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smashing! これがおれのおたのしみ

下拵えに手間をかけなくても、美味しくなってるのがいい。

遅番だったんで家に帰るとそれなりの時間。三人とも忙しい週はこっちの家、ペントハウスのほうと決まっている。玄関開けて、リビングに入ると少しだけ甘い香り。果物かな。匂い嗅ぐと食べたくなるやつ。そのままキッチン入って冷蔵庫を開けると、オレ用に取り分けてくれてる小っさいクリスタルボウル。これは八朔?あとイチゴとか入ってる。キッチンの背の高い椅子に座り、そのまま直にボウルから指でつまんで。ああこれはこの時期に美味しいのか。あの二人といると自然と旬のものが身に入る。

あれえおかえり。眠そうな間延びした声が通り過ぎてく。そのままバスルームに向かう背中を追って脱衣所に。あれお前着替えまだだったんね。コートとあと薄手のセーターを脱がされる。下は?そう聞いたら無視された。顔を覗き込むと何か言いたげに口先を尖らせる。

そういうストレートパンツ難しいんよ脱がすの。目線の先には…成程、これは失礼。確かにジッパー下がんないですね。最近オレのオノレが制御できてない気がするな。気づいたら「こう」なってるていう日常的に。

どこでスイッチが入ったんかねえ。たぶん、この甘い匂いですねフルーツの。頭の中がぼうっとするみたいな。糖分って脳が幸せになるじゃないですか。お前の言うことよくわかんねけど、一理あるね。二人して声を殺して笑いながら、どちらからともなく手、そして唇が触れる。

一生懸命ストレートパンツと格闘するオレ見てすげえ笑ってんだけど。憎たらしいので履いてたパジャマみたいなやつをスポーンとずり下げてやったら、丸出しおケツが。なんで下履いてないんですか。そしたら。

お前とすんのにいちいち履いてらんないん。

すっかり準備出来てるテイなアーユーレディー?そういえばいちいち聞いたことなかったですオレも。ああすっかり美味しく仕上がってくれてそうなあんたを、じゃあ遠慮なく。

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