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【苦い抹茶はバイ菌をやっつける】

”子どもと遊ぶ”が仕事の
小児の作業療法士ミキティです。
遊びに隠された7種類の感覚の秘密を
簡単にまとめています。

一月も終わりに
近づいてきましたね。
今月のOTリハでは
抹茶を立てております。

「結構なお手前で」と
普段使わない言葉を話す事

動きたい衝動を抑えて
ゆっくり動作をすること

舌で苦味を感じること

これまた奥深いリハでございます。

思わず見てる方も苦さを
感じてしまいそうになる写真と
ともにお楽しみください。


今回のテーマ:小児訪問リハ④

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1.初めてのお手前。

棗(なつめ)をぺろぺろ。

お湯を茶器にジョロロロロ〜。

茶筅(ちゃせん)を持って
ママと一緒にシャカシャカ。

みんなそれぞれ興味シンシン。

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お茶を立てる時、
動かし方があるのよと
以前、お茶の先生に聞きました。

それは
「い」の字で前後ろに動かし
「の」の字と
「り」の字を書いて
おしまいになります。

どんな「祈り」が込められているかは
聞きませんでしたが、

古来からの日本の文化って
何事も丁寧だったんだと
気付かされます。

みなさんはどんな祈りを
込めてお茶を立てたいですか?



2.興味は発達を促す

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ハナちゃんは成長がゆっくりで、
音が聴こえません。
今、お口から食べる事はお休み中。
手話でアレコレやりながら
ママと一緒にやってみる。


みんながやった事がある
ホッチキスを使うこと、
今回のように
持ちにくい道具を使って
二つに切り分けること。

そして抹茶を立てること。

どれも、初めての経験。

ゆっくり、ゆっくり丁寧に。
見てるだけでもいいんです。

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すると不思議な事は起こります。
抹茶を飲む事が出来たんです。

ハナちゃんの気持ちと
環境設定。

今回は興味を持ってくれたみたいで
一歩前進です。

3.寝たきりでも

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家族がお手前することを見る。


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和菓子を味見する。

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みんなで協力して抹茶を立てる事だってできる。

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ほら、いい匂いがするでしょ?

4.苦いっ、けど、そんなに嫌じゃない!

つ

「つ」の字を書いて
抹茶の粉をすくって
お手前をする。

こぼさないようにすることは
しっかり目と手を協調させる動きや
左右別々の手の動きをする練習に。

ま

「わっ、にがっ。」(美味しそうだったのにな…)

でも、
「けっこうなおてまえで」

苦味にチャレンジ出来たね。

5.苦味は苦味受容体を開花させる

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この苦味受容体が反応すると
免疫細胞が活性化し、
体内に侵入してきたバイ菌をやっつけてくれる。

実はそんな素晴らしい働きもあるんです。

ただ、一つ。

無理強いさせるのはダメ。
(写真は一度挑戦した時の様子です。
ずっとやってませんのでご安心を…)

苦味にチャレンジしてもらうには、

ママや周りの人が
子どもたちが苦手な味の食材を
楽しく食べる姿を見せる事。

少しずつ、その子のペースで
やっていきましょうね。

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協力:訪問リハビリの子どもたちとその家族


作業療法士(OT)は 実は子ども達のサポートも しているリハビリ職。 これらの記事が読んで頂いた方の 子育て・療育のヒントになればと思っています。 子ども達は今この瞬間が 生きてきた人生で一番成長している時。 記事を通してみなさんと 関わる事が出来たら嬉しいです✨