洗顔してる時が1日の中で一番幸せ。〜自分が幸せになる値段っていくら?〜

　僕の母さんは「勉強しなさい！」と言ってきたことは一度もないけど、その代わり「洗顔しなさい！」とか「保湿しなさい！」っていうのをよく言っていた。なので小さい頃から洗顔して保湿するのが日課になっていた。おかげで、女性や美意識高い男性に会うと「肌綺麗ですね〜」と褒められる。何かしてるんですか？と聞かれれば洗顔と保湿してますと答える。最近は男性の美容も定着してきたので、僕みたいな人間も生きやすい世の中になったなと思う。今だってパーフェクトホイップで洗顔し、ハトムギ化粧水を塗る。そして蓋をするためにワセリンを塗る。lushのパワーマスク で時々スクラブもするし、パックもたまにつける。毎朝、出かける前は必ず日焼け止めを塗る。そうやって肌を守ってる。別に特に理由はなくて、これは僕の昔からの習慣になっていることなのだ。その習慣はいつしか好きなことになる。

　自分の機嫌は自分でとる、ってこれはみやぞんが言ってたんだけど考えてみればすごい言葉だよね。自分の機嫌をコントロールしていくのは大事なことだ。僕はわりと浮き沈みが激しい方だったので、どうにかドーンと下がらないようにするために毎日を生きていた。そんな中で、ふと自分が1日の中で何をしている時が幸せなのかを考える時がある。それは例えばご飯を食べる時、友達と話してる時、本を読んでいる時、ってたくさんある。探していけば日常に自分の好きなことはありふれている。そのレパートリーを日々増やしている人は幸せになっていけるかもしれない。「世の中がつまらないって思ってる人は自分がつまらない人間になってるかもしれないよ」って高校の時に教えてもらったけど、本当にそうなのかもしれない。それは僕たちが何か大きな目標を持って生きている中で忘れてしまいがちなことなのだ。

洗顔してる時が一番幸せって言うと大袈裟かもしれない。たぶん大袈裟なんだと思う。けど、1日が終わって風呂に入りながら、ホイップみたいな洗顔料で顔を洗っている時に幸せを感じる。柔らかくて気持ちがいい。パーフェクトホイップは大体一本500円で、これを僕は2ヶ月くらいで使い切るから一回につき10円。僕は10円で幸せを感じることができるという意味でコスパがいい。銭湯でプラス200円払ってサウナに入る時には極上の幸せを感じる。映画で400円のポップコーンを食べる時にも幸せを感じる。何も僕たちは高いお金をかけなければ幸せになれないというわけでもないのだ。ZORNが「ぶっちゃけなんか成功ってつまんなそう、まだしてもいないのに不安だよ」って素直に歌ってたけどその気持ちが分かる。

そういう意味で幸せになるためのコスパが良い人っていうのは素敵だ。それは今を楽しんでいく上で欠かせないことなのだ。