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『気功奥義 解説書』発売に寄せて。盛鶴延先生へのインタビュー

盛鶴延先生の新刊『気功奥義 解説書』〜自分の健康を、自分で守るために大切なこと。〜 が4月27日に発売されました。
出版に寄せて、盛鶴延先生に『気功奥義 解説書』への思いをお伺いしました。

ー 今回『気功奥義 解説書』を書くにあたり、先生には最初からこの本のイメージがあったとお伺いしましたが、それはどのようなものだったのでしょう?

ー(盛鶴延先生)
この本を書く時、私の中では最初から中国の古い本のイメージがありました。

盛鶴延先生がお持ちの『黄帝内経素問注』

こちらは中国医学における三大古典の1つといわれている『黄帝内経』です。黄帝内経は現存する中国最古の医学書と言われています。私が持っているこの本はもちろん原本ではありませんのでそれほど古い本ではありませんが、それでも十分に古い時代の本です。

見ていただくとお分かりのように、中国の古い本には、太い大きな文字で書かれた部分と小さな文字で書かれた部分があります。

『黄帝内経素問』
赤線は盛先生が引かれたもの

この大きく太い文字で書かれている部分が「奥義」の部分です。そして小さな文字で書かれている部分が「奥義の解説」の部分です。

例えば、大きく太い文字で

其次有賢人。法則天地。象似月日。……。

と書かれています。昔から伝えられてきた原文、奥義の部分ですね。
そしてそれに続いて、その奥義の解説が小さな文字で書かれています。

賢人者。處塵俗之内。鮮拘●之習。取法天地。如日月之光明。推測象緯。………。

どうしてこのような形式なのでしょう。
それは、太く大きな文字で書かれている奥義の部分だけだと理解が難しからです。そのため多くの方が理解できるように、奥義を解説する小さな文字が必要なのです。
ただ、この小さな文字で解説を書いている人も、相当立派な有名な方ですよ。

今回発売した『気功奥義 解説書』を書くにあたり、私には最初からこの中国の古い本のイメージがありました。

2023年4月27日発売『気功奥義 解説書』

私は2018年に『気功革命 秘伝奥義 集大成』を出版しました。

私は、1987年の来日以来、本当に多くの日本の方々にお世話になりました。そのお世話になった多くの方々に感謝の気持ちを込めて、そして今後気功文化を引き継いでいく方々に、私自身の集大成として『気功革命 秘伝奥義 集大成』を書き、今まで明らかにしてこなかった中国五千年の歴史からなる気功文化の真髄、奥義をお伝えしたいと思いました。

おかげさまで評判はよいと聞いています。
ただ一方、『気功革命 秘伝奥義 集大成』は内容が深く、紹介した気功法も多かったため、これから気功を学ぼうと思っている方の中には、自分はどう学んでいけばよいのか、少し難しく感じた方がいたかもしれません。

私は以前から、知識だけあっても、実際に自分で気功を行えるようにならないと少し足りないと思っています。なぜなら、それは頭で理解しただけでは、気功の本当の世界を理解することができないからです。

そこで、今回は、初めての方にもわかりやすく気功奥義を解説する本を書きたいと思いました。
前回の『気功革命 秘伝奥義 集大成』の本が、中国の古い本の太く大きく書かれた文字の部分にあたるとしたら、今回の『気功奥義 解説書』は、小さな文字で書かれた解説にあたるイメージです。

中国の古い本の小さな文字のように、多くの方が理解できるように読みやすくわかりやすく解説したいと思いました。
もちろん『気功革命 秘伝奥義 集大成』を読んで、百パーセント理解できる方には必要ないかもしれませんが、多くの方にはこの解説書があった方が助かると思います。

盛先生ご自身の集大成『気功革命 秘伝奥義 集大成』
盛先生自らが出演、解説するDVD2枚組付


では、なぜ本を読む必要があるのでしょう。

これはよく私の気功教室でお話ししていることですが、気功の動作は簡単で、誰でもどこでもできますから、形を真似するだけなら、30分もあれば覚えてしまうことができます。今はインターネットでも動作を学ぶことができることでしょう。
しかし、形だけをただ真似しても、そのやっていることの意味、根本を理解しないと気功の効果はありません。気功はやっていることの根本、つまり「奥義」を理解しないと、どんなに長い時間練習しても、結局時間の無駄になってしまうのです。

だから、本を読むことが必要なのです。
本にはその著者が学んできた大切な奥義が書かれています。
私が本に書いている奥義も、私だけの知識ではありません。私の先生、その先生、またその先生から受け継がれてきたものです。なので私がこの本で教えていることを皆さんが自分の力だけで学ぼうとすると、とても大変な年月がかかってしまいます。

気功を学び、自分のものにするためには、
本を読むこと。
・ぼーっとしながら考えること。
・気功をすること。
この3つが大切です。

もちろん、本は私の本のことだけを言っているわけではありません。
この『黄帝内経』もそうですが、『道徳教』「荘子』など、何千年も昔の中国の古典には、大切な教えが書かれています。
私も毎晩寝る前に、これらの本を読み、一文読んでは、ぼーっとその意味を考えます。こういう何千年も前の本を読むと、その時代の、その達人のエネルギーに触れることができます。毎晩、そのエネルギーに触れることはとても良いことですよね。

気功の基本は、自分で自分を治療することです。
誰でも自分で自分を治す力、いわゆる自然治癒力を持っていますが、現代人はこの自然治癒力が弱っています。しかし自分で自分の健康を守ることができるようになったらよいですよね。
私がお伝えする気功法は簡単すぎると思う方もいるかもしれません。しかし本当に良い気功法です。

本を読んで気功に興味を持ち、そしてできれば皆さんも気功をして健康になっていただきたい。それが今回、この『気功奥義 解説書』を書いた目的です。


盛鶴延先生の近著はこちら↓↓

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