスキングはしたほうがいいと思います。ガードの内側に両面テープでくっつけた鉢底ネットの網目を埋めるようにシリコンを押し込んでガッツリ固めました。

 完成品の取り付けた状態はこんな感じ。

ちなみに仕切り板として使用しているのは、100均のまな板を切ったもの

 実はこちらの水槽には元々プラスチックの蓋がついていて、はじめはそちらにPPシートを貼り付けて使っていたのですが、エサのときにいちいち持ち上げるのがちょっと面倒だったんですよね。
 まだ小さいベタなので、食べる量を見ながら数回に分けてちょこちょこエサをあげている関係で、蓋をしたまま網目からエサを落とせる鉢底ネットは意外と便利。

 一つだけ注意がありまして、ちょっとめくりあげて何かをして戻す分にはいいのですが、完全に蓋を外そうと思うときは、水槽背面を先に外して、手前側に剥がすようにするのが良いと思います。シリコンが想像以上にガラスに密着して、無理やり引っ張ると網が剥がれてしまうことがあります。
 また、私が飼育しているのはワイルドベタのインベリスで、しかもまだちっちゃい子達なので、元気いっぱいにジャンプはしますが力はあまりありません。大きくて元気なベタが本気で体当りしたときに絶対大丈夫という保証はできませんので、ご了承下さい。(そんな大きなベタはこんな小さな水槽では飼育しないと思いますが…)

 以上、ガラス蓋嫌いの私が、ベタのために鉢底ネットで蓋を自作した話でした。

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