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「編集とは」。vol.22...編集長の書き置き。

編集とは。続きです。これまで同様に、月刊誌のさらに情報誌の編集ってことで、具体的な内容になります。

校了後の編集作業について簡潔にまとめます。

その前に、各ページを校了に向けて進めながら、同時進行で進めておくページ立てについて簡単に説明を。表紙周りの4ページ=表紙(表1)、表紙裏(表2)、裏表紙裏(表3)、裏表紙(表4)を含むページ全体の配置表を作ります。エクセルで作ることが多いかと思います。何ページ目に何を入れるか、ですね。

レギュラーのコーナーや第一特集、目次や奥付けなど、最終的に制作の方で、全て指定したページ立て通りにページを組み上げます。8の倍数が本文のページ数になります。

制作スタッフが、バラバラに制作したIllustrator(イラレ)のデータをインデザインに組み替えて印刷会社にデータ入稿します。これで下版、編集作業終了となります。

正確にはデータ入稿の後に色校正や簡易校正があって、チェックが終わったことを下版と言うんですけどね。

で、そのデータ入稿の前に、社内で校正確認を部員全員でします。

第三者チェックの意味合いで、各担当が進めていた校正原稿との照らし合わせも行います。

素読みをして、誤記がないか、意味が伝わらないことがないか、誰かを傷つけたりおとしめたりするような表現になっていないかなどを確認します。

校正紙のことも校正と呼ぶし、間違いがないか確認することも校正と呼びます。少々ややこしいですが。

校閲は昔ドラマにもなりましたが、さらに高度な専門職で、誤記といった表面上の誤りに留まらず、推理小説ならトリックに矛盾がないかなどの検証も行います。校閲さんどころか、校正さんを雇うことさえ、地方雑誌では難しい場合が多いので、部員同士で注意深くチェックするしかありません。

特集記事のページが続くページ物の場合には、隣り合うお店のメイン商品に被りがないか、見出しに同じような文言を使っていないかなども確認します。

1ページ物の別々の記事のレイアウトが、ページの並びで続き物に見誤らないかも気をつけます。広告なら隣り合うページで、色が似通っていないかをチェックします。こういった確認や配慮は、ページ立てを組む段階で分かればなお良しです。

校正確認は、時間との勝負でもあるので、速さと正確さが求められます。本当は余裕を持って校正するのが望ましいですね。

校正出しの合間にページ立てを作る話はしましたが、各販売店に納本する冊数を決める、印刷部数の手配も発売日から遡って2週間くらい前に行います。

雑誌コードが入ったバーコードの手配などは、1年分まとめて行っておきます。

明日は、印刷が完成した後の作業についてご案内します。

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