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【体の地図を知ってる?】#17

”子どもと遊ぶ”が仕事の
小児の作業療法士ミキティです。
遊びに隠された7種類の感覚の秘密を
簡単にまとめたり、療育・保育に
関わる内容をお伝えしています。

今回のテーマ:身体図式

よくボディイメージ ってききますよね.
それとは少し違います。

”混同しやすい用語シリーズ”という
サイトで説明があります。
ぜひそちらをご確認ください。

# 17 感覚統合 身体図式

1.身体図式ってなあに?

これは脳の中にある体についての「地図」のこと。
この地図は
◉自分の身体の位置と手足の関係
◉自分の身体が持っている運動機能
の情報が読み取れます。

自分がちゃんと身体図式を把握すると
身体を自由自在に使いこなすことができます。

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2.身体図式は2つある

「地理的要素」「機能的要素」

◉「地理的要素」とは
自分の身体の大きさやアウトライン、
それぞれの体の位置関係の情報。
これには『触覚』が関わっています。

◉「機能的要素」とは
自分が持っている運動機能の情報。
(どれ位、ジャンプ出来るか?
この重たいもの運べるかな?など)
これには『固有感覚』『前庭感覚』が
関わっています。

3.「地理的要素」がうまく働かないと…


◉頭上の空いている戸棚や
 低くなっている出入り口に
 頭をぶつけたりします。

◉何もないところでつまづいたりします。

◉運動会や発表会のお遊戯の時に
 手足がバラバラだったりします。

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4.「機能的要素」がうまく働かないと…

◉出来そうな活動を拒否する。

◉絶対できそうにない遊びや
 活動をやろうとする。

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5.どうしたらいいんだろう?

触覚、前庭感覚、固有感覚の
3つの遊びの経験は
身体図式を育てることに役立ちます。

実はとっても
身近に出来ることが沢山あります。

◉地理的要素

・触覚を多く取り入れた粘土や
 スライム遊び、砂遊び、クッキング。

・ゴム跳び、四つ這い歩き、
 しゃがみ歩き等や
 ジャングルジムの中で鬼ごっこ等の
 自分の身体を
 空間に合わせて変化させる遊び。

◉機能的要素

・線や平均台の上を歩く、
 片足立ちやケンケンなど。

・買い物の後に重いものを持つ、
 高い所によじ登る。

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6.まとめ

私も以前、リハ室で頭上の
ブランコを吊り下げている
バーのロープ をとる為に
ジャンプをし、見事手が届かずに
そのまま腰から落ちたことがあります。

まさに機能的要素の部分が
曖昧で自分ができそうに無いことを
やってしまった瞬間です。

もし、お子さんがそんな様子が
あれば、ぜひ、先程の遊びを
沢山してあげてください。

私みたいにならないように…笑

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参考:
感覚統合勉強会




この記事が参加している募集

作業療法士(OT)は 実は子ども達のサポートも しているリハビリ職。 これらの記事が読んで頂いた方の 子育て・療育のヒントになればと思っています。 子ども達は今この瞬間が 生きてきた人生で一番成長している時。 記事を通してみなさんと 関わる事が出来たら嬉しいです✨