【渋谷道玄坂-ABOUT LIFE COFFEE BREWERS】-常連になりたくて #バレンタイン2023
渋谷駅近くには大手チェーン店しかないけれど、少し歩くと、小洒落たカフェ、否、コーヒースタンドがいくつかある。そのうちのひとつが、マークシティ西側の、裏渋通りにつながる出口から出て、道玄坂を登っていくと左手にある、小さな小さなお店。ABOUT LIFE COFFEE BREWERSだ。
日本での狭さを表す言葉って「四畳半」だと思っているのだけれど、きっとそれよりもっと狭い。2畳半くらい?本当に狭いです。一応イートインスペースもあるけれど、入ったことないです。
向かいのビルの窓が馬蹄の形をしていて、それを眺めながらコーヒーを待つのが好き。馬蹄の窓の左側には、渋谷大開発の先駆けのひとつ、渋谷ソラスタが見える。
ハンドドリップコーヒーを注文すると、いつも「今日は寒いですね」なんて声をかけてくれながら、目の前で淹れてくれる。もしかしたら、コーヒーよりもその一言を聞くために立ち寄ってるのかもしれない。コーヒーの煎りは浅めだと思う。酸味が立つ感じ。香りはとても良い。
いつも行くと聞かれるのが「ポイントカードお持ちですか?」だ。財布に極力カードを入れない私は、いつも家に着くと抜いてしまう。決まっていつも持っていない。でももう、今カードホルダーを漁ってみただけでも、3枚出てきた。もうこれは、常連に片足を突っ込んでるといってもいいのではないだろうか?
久しぶりに通ると、何かいつもとは違うアイテムがショーケースに入っていた。いつも通りアイスコーヒーを注文がてら、ショーケースに並んでるのは何なのか聞いてみると、バレンタイン限定のチョコレートらしい。なんとあのモロゾフとコラボしているんだとか。デザインがとても可愛いのは、店頭のメニュー等も担当しているチョーク・アーティストのCHALKBOY氏が手掛けているかららしい。
左3つ。ケニア・グアテマラ・ホンジュラスのコーヒー豆を、食べられるように焼き上げて、それぞれ相性の良いチョコレートで一粒ずつコーティングしたオニバスビーンズ各864円。右のほうは、オニバスコーヒーも使用した、コーヒーの風味を存分に味わえるタブレットやガナッシュ等の詰め合わせで、1000円〜3000円台。
「出てる分で店頭分は終了なんです」なんて言われたら、自称常連としては、やっぱり買わないといけない気がする。どれを買おうか悩んだ結果、左の缶入りのチョコレートを、1種類ずつ3つ購入した。
いつも通りコーヒーを受け取って、最近よく見る、お店のロゴスタンプを押した、無漂白の紙袋にチョコレート缶を入れてもらった。「まだまだ冷えますので風邪などひかれませんように…」と声をかけられ、店を後にする。
アイスコーヒーをちびちび飲みながら、道玄坂を一歩ずつ登れば登るほど、後悔の念が大きくなる。建替え中のアパホテル前の交差点で信号待ちをしながら「どうして日和って右のガナッシュ類を買わなかったんだろう。わたしはあのコーヒースタンドのの常連になりたかったんじゃないのか。」と悶々と考える。
一度帰ってきて、アイテムを並べてみた。
今日は少し冷えるし。日もだいぶ暮れてきたし。もう一度外に出るとしたら、もう一枚着込むか、マフラーした方が良さそうだし。帰ってくる頃には真っ暗だろうし。
なんて、「店頭で買うのをやめたチョコを買うためにまた外に出るなんて、それはさすがに時間の使い方が贅沢すぎないか私?」な側の肩を持つ理由を探したけれど、そんなものでは私の「完全コンプリート」への執着心は収まらなかった。
そんなわけで結局、全部買ってきた。寒かったし帰ってくる頃は真っ暗だった。でも、満たされた気持ち。これで私も常連になれたのではないだろうか。
常連具合に更に磨きをかけようと、ネットで色々と検索してみた。冒頭に挙げた、浅煎りや酸味が活きた風味も紐解かれていく。本店のONIBUS COFFEEは国内サードウェーブコーヒーの旗手的存在。オーストラリアのカフェ文化に魅了された店主の坂尾篤史さんが、帰国後にバリスタ世界チャンピオンの店で修業し、2012年に奥沢にてオープンしたそうだ。
下記のnote記事が読み応えあった。
なるほど私は悔しいくらいに、しっかりこのビジョンを体現した“人”になっていたのだった。それにしても、オーストラリアのカフェ文化の凄さについては最近いろんなところで聞くので、一度行って体感してみたい。
その他色々と見てると、オンラインサイトなるものがあり、眺めていると、今回のシリーズの、オンライン限定アイテム(ピンバッジ付き)なるものを見つけてしまい(すでに売り切れていた)真の常連への道はまだまだ続くのだと思いました。
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