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木育ってな〜に? 【原点編】
私は、徳島県立木のおもちゃ美術館で
おもちゃ学芸員として活動しています。
木育に関わり始めた私ですが、
「そもそも木育とはなにか?」と聞かれた時に何と答えるのか
ちょっと答えに困ってしまいます。
原点にして最大の難問なのではないでしょうか。
今回は「木育の原点」をテーマに、
私が見聞きしたことをまとめたいと思います。
この話は、
『木育の不都合な真実を考える〜木育は何の役に立つのか〜』
のWEBミーティングでのお話に基づきます。
ご出席されていた方もそうでない方も、ご参考になれば幸いです。
そもそも「木育」とは何か
ここでは、活動で目指す目的を示す「木育かきくけこ」と「歴史(ターニングポイント)」についてまとめます。
木育かきくけこ
か 「環境を守る」木育
き 「木の文化を伝える」木育
く 「暮らしに木を取り入れる」木育
け 「経済を活性化させる」木育
こ 「こどもの心を豊かにする」木育
引用先→https://www.mokuikulabo.com/about
木育の歴史
歴史を語るうえでターニングポイントになったことはたくさんありますが、私が大きなポイントだと思った4つを挙げたいと思います。
※他が重要でないというわけではありません、あしからず
1997年
地球温暖化防止京都会議での京都議定書採択
森林と環境問題について世界的に取り組み始めるきっかけ
2004年
北海道の木育(道庁と道民の協働)
「木育」という言葉の誕生
「木とふれあい、木に学び、木と生きる」取り組み
2006年
「森林・林業基本計画」閣議決定
「木育」が国の公文書で初めて登場
2019年
森林環境譲与税の開始
木材の利用を促進する法律として制定
遊ぶだけで終わらせない
さらに重要なのは、「遊ぶだけで終わらせない」こと。
「木育っておもちゃ美術館とかで木のおもちゃで遊ぶことでしょ?」ということを感じることがおもちゃ学芸員の活動をしていてよくあります。
しかし、それ以上の意味を遊びを通して伝える(しかも、押し付けがましくなく、あくまで「感じてもらう」)のはとても難しいのも事実です。
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木育=夢を見せること
WEBミーティングの中で特に印象に残っているお話
ある参加者の方の質問
「何のために」「こどもに対して何を伝えるのか」が曖昧です。
何を目的に「木育」をおこなっているのでしょうか。
その答えは、
「木に関わることで、どんな夢を見れるのか」を示すこと。
私が林業に関わる仕事をしていることもありますが、
正直夢を感じにくい職業だと思います。
暑い寒い、山歩きはきついし危ない、雨が降ったら仕事できない、頑張って出した木の価格は低いまま…
苦しいことをあげるときりがないです。
でも、働いている大人が夢見て希望をもって仕事しないと、こどもにも素敵な仕事として見てもらえないのは当たり前ですよね…
![](https://assets.st-note.com/img/1653819472400-lzF325ngl2.jpg?width=1200)
木育活動の幅広さ
「木育」を「木に関わる活動」と捉えると、その活動内容は実に様々です。
・おもちゃ学芸員としておもちゃ美術館に関わる
・森林内での林業体験を行う
・木を使ったDIYをする
・出産祝いに木のおもちゃをプレゼントする
などなど
こういった幅の広さも、「木育」という1つの言葉に多種多様な意味合いが広がっている所以だと思います。
だからこそ、「おもしろい!」と私は思います。
木を使うことの良さを、人々に感じてもらえるように、これからも学芸員の活動や様々なイベントに関わっていきたいです。
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